Cdc25
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Cdk1の活性化機能
構造
進化と種分布
Cdc25は進化の過程でよく保存されており、酵母などの菌類から、ヒトを含む、これまで研究が行われた全ての後生動物で単離されている[6]。一方、真核生物の中でも植物は例外である可能性がある。植物のCdc25と推定されるタンパク質は、触媒にカチオンを利用することなど、二重特異性ホスファターゼよりもセリン/スレオニンホスファターゼに近い特徴を持ち、他の生物のCdc25ホスファターゼと同様の機能を有しているかに関しては疑問が呈されている[7]。
Cdc25ファミリーは、高等動物の細胞周期や生活環の複雑性と関連して拡大しているようである。酵母は1つのCdc25(と遠い関係にあるIbp1 [Itsy-bitsy phosphatase 1])を持つ。キイロショウジョウバエDrosophila melanogasterは、それぞれ有糸分裂と減数分裂を制御するstringとtwineと呼ばれる2つのCdc25を持つ[8][9]。他の大部分のモデル生物は、Cdc25A、Cdc25B、Cdc25Cと呼ばれる3つのCdc25を持つ。例外的に線虫Caenorhabditis elegansは、4つのCdc25(Cdc-25.1からCdc-25.4)を持つ[10]。
ノックアウトマウス
ヒトの疾患において
Cdc25をコードする遺伝子、特にCDC25AとCDC25Bはヒトのがん原遺伝子であり、多数のがんで過剰発現していることが示されている[13]。細胞周期においてCdc25が果たす中心的な役割は、新たな化学療法(抗がん剤)の標的として製薬業界から大きな注目を集めている[4]。しかしながら現時点では、これらの酵素を標的とした臨床使用が可能な化合物は報告されていない。
活性部位に結合する強力な低分子Cdc25阻害剤は、天然物、親油性の酸、キノノイド、求電子剤、スルホニル化アミノチアゾール、リン酸生物学的等価体など、さまざまな分類のものが多数同定されている[4][14]。タンパク質基質との配列相同性に基づいたペプチド由来の阻害剤の開発も可能であるが、こうした化合物は適切なADME特性を持たないため、医薬品としての利用には困難を伴う[4][14]。