37.5℃の涙
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| 37.5℃の涙 | |
|---|---|
| 漫画 | |
| 作者 | 椎名チカ |
| 出版社 | 小学館 |
| 掲載誌 | Cheese! |
| レーベル | フラワーコミックス |
| 発表号 | 2013年12月号 - 2014年11月号 2015年5月号増刊 2015年7月号 - 2022年7月号 |
| 発表期間 | 2013年10月24日[1] - 2022年5月24日[2] |
| 巻数 | 全24巻 |
| 話数 | 全84話 |
| ドラマ | |
| 原作 | 椎名チカ |
| 脚本 | 梅田みか |
| 演出 | 古澤健、藤尾隆、村上牧人 |
| 音楽 | 得田真裕 |
| 製作 | TBS、テレパック |
| 放送局 | TBS系列 |
| 放送期間 | 2015年7月9日 - 9月17日 |
| 話数 | 全10話 |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | 漫画・テレビドラマ |
| ポータル | 漫画・テレビ・ドラマ |
『37.5℃の涙』(さんじゅうななどごぶのなみだ)は、椎名チカによる日本の漫画作品、およびそれを原作とするテレビドラマ。病気の子供の世話をする病児保育士を主人公にした物語を描いている。
『Cheese!』(小学館)にて2013年12月号から[1][3]連載開始し2014年11月号に一旦連載終了した[4]が、2015年5月号増刊より連載が再開され[5]、本誌でも2015年7月号から2022年7月号まで連載された[6][2]。『Cheese!』2015年7月号にて実写ドラマ化が発表された[7]。4巻の作者あと書きにて、作中のリトルスノーのモデルは訪問型病児保育を提供するNPO法人フローレンスであることを明かしている。フローレンス代表の駒崎弘樹との対談も行っている。
タイトルは、物語の中で、37.5℃以上の発熱がある場合に登園停止もしくは保護者の呼び出し対象となることに由来する。しかし厚生労働省のガイドラインでは「前日38℃を超える熱がでていない場合は保育可、38℃以上の発熱がある場合に保護者への連絡が望ましい」等とされていた[8]。ただし新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行以降は保育園に限らず多くの場所が37.5℃を基準としている。
第62回(平成28年度)「小学館漫画賞」(少女向け部門)受賞[9]。2022年1月時点で電子版を含めた累計発行部数は300万部を突破している[10]。
登場人物
リトルスノー
- 杉崎 桃子(すぎさき ももこ) / 朝比奈 桃子(あさひな ももこ)
- 主人公兼ヒロイン。22歳(1巻当時)→25歳(14巻現在)。誕生日は3月3日。感情表現が下手な女性。それが原因で保育士をやめた。しかし、子供に対する愛情はあり素直な性格のため、子供達からは慕われており徐々に指名率も多くなっていく。
- 感情表現が下手な原因は、自身の家族(主に実母と実兄)にある。幼い頃、家族から自分だけ旅行に連れて行ってもらえなかったり、病気になっても放置されるなどの児童虐待(ネグレクト)を受けていた。実家は裕福だが、その体験が原因で高校卒業後に実家とは自ら縁を断っている。援助もなく専門学校時代の奨学金返済などのため貧窮しており、普段の生活は弁当が白米と漬物だけなどかなり質素。
- 祖母の葬儀の際、母親と兄により監禁されてしまうが、姉香織の助けと桃子を助けに来た朝比奈によりなんとか実家から逃げ出すことに成功。その後、今の自分は昔とは違い周りの人々に支えられていることに気づき、同時に自分が何をしてもこれ以上母が変わることは無いと悟り母との決別を決意。母と2人きりで対面し別れを告げた。様々な経験を経て、朝比奈と恋人同士になる。
- 20巻で朝比奈にプロポーズされ、結婚式を挙げる。21巻で入籍し名前が朝比奈姓となったが、仕事上では杉崎姓を使用している。終盤は孫を奪おうとした母が愛情を騙って再び接近し、朝比奈の介入で事なきを得る。最終回では男児(晴仁)を出産した。
- 朝比奈 元春(あさひな もとはる)
- 1巻当時31歳。16巻の時点で34歳。リトルスノー本部マネージャー。小学生の愛娘・小春を男手で育てているシングルファーザー。亡き妻を想い未だに結婚指輪をしている。優しい性格で桃子がリトルスノーに入社した当初から桃子に弁当を作ってあげたり、車の助手席に乗せてくれたりなど、桃子を親切に接する。
- 桃子の悲惨な過去を知り、桃子が幸せになることを心から願っていたが、共に仕事をしていくうちに、桃子に想いを寄せ自分自身が桃子を幸せにしたいと思うようになる。紆余曲折を得て、桃子とは結婚前提で交際が始まり、21巻で結婚した。入籍後も彼女の実家である杉崎家を警戒し、藤堂家のみと交流する。最終回では産まれた長男(晴仁)と家族四人で幸せに暮らしている。
- 関 めぐみ(せき めぐみ)
- 桃子の先輩保育士。美人でかなりの巨乳。たまに仕事でタッグを組まされる。以前は仕事に情熱的だったが、ある事件がきっかけで現在は仕事に対して事務的な態度をとるようになってしまった。
- 鈍感な朝比奈と桃子を思い、度々助け舟を出してくれる存在。結婚を意識していた恋人がいたが、お互いの結婚後の仕事に対する価値観の違いから別れた。
- 紆余曲折を経て現在は柳と恋人同士になり、順調に交際を続けている。
- 柳 主税(やなぎ ちから)
- 33歳。朝比奈と同じリトルスノー本部マネージャー。基本的に生真面目な性格だがたまにハメをはずす。元春とは幼い頃からの腐れ縁。
- 親族には既婚者の姉・千景がおり、男女の双子の叔父でもある。紆余曲折を経て現在はめぐみと恋人同士になり、順調に交際を続けている。
- 新田 涼(にった りょう)
- 4巻より登場。桃子の後輩の病児保育士。以前は保育園で働いていた。6人兄弟の2番目だった事もあり、子供への面倒見が良い。姉(実は兄)と二人暮らし。
- 円城寺 弥生(えんじょうじ やよい)
- 13巻より登場。桃子の後輩の病児保育士。真面目だが、マニュアルに頼るきらいがある。
杉崎家
- 桃子の母
- 桃子の実母。本名は不明。専業主婦。優秀な上の子供2人を溺愛する一方、末娘の桃子にはネグレクトを受けさせた毒母。見た目はおっとり系の美人で、皮肉にも娘達とよく似ている。
- 経済力のある夫と優秀で自分の理想通りに育っていっている香織と優樹の四人での生活で満足していたが、桃子が産まれてから家庭内のバランスを失い、夫の家事や育児に非協力的な態度も相まって憎しみを抱き、以後は後述のような態度で桃子に接するようになった。香織と優樹には一般的な普通の母親として接しているが、桃子に対しては「産まなければよかった」「みんなが不幸なのは全部桃子のせい」などの暴言を吐く等、非常に身勝手かつ冷酷な本性を見せる。桃子を心底嫌っているが、今いる場所で幸せになってゆくのが許せない為[注 1]。再び自分の元に戻ってくるよう促すが、最終的には過去を乗り越えた桃子に完全に見限られ決別の言葉と共に去られた。
- その後は香織に距離を置かれて孫達に会えなくなり、妊娠した桃子の元へ訪れ掌を返したように優しくなるが目的は孫を手に入れる為に過ぎず、香織や朝比奈に阻止され失敗する。
- 桃子の父
- 桃子の実父。本名は不明。妻(桃子の母)と同じく桃子に無関心だった。
- 基本的には根っからの仕事人間で、家庭を顧みない性格。食事や旅行など家族サービスはしていたが、子供への愛情とは言い難く、葬儀の時に久々に会う桃子の名前も「桃香(ももか)」と間違えるなど、末娘の存在をよく覚えてはいなかった。
- 最終巻では、夫として育児に非協力的な態度であった事が妻の桃子への虐待の一因になった事や、息子と同様に娘への虐待に加担していた事も無自覚である事実が明かされた。回想でもあまり登場せず、妻と異なり孫達への関心も皆無である模様。
- 杉崎 優樹(すぎさき ゆうき)
- 桃子の実兄で香織の弟。職業は医師。二児の父親。
- 幼少時、母親が桃子を虐待する姿を見た事が原因で、自身も虐待するようになる。母親には従順で、母親の行いに疑問を持っていない[注 2]。冷酷で底意地の悪い性格をしており、幼少時から妹への虐待を行っていた。外面は良く妻や子供には優しいが、妹への虐待に関する罪悪感は皆無。院長の娘を娶り、地位も着々と築き上げていた。
- リトルスノーを利用した際に桃子と偶然再会する。桃子を酷使したことが災いし[注 3]、離婚され、仕事を辞めた。別の病院に再就職し、医師に復帰した後も根本的な性格は変わっておらず、祖母の葬儀の為、実家に帰ってきた桃子に対し暴力をふるったあげく、母親と結託して納戸に監禁した。その後怒った朝比奈に戒められ、監禁されていた桃子から「マザコン」と痛罵されている。
- 香織が母親と距離を置いた為、姉とも疎遠になった模様。離婚の際、子供の親権を失い独身となった為、後に母親が強硬手段に出る一因となった。
- 藤堂 香織(とうどう かおり)
- 桃子と優樹の実姉。旧姓は杉崎。幼少時は眼鏡をかけており、母親と同じく桃子に無関心だった。現在は二児の母親。
- 幼い頃から、物分かりが良く優秀な為、母親には好かれている。名門の大学を卒業後、藤堂家に嫁ぎ、裕福な生活を送っている。母親とは異なり子供にネグレクトは行ってはいないが、典型的な教育ママで出来のいい息子ばかり褒めている。
- 娘の櫻子と桃子が偶然出会い、桃子と再会するが、今まで子供達に桃子を反面教師として教えたのが仇となりマンションの住人に敬遠されるようになる。その後、娘の櫻子がインフルエンザから肺炎になってしまったのをきっかけに桃子に諭され、最初は反論したが桃子と娘の訴えを聞き、自らの子育てが間違っていたことに気づくことになった。その事がきっかけで、桃子に対する見方も変えて以前よりも普通に接するようになる。祖母の葬儀の後、実家で母親と優樹により監禁されていた桃子を逃げるよう促し、櫻子の件の礼と共に、幼少時に無関心だったことを詫び、二度と実家には戻ってこないように諭した[注 4]。その後は桃子を様々な行事に誘ったりするなど良好的な姉妹となっている。桃子が妊娠した時は献身的に支えた。
- 終盤では実家と距離を置き、母親には子供達に会わせないようにしている。
- 藤堂 櫻子(とうどう さくらこ)
- 香織の娘で大和の妹。桃子の姪。幼稚園児。テストで肝心なところでミスをしたりするなど少し要領が悪く、幼い頃の桃子に顔も性格もよく似ている。しかし桃子とは違い、児童虐待は受けていない上、兄の大和からも暴力は受けていない。その後も自身の誕生日会に桃子を招待するなど、桃子の事を慕っている。
- 藤堂 大和(とうどう やまと)
- 香織の息子で櫻子の兄。桃子の甥。小学校低学年にして塾では中学年の問題をこなしてる等、成績優秀で要領も良い。顔は母親の香織に似ているが、桃子曰く血が繋がっているせいか叔父の優樹にも少し似ているらしい。
- 子供らしく、素直で大人のいう事も本気で信じてしまうところがあり、最初は母親からの情報で叔母の桃子についてもあまり良い印象をもっておらず、冷たい態度で接していた。櫻子を桃子に助けてもらってからは、桃子を見直すようになり桃子に懐くようになる。妹の櫻子に対しては、成績などで皮肉などをいうことはあるが、インフルエンザの際に心配したりなど基本的には妹想いな一面を見せる。
- 香織の夫
- 有名な会社の社長。義父と同じく妻に家庭を任せているが関係は良好。桃子の結婚式には参席している。
- 桃子の祖母
- 桃子の祖母。桃子の母の実母であり、作中癌で息を引き取る。
- 桃子が幼少の頃は祖母の家に預けられていた。口は悪いが桃子の事は気にかけており、桃子あての貯金通帳[注 5]を残していた。桃子には厳しい態度だったが、事実上桃子の母に代わり桃子に箸の持ち方や食事のマナーなどを教えていた為、死してなおも桃子の心の支えになっていた。
- 杉崎 衛(すぎさき まもる)
- 優樹の息子。遥の兄。産まれた妹への接し方がわからずにいたが、父親の桃子への虐待を日常的に目の当たりにし、妹に無自覚な暴力を行う。その光景を見て衝撃を受けた母親とその祖父母(母親の両親)に父親の行いをばらした。両親の離婚後、父親やその親族とは疎遠になった模様。
- 杉崎 遥(すぎさき はるか)
- 優樹の娘。衛の妹。新生児。兄の無自覚な虐待を受けるが、早期発見により事なきを得た模様。
- 優樹の妻
- 院長の娘。夫が育った家庭や本性を知らずに結婚した。二人目の出産後、息子の娘への虐待を目撃する。息子の告白で夫の異常性を知り、すぐに離婚した上で面会を拒絶するようになった模様。
その他
- 朝比奈 小雪(あさひな こゆき)
- 元春の妻(故人)。旧姓は一ノ瀬(いちのせ)。1巻時点で3年前に病死。元春がかけているメガネは元々は小雪の持ち物。
- 朝比奈 小春(あさひな こはる)
- 元春と小雪の一人娘。容貌は母親の小雪に似ている。1巻時点で小学1年生。誕生日は11月(何日なのかは明確に書かれていない)。
- 幼い頃に病死した母・小雪を慕っている。小雪の亡くなる時を知らされなかった為に小雪に別れを告げることができず、元春に反抗的な態度を取るようになるが現在は少し改善。元春と桃子の関係も認めている。
- 一ノ瀬(いちのせ)
- 小雪の母で小春の祖母。容姿は二人と似ている。ピアノ教室を経営している。
- 夫(小雪の父)とは小雪が幼い頃に離婚し、女手一つで小雪を育てた。病院で偶然桃子と遭遇。元春から送られてきた小春と桃子の画像から桃子が元春の交際している女性だと悟り、早世した小雪のこともあり当初は桃子に対しては複雑な思いを抱いていたが桃子の性格と人柄を知り元春と桃子を見守るようになる。娘・小雪の病気に気付いてあげられなかったことを未だに後悔している。
- 小野 慎太郎(おの しんたろう)
- 桃子の幼馴染。4巻の番外編で初登場。幼少時は桃子の祖母の家の近くに住んでいた。8人兄弟の長男で末弟の虎太郎の吐瀉物を手で受け止めた事が桃子が保育士となるきっかけになっている。桃子の家の複雑な事情を知っており、心配していた。現在は俳優として活動しており、女優と結婚して一児をもうけている。
- 千景(ちかげ)
- 柳の姉。子供は双子で息子・伊吹(いぶき)と娘・葉月(はづき)がいる。
- 谷津 俊秋(やつ としあき)
- 朝比奈の弟。16巻時点で高校1年生。きょうだいは妹・一夏(いちか)と弟・冬悟(とうご)がいる。
- 谷津 由美子(やつ ゆみこ)
- 朝比奈の母。16巻時点で54歳。朝比奈が16歳の時に和彦と再婚。
- 谷津 和彦(やつ かずひこ)
- 朝比奈の義父。16巻時点で65歳。漁師。俊秋・一夏・冬悟は実子。
書誌情報
- 椎名チカ 『37.5℃の涙』 小学館〈フラワーコミックス〉、全24巻
- 2014年3月26日発売[11]、ISBN 978-4-09-135822-6
- 2014年7月25日発売[12]、ISBN 978-4-09-136336-7
- 2014年11月26日発売[13]、ISBN 978-4-09-136489-0
- 2015年6月26日発売[14]、ISBN 978-4-09-137410-3
- 2015年11月26日発売[15]、ISBN 978-4-09-138010-4
- 2016年3月25日発売[16]、ISBN 978-4-09-138304-4
- 2016年7月26日発売[17]、ISBN 978-4-09-138569-7
- 2016年11月25日発売[18]、ISBN 978-4-09-138780-6
- 2017年3月24日発売[19]、ISBN 978-4-09-139140-7
- 2017年7月26日発売[20]、ISBN 978-4-09-139484-2
- 2017年11月24日発売[21]、ISBN 978-4-09-139690-7
- 2018年3月26日発売[22]、ISBN 978-4-09-139880-2
- 2018年7月26日発売[23]、ISBN 978-4-09-870151-3
- 2018年11月26日発売[24]、ISBN 978-4-09-870258-9
- 2019年3月26日発売[25]、ISBN 978-4-09-870402-6
- 2019年7月26日発売[26]、ISBN 978-4-09-870603-7
- 2019年11月26日発売[27]、ISBN 978-4-09-870657-0
- 2020年2月26日発売[28]、ISBN 978-4-09-870802-4
- 2020年6月26日発売[29]、ISBN 978-4-09-871006-5
- 2020年11月26日発売[30]、ISBN 978-4-09-871202-1
- 2021年4月26日発売[31]、ISBN 978-4-09-871257-1
- 2021年9月24日発売[32]、ISBN 978-4-09-871414-8
- 2022年1月26日発売[10]、ISBN 978-4-09-871572-5
- 2022年6月24日発売[33]、ISBN 978-4-09-871646-3