CCL7

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CCL7(C-C motif chemokine ligand 7)は、以前はMCP3(monocyte chemoattractant protein 3)と呼ばれていたサイトカインである。CCL7はCCケモカインファミリーに属する低分子量タンパク質であり、CCL2(MCP1)と最も密接に関連している[3]

PDBHuman UniProt検索: RCSB PDBe PDBj
記号CCL7, FIC, MARC, MCP-3, MCP3, NC28, SCYA6, SCYA7, C-C motif chemokine ligand 7
染色体17番染色体 (ヒト)[1]
概要 PDBに登録されている構造, PDB ...
CCL7
PDBに登録されている構造
PDBHuman UniProt検索: RCSB PDBe PDBj
PDBのIDコード一覧

1BO0, 1NCV, 4ZKC

識別子
記号CCL7, FIC, MARC, MCP-3, MCP3, NC28, SCYA6, SCYA7, C-C motif chemokine ligand 7
外部IDOMIM: 158106 HomoloGene: 4568 GeneCards: CCL7
遺伝子の位置 (ヒト)
17番染色体 (ヒト)
染色体17番染色体 (ヒト)[1]
17番染色体 (ヒト)
CCL7遺伝子の位置
CCL7遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点34,270,221 bp[1]
終点34,272,242 bp[1]
RNA発現パターン
さらなる参照発現データ
遺伝子オントロジー
分子機能 cytokine activity
heparin binding
chemokine activity
CCR1 chemokine receptor binding
血漿タンパク結合
CCR2 chemokine receptor binding
CCR chemokine receptor binding
細胞の構成要素 細胞外領域
細胞外空間
生物学的プロセス Gタンパク質共役受容体シグナル伝達経路
monocyte chemotaxis
positive regulation of cell migration
positive regulation of natural killer cell chemotaxis
chemokine-mediated signaling pathway
cellular response to tumor necrosis factor
細胞間シグナル伝達
eosinophil chemotaxis
cellular calcium ion homeostasis
neutrophil chemotaxis
走化性
positive regulation of GTPase activity
cytoskeleton organization
cellular response to interleukin-1
免疫応答
positive regulation of ERK1 and ERK2 cascade
regulation of cell shape
cellular response to interferon-gamma
炎症反応
シグナル伝達
response to gamma radiation
cellular response to ethanol
regulation of signaling receptor activity
lymphocyte chemotaxis
出典:Amigo / QuickGO
オルソログ
ヒトマウス
Entrez
Ensembl
UniProt
RefSeq
(mRNA)

NM_006273

n/a

RefSeq
(タンパク質)

NP_006264

n/a

場所
(UCSC)
Chr 17: 34.27 – 34.27 Mbn/a
PubMed検索[2]n/a
ウィキデータ
閲覧/編集 ヒト
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遺伝子

ヒトゲノム中でCCL7は、染色体17q11.2-q12領域に位置するケモカイン遺伝子クラスターの中の1つとしてCCL7遺伝子にコードされている。この領域にはCCケモカインのMCPグループの遺伝子が含まれている[4]

CCL7遺伝子は3つのエクソンと2つのイントロンから構成される。1番目のエクソンには、5' UTR、シグナル配列(23アミノ酸)、成熟タンパク質の最初の2つのアミノ酸の情報が含まれている。2番目のエクソンは成熟タンパク質の3–42番のアミノ酸がコードされている。3番目のエクソンはタンパク質のC末端領域、そして1つ以上のAUリッチ不安定化配列、ポリアデニル化シグナルを含む3' UTRから構成される[5]

タンパク質

CCLは骨肉腫細胞株培養上清から最初に同定された[6]。CCL7は99アミノ酸から構成され、そのうち23アミノ酸はシグナルペプチドである。成熟タンパク質は約76アミノ酸であり、シグナルペプチドの切断後に分泌される[7]。大部分のケモカインと対照的に、CCL7は一般的に単量体として存在し、高濃度溶液中では二量体が形成される[8][9]

COS細胞英語版では、分子量11k、13k、17k、18kの4種類の糖型として存在する[5]

CCL7は、CCR1英語版CCR2英語版CCR3英語版CCR5CCR10英語版など多くの受容体への結合を介して免疫細胞に影響を及ぼす[7][10]。これらの受容体は、Gタンパク質共役受容体である[11]。CCL7は、全ての動物細胞表面に存在するグリコサミノグリカンとも相互作用する[12]

機能

CCL7は、間質細胞ケラチノサイト、気道平滑筋細胞、線維芽細胞白血球など多くの細胞種で発現しており、腫瘍細胞でも発現している[5][7][13]

CCL7は主に単球好酸球好塩基球樹状細胞好中球NK細胞、活性化T細胞などいくつかの白血球に対する化学誘引物質として作用する[12][14]。CCL7は白血球を感染組織へリクルートし、免疫応答を媒介する[12]。さらに、CCL7は白血球の血管外遊出にも影響を及ぼす[15]骨髄から血中への単球の動員や炎症部位への単球のリクルートにおいては、CCL7による正の効果が観察される[16]。また、CCL7は好中球の細胞内Ca2+フラックスを高めることで炎症部位への遊走を誘導するが、この作用はむしろCXCケモカインファミリーのメンバーに典型的なものである[17]

免疫応答の速度は細胞種に依存して異なる。上皮細胞、線維芽細胞、内皮細胞では、IL-1βTNF-αのような炎症性サイトカインによる刺激直後に応答が引き起こされる。一方T細胞では、CCL7の発現は刺激から3–5日後にみられる[18]

CCL7はCCR2受容体への結合によってMMP2と相互作用することが示されている[19]

臨床的意義

CCL7は、抗細菌、抗ウイルス、抗真菌免疫応答に関与する多能性ケモカインである。一例として、単球上のCCR2受容体に対するCCL7刺激は、単球やTNF/iNOS産生樹状細胞(TipDC)のリクルートによるリステリア・モノサイトゲネスListeria monocytogenes感染の除去に関与している[20]ウエストナイルウイルスに感染したマウスでもCCL7の役割が観察される。CCL7を遺伝的に欠損したマウスでは、単球や好中球の減少のため感染による致死率が高まる[21]TLR9の下流に位置するCCL7の初期誘導は、クリプトコッカス感染に対する頑強な免疫応答の形成も促進する[22]。また、CCL7の発現は抗腫瘍免疫応答を活性化するようである[17]

CCL7の調節不全と関連した疾患も観察されている。一例として、CCL7の異常な増加はHIV感染や乾癬病変など、多くの疾患を悪化させる[23][24]。さらにCCL7は、潰瘍性大腸炎多発性硬化症、アトピー型・非アトピー型喘息のようなさまざまな免疫疾患への関与も示唆されている[12][25]

出典

関連文献

外部リンク

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