CBX5

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CBX5(chromobox 5)またはHP1α(heterochromatin protein 1 alpha)は、ヒトではCBX5遺伝子にコードされるタンパク質である[5][6]。高度に保存されており、ヘテロクロマチン形成に関与する構成する非ヒストンタンパク質ファミリーの1つである、HP1ファミリーに属する。HP1のN末端にはクロモドメインが存在し、メチル化されたリジンに対して作用してエピジェネティックな抑制をもたらす[7]。C末端領域にはクロモシャドウドメイン英語版が存在し、ホモ二量体化やさまざまなクロマチン関連非ヒストンタンパク質との相互作用を担う[8]

PDBオルソログ検索: RCSB PDBe PDBj
記号CBX5, HEL25, HP1, HP1A, chromobox 5
染色体12番染色体 (ヒト)[1]
概要 PDBに登録されている構造, PDB ...
CBX5
PDBに登録されている構造
PDBオルソログ検索: RCSB PDBe PDBj
PDBのIDコード一覧

3FDT, 3I3C

識別子
記号CBX5, HEL25, HP1, HP1A, chromobox 5
外部IDOMIM: 604478 MGI: 109372 HomoloGene: 7257 GeneCards: CBX5
遺伝子の位置 (ヒト)
12番染色体 (ヒト)
染色体12番染色体 (ヒト)[1]
12番染色体 (ヒト)
CBX5遺伝子の位置
CBX5遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点54,230,942 bp[1]
終点54,280,133 bp[1]
遺伝子の位置 (マウス)
15番染色体 (マウス)
染色体15番染色体 (マウス)[2]
15番染色体 (マウス)
CBX5遺伝子の位置
CBX5遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点103,099,971 bp[2]
終点103,148,243 bp[2]
RNA発現パターン
さらなる参照発現データ
遺伝子オントロジー
分子機能 protein homodimerization activity
血漿タンパク結合
protein-macromolecule adaptor activity
クロマチン結合
ヒストンデアセチラーゼ結合
methylated histone binding
ribonucleoprotein complex binding
protein-containing complex binding
identical protein binding
細胞の構成要素 動原体
細胞核
nuclear envelope
pericentric heterochromatin
核小体
histone deacetylase complex
核質
chromocenter
ヘテロクロマチン
セントロメア
histone methyltransferase complex
transcription repressor complex
染色体
PML body
高分子複合体
リボ核タンパク質
site of DNA damage
生物学的プロセス 凝固・線溶系
negative regulation of transcription, DNA-templated
viral process
negative regulation of transcription by RNA polymerase II
negative regulation of G0 to G1 transition
DNA損傷刺激に対する細胞応答
出典:Amigo / QuickGO
オルソログ
ヒトマウス
Entrez
Ensembl
UniProt
RefSeq
(mRNA)

NM_012117
NM_001127321
NM_001127322

NM_001076789
NM_001110216
NM_007626
NM_001358950

RefSeq
(タンパク質)

NP_001120793
NP_001120794
NP_036249

NP_001070257
NP_001103686
NP_031652
NP_001345879

場所
(UCSC)
Chr 12: 54.23 – 54.28 MbChr 12: 103.1 – 103.15 Mb
PubMed検索[3][4]
ウィキデータ
閲覧/編集 ヒト閲覧/編集 マウス
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構造

HP1αは191アミノ酸から構成される[7][8]。上述したように、このタンパク質には、N末端のクロモドメイン(CD)とC末端のクロモシャドウドメイン(CSD)の2つのドメインが存在する。CDはメチル化されたヒストンH3リジン9番残基(H3K9)に結合する。CSDはホモ二量体化し、他のさまざまなクロマチン関連非ヒストンタンパク質と相互作用する[8]。この2つのドメインはヒンジ領域で連結されている[9]

クロモドメイン

クロモドメインは、3本のストランドのβシートと1本のαヘリックスからなる球状のコンフォメーションをとる。βシートはC末端側に位置するαヘリックスに対してパッキングする[9]。CDのメチル化H3K9への特異的結合は、"hydrophobic box"と呼ばれる3つの疎水性側鎖によって媒介されている。HP1上のその他の部位はH3のN末端テールと相互作用し、柔軟なテール領域は一定の構造をとるようになる。テールの隣接領域の翻訳後修飾によってHP1の結合に影響が生じる場合がある[9]

クロモシャドウドメイン

CSDの形状はCDとよく似ている。3本のストランドからなるβシートを持つ球状ドメインであるが、αヘリックスは2本存在する[9]。CSDはin vitroでは容易にホモ二量体化し、その結果、PxVxLの特異的コンセンサス配列を有するHP1結合タンパク質を結合するための溝が形成される[8]

作用機序

HP1αは主に遺伝子のサイレンシングをもたらす因子として機能し、その作用はCDとメチル化H3K9との相互作用に依存している[10]。CD上に存在するhydrophobic boxは、メチル化リジン残基の結合に適した環境を提供する。HP1αが遺伝子のサイレンシングをもたらす正確な機構は不明であるが、HP1はヘテロクロマチン領域でも迅速に交換されていることが実験的に示されている。このことは、ヘテロクロマチンはHP1が「糊」のように機能することで維持されているのではなく、むしろ多くの因子の動的な競合によってヘテロクロマチン構造と遺伝子の抑制、そしてユークロマチン構造と遺伝子の活性化が維持されていることを示唆している。H3K9がメチル化されている染色体領域ではHP1はより高濃度かつより静的となり、遺伝子が抑制されたヘテロクロマチン構造がもたらされる[9]

進化的保存性

HP1αは進化的に保存されたタンパク質であり、分裂酵母Schizosaccharomyces pombeなどの種からヒトまで広く存在する[9]。ヒトとショウジョウバエのホモログの比較では、N末端のCDとC末端のCSDの保存性がより高く(50–70%のアミノ酸類似性)、ヒンジ領域は比較的低い(25–30%のアミノ酸類似性)[9]

相互作用

CBX5(HP1α)は次に挙げる因子と相互作用することが示されている。

出典

関連文献

関連項目

外部リンク

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