DJGPP
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DJ's GNU Programming Platform (DJGPP)[2]はDOSが動作するIntel 80386以上相当のIBM PC/AT互換機用のソフトウェア開発スイートである。プロジェクトはDJ Delorieにより1989年に立ち上げられた。GNUコンパイラコレクション(GCC)や、Bash、find、tar、ls、GAWK、sed、およびldなどのユーティリティプログラム(多くはGNUプロジェクトのものである)をDOS Protected Mode Interface (DPMI)へ移植したものである。C言語、C++、Objective-C/C++、Ada、Fortran、およびPascalなどに対応している。
概要
コンパイラは32ビットのプロテクトモードでネイティブに動作し、32ビットのコードを生成する。ただし、OSの機能を利用する際に16ビットのDOS呼び出し命令を使用する。安定のためヌルポインタを保護するためzero-based flat model[訳語疑問点]ではない点でWatcom C/C++コンパイラと異なる。現在[いつ?]はCOFFの派生種を使用する。適切なDPMIホスト(例: CWSDPMI r7やHDPMI32)の下では純粋なDOSから最大4 GBのRAMを利用可能である。
2020年8月現在[update]、DJGPP 2は主要なコンポーネントとして以下を含む:
- GNUコンパイラコレクション 9.3.0 (10.2.0も利用可能)
- Autoconf 2.5.9
- Automake 1.9.4
- Binutils 2.34
- GNU Bash 4.1.17
- GNU Bison 2.4.1, Flex 2.5.4
- GNU Emacs 24.5
- GNU MPC 1.1.0, MPFR 4.1.0
DJGPPを使用して例えばUNIX/LinuxからDOSへクロスコンパイルすることも可能である。DJGPPライブラリとプログラムはともにDOSまたはDOSエミュレータを搭載したマシンへコンパイル・リンク・デプロイすることができる。
互換性
DJGPPはプログラマに対しANSI CとC99の規格、DOSのAPI、およびより古いPOSIXライクな環境と互換性を持つインタフェースを提供する。コンパイルされたバイナリは長いファイル名(Long filename、LFN)に対応し、32ビットのWindowsのそのようなファイル名を扱うことができる。しかし、多くのGUIアプリケーションが必要とするWin16およびWin32 APIは利用できない。[3]DOSおよびWindows NT 4でLFN対応のTerminate and Stay Resident (TSR)プログラムが利用可能である。
DJGPPは32ビットのプロテクトモードで動作するが、そのスタブやライブラリは多くの16ビットでのDOSやBIOSへの呼び出しを必要とする。x86-64版のWindowsは16ビットのプログラムをサポートせず[4][5]、NTVDMも存在しないため、DJGPPによるアプリケーションを実行できない。x86-64システムではこれらはエミュレーション(DOSBoxなど)やx86仮想化(VirtualBoxなど)、もしくはそれに類似した方法(LinuxのDOSEMUなど)が必要となる。これはLongモードのx86-64プロセッサが、16ビットの命令を実行するためIA-32プロセッサが利用する仮想86モードをサポートしていないためである。VT-xを利用できるより新しいx86のCPUはページ化されたリアルモードと無制限のゲストモードでの実行をサポートしている。
関連項目
- FreeDOS
- Cygwin
- EMX (プログラミング環境)
- GnuWin32
- MinGW
- Open Watcom C/C++コンパイラ
- Allegro (ソフトウェアライブラリ)
- Windows Subsystem for Linux