高度不飽和脂肪酸

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高度不飽和脂肪酸(こうどふほうわしぼうさん、Highly Unsaturated Fatty Acid, HUFA)とは、炭素鎖中に複数(一般に2個以上)の二重結合を有する脂肪酸を指す。多くの場合、多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acids, PUFA)のうち、特に生理学的に重要な長鎖脂肪酸を強調する文脈で用いられる。

概要

脂肪酸は二重結合の数により、以下のように分類される。

  • 飽和脂肪酸:二重結合を持たない
  • 一価不飽和脂肪酸(MUFA):二重結合を1つ持つ
  • 多価不飽和脂肪酸(PUFA):二重結合を2つ以上持つ

HUFAは一般にPUFAと重複する概念であるが、特に炭素数が20以上の長鎖PUFAを指す場合が多い。

主な種類

代表的な高度不飽和脂肪酸には以下がある。

生理機能

高度不飽和脂肪酸は、生体内において以下のような重要な役割を担う。

細胞膜の構成

DHAなどは神経組織や網膜に多く存在し、細胞膜の流動性や機能維持に寄与する。

生理活性物質の前駆体

ARAやEPAはエイコサノイド(プロスタグランジン、ロイコトリエンなど)の前駆体であり、炎症反応、免疫機能、血管調節に関与する。

心血管系への影響

EPAおよびDHAは血中中性脂肪の低下、血小板凝集の抑制、抗炎症作用などを有し、心血管疾患リスクの低減に関与するとされる。

食品中の存在

高度不飽和脂肪酸は主に以下の食品に含まれる。

  • 青魚(サバ、イワシ、サンマなど)
  • 魚油
  • 一部の微細藻類

植物由来のα-リノレン酸(ALA)は体内でEPAやDHAに変換されるが、その変換効率は低いことが知られている。

用語上の位置づけ

HUFAはPUFAと明確に区別されない場合も多いが、特に生理活性の高い長鎖脂肪酸(EPA、DHA、ARAなど)を指す用語として用いられることが多い。

関連項目

出典

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