GJ 1245
はくちょう座の三連星系
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GJ 1245(またははくちょう座V1581星)は、はくちょう座の方角にある恒星系であり、太陽系から比較的近い場所にある。GJ 1245 A、GJ 1245 B及びGJ 1245 Cから構成される3重連星である。3つの恒星とも比較的暗い。
| GJ 1245 A / C | ||
|---|---|---|
| 仮符号・別名 | はくちょう座V1581星 | |
| 星座 | はくちょう座 | |
| 見かけの等級 (mv) | 13.41 / 16.75 | |
| 変光星型 | 閃光星 / 閃光星? | |
| 位置 元期:J2000.0 | ||
| 赤経 (RA, α) | 19h 53m 54.4686s[1] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | +44° 24′ 53.085″[1] | |
| 視線速度 (Rv) | 3 km/s[1] | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: 360.9 ミリ秒/年[1] 赤緯: -483.4 ミリ秒/年[1] | |
| 年周視差 (π) | 220 ± 1ミリ秒 [1] | |
| 距離 | 14.8 ± 0.1 光年 (4.55 ± 0.02 パーセク) | |
| 絶対等級 (MV) | 15.31 / 18.46 | |
| 物理的性質 | ||
| 半径 | 0.176 / ? R☉[2] | |
| 質量 | 0.129 / 0.074 M☉[3] | |
| 自転周期 | 0.2632 日[4] / ? | |
| スペクトル分類 | M5 V / M8 V[5] | |
| 光度 | 8.4 ×10−5 L☉[6] | |
| 表面温度 | 3,100 K[7] / ? | |
| 金属量[Fe/H] | 0.02 / -0.01[8] | |
| 年齢 | < 2 ×109 年[9] | |
| 軌道要素と性質 | ||
| 軌道長半径 (a) | 0.594″[10] | |
| 離心率 (e) | 0.32[9] | |
| 公転周期 (P) | 15.22 年[9] | |
| 軌道傾斜角 (i) | 135°[9] | |
| 他のカタログでの名称 | ||
| NLTT 48414, Zkh 298, LHS 3494, G 208-44, LSPM J1953+4424W, USNO 892, 2MASS J19535443+4424541, USNO 353, LCC 0415 / 0465. | ||
| ■Template (■ノート ■解説) ■Project | ||
| GJ 1245 B | ||
|---|---|---|
| 星座 | はくちょう座 | |
| 見かけの等級 (mv) | 13.99 | |
| 変光星型 | 閃光星 | |
| 位置 元期:J2000.0 | ||
| 赤経 (RA, α) | 19h 53m 55.2460s[11] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | +44° 24′ 52.642″[11] | |
| 視線速度 (Rv) | 5.43 km/s[11] | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: 397 ミリ秒/年[11] 赤緯: -482 ミリ秒/年[11] | |
| 年周視差 (π) | 220 ± 1 ミリ秒[11] | |
| 距離 | 14.8 ± 0.1 光年 (4.55 ± 0.02 パーセク) | |
| 絶対等級 (MV) | 15.72 | |
| 物理的性質 | ||
| 半径 | 0.158 R☉[2] | |
| 質量 | 0.10 M☉[12] | |
| 自転周期 | 0.709 日[4] | |
| スペクトル分類 | M5 V[5] | |
| 光度 | 4.8 ×10−5 L☉[6] | |
| 表面温度 | 2,930 K[13] | |
| 年齢 | < 2 ×109 年[9] | |
| 軌道要素と性質 | ||
| 軌道長半径 (a) | 40.1 AU[10] | |
| 公転周期 (P) | ~ 700 年[14] | |
| 他のカタログでの名称 | ||
| NLTT 48415, Zkh 299, LHS 3495, G 208-45, LSPM J1953+4424E, USNO 893, 2MASS J19535508+4424550, USNO 354, LCC 0415 / 0465. | ||
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発見
ギクラスらによる固有運動が大きい恒星の捜索によって、発見された[15]。発見時から二重星であることが知られ、それぞれにギクラスのカタログでG 208-44とG 208-45という符号が付与された。
その後、年周視差と固有運動が詳しく測定され、この2つの恒星が連星系を形成し、太陽系にかなり近いことが明らかになった[14]。併せて、どちらの恒星も質量が太陽の1割程度という小さい恒星であること、連星系の公転周期が概ね700年程度であることも推測された。
1975年には、フレアによるものとみられる急激な増光が観測され、観測結果がくじら座UV星に似ていることから、閃光星であると考えられるようになり[16]、はくちょう座V1581星という変光星名も付けられた[17]。更に詳しく観測すると、主星と伴星の両方が閃光星であることもわかってきた[18]。
1988年には、スペックル・イメージングによってG 208-44自体も連星であることがわかった[9]。GJ 1245星系は、発見当時太陽系から2番目に近い3重連星系であった。
特徴
主星Aと伴星Cはかなり接近しており、両者の距離はおよそ2.7AU、公転周期はおよそ15年と見積もられている[10][9]。主星Aと伴星Cの周りを回るように、離れた場所に伴星Bがあり、その距離はおよそ40AU、公転周期は700年くらいあると予想されている。
この星系の3つの恒星はいずれもM型の赤色矮星で、質量が太陽の1割前後の小さい恒星である。特に伴星Cは、推定質量が約0.074太陽質量で、最も質量が小さい恒星の一つとされる[3]。
この星系は、ちょうどケプラー宇宙望遠鏡の観測領域に位置するため、ケプラーによる密な追跡観測も行われている[4]。光度曲線の変化から、自転周期は主星Aがおよそ6時間半、伴星Bがおよそ17時間と推定され、質量やスペクトルがよく似ている2つの星の自転速度に大きな差があることになる。また、フレアの発生頻度は、主星Aが1日あたり3回、伴星Bが1日あたり2.6回と、主星Aでより多くフレアが発生している。
主星Aの自転速度の速さ、伴星Bの彩層活動の活発さから、GJ 1245星系の年齢は比較的若く、20億年以下であると考えられる[9]。