Inkscape

ベクター画像の編集用ソフトウェア From Wikipedia, the free encyclopedia

Inkscape(インクスケープ)はオープンソースで開発されているベクター画像編集ソフトウェアドローソフト)。

開発元 The Inkscape Team
初版 2003年(2223年前)
最新版 1.4.3[1] ウィキデータを編集 - エラー: 最初のパラメータの文字列長が想定外です。 (エラー: 最初のパラメータを日付や時間として解析することができません。)
概要 開発元, 初版 ...
Inkscape
Inkscape 1.4
開発元 The Inkscape Team
初版 2003年(2223年前)
最新版 1.4.3[1] ウィキデータを編集 - エラー: 最初のパラメータの文字列長が想定外です。 (エラー: 最初のパラメータを日付や時間として解析することができません。)
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語
C++gtkmmを使用)
対応OS クロスプラットフォーム
対応言語 2言語
対応言語一覧
日本語・英語など多言語
サポート状況 サポート中です。(開発中)
種別 マルチメディア、ベクター画像編集ソフトウェア、オープンソース
ライセンス GNU GPL
公式サイト 日本語
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Inkscapeでの編集例

概要

InkscapeはXMLSVGCSS などの標準に完全に準拠したグラフィックツールとなることを目標としている。クロスプラットフォームなソフトウェアであり、Linux、Unix系オペレーティングシステム (OS)、macOSWindows などで動作する。

開発の主体はLinuxで行われている。今後 SVG、CSSの標準への準拠をさらに完全にしていくことが可能で、それにはSVGアニメーションの対応も含まれる。現在も活発に開発中であり、新しい機能が定期的に加えられている。

歴史

Inkscapeは、2003年にベクター画像編集ソフトSodipodiフォークとしてスタートした。元となったSodipodiは2004年2月のバージョン 0.34 より事実上開発が停止している[2][3]。さらにそのSodipodiはGill (Gnome Illustration app[4])という、ラファエル・レヴィーン(Raph Levien)が書き1999年にスタートしたドローソフトのフォークである。

Sodipodiの開発者であったTed Gould、Bryce Harrington、MenTaLguYが、プロジェクトの目的の差異、外部からのコントリビューションに積極的でないこと、技術的な意見の差異などから、2003年にSodipodiから分かれてInkscapeプロジェクトを立ち上げた。彼らはSVGの完全準拠を目的にすることにした。

開発はトップダウン方式ではなく、多くの開発者が平等かつ活発に参加する方式を取っている。このような方式であるために多くの新規開発者が加わった。SodipodiはGIMPに似たControlled Single Document Interface (CSDI) を採用していたが、開発者の一人のBulia Byakは、現在のInkscapeのユーザインタフェースのアーキテクチャを作成した。

Inkscapeは元のSodipodiのコードに対して数多くの変更が加えられている。例えば、開発言語をCからC++に変えたこと、GTKベースからそのC++バインディングであるgtkmmベースに変えたこと、ユーザインタフェースをデザインしなおして改善したこと、そのほか数多くの新機能を追加したことなどである。

リリース履歴

Sodipodiのリリースについては示さず、フォーク後のInkscapeのみ以下に示す。

さらに見る バージョン, リリース日 ...
バージョン リリース日 備考
サポート終了:0.35 2003年10月14日 Inkscapeの最初のリリース。この時点ではSodipodiからのフォーク直後であり、非常に類似したソフトであった。
サポート終了:0.36 2003年12月11日 メニューバーやツールバーをドキュメントウィンドウごとにあるユーザインタフェースに変更した。
サポート終了:0.37 2004年2月10日 パスのインセットやアウトセット、論理演算 (boolean operator) を追加した。
サポート終了:0.38.1 2004年4月8日 バグフィックスの他、テキストのカーニングトラッキングや多段グラデーションのサポートの他、使い勝手を向上させた。
サポート終了:0.39 2004年7月15日 Pango を使った最初のリリースで他言語の取り扱いがよくなった。また、マーカーやクローンやパターンをサポートした。
サポート終了:0.40 2004年11月28日 レイヤーやビットマップ画像のトレース機能やテキストをパスに乗せる機能を追加。
サポート終了:0.41 2005年2月10日 グリッド配置やカラートレースを追加。
サポート終了:0.42 2005年7月24日 テキストのフロー配置(テキストをフレームに挿入)を追加。テキストスパンのサポート。グラデーションツールを新しくした。
サポート終了:0.43 2005年11月19日 コネクターツール、ホワイトボード機能の追加。タブレットのサポート、ノードツールの使い勝手を向上した。
サポート終了:0.44 2006年6月22日 レイヤダイアログ、クリッピング、マスキングのサポート、透過 PDF 出力の改善。OpenDocumentフォーマットのエクスポートに対応。
サポート終了:0.45 2007年2月5日 ガウスぼかしのサポート。
サポート終了:0.45.1 2007年3月23日 バグフィックスとユーザインタフェースの翻訳の改善。
サポート終了:0.46 2008年3月24日
サポート終了:0.47 2009年11月24日 自動保存、スペルチェッカー機能の追加。フィルタの追加。PS、EPS出力の改善。
サポート終了:0.48 2010年8月23日 スプレーツール、マルチパス編集、上付き・下付きなどのテキスト関連の強化。
サポート終了:0.91 2015年1月30日 レンダリングエンジンcairoの採用、OpenMPによるマルチスレッド処理への対応、テキストツールの改良、ものさしツール、タイプデザイン機能、シンボルライブラリとVisioステンシルのサポート、WMF/EMFのインポートおよびエクスポート、実世界での単位(ミリメートルなど)のサポート、メモリ消費量の大幅な減少、反応性の向上、他[5]
サポート終了:0.92 2017年1月4日 SVG2CSS3への対応の改善[6]。 Inkscapeのデフォルト解像度を90dpiから96dpiに変更[6]
サポート終了:0.92.3 2018年3月22日 双方向テキストに対応[7]。 windowsユーザーに対する起動パフォーマンスの改善[7]
サポート終了:0.92.4 2019年1月17日 安定性の向上、バグ修正[8][9]
サポート終了:0.92.5 2020年4月9日 安定性の向上、バグ修正、エクステンションを Python 2 と 3 で互換[10][11]
サポート終了:1.0 2020年5月4日 安定版リリース[12]
サポート終了:1.1 2021年5月24日 新しい起動時ウィンドウ、コマンドパレット、ノードツール時でのパスのコピー及びペースト、ダイアログの新しいドッキングシステム、画像のエクスポート(PNG/JPEG/TIFF/WebP)、機能拡張マネージャー(ベータ版)など[13]
サポート終了:1.12021年5月24日コアとGUIに目立つ改訂、サポートはPython 3拡張機能に限定、ライブパスエフェクト改善 (LPE)[14][15][16]
サポート終了:1.1.12021年9月27日

バグ修正及び GUI の改善[17]

サポート終了:1.1.22022年2月5日

バグ修正その他改善[18][19]

サポート終了:1.22022年5月16日複数ページ対象のページツール、編集可能なマーカとダーシのパターン、レイヤとオブジェクトのダイアログを統合、オブジェクトの位置合わせと移動に複数の改善、gradient 編集のオプション追加、エクスポートのオプション追加により対象に複数のファイル形式を指定可能、SVG フォントエディタの改善、タイリングに新しいライブパス効果、パフォーマンス改善、バグ修正、GUI の改善[20][21]
サポート終了:1.2.12022年7月14日バグ修正その他改善[22]
サポート終了:1.2.22022年12月5日バグ修正その他改善[23]
現行バージョン:1.32023年7月23日シェイプ ビルダー キャンバス上にシェイプを構築するためのツール (ブール ツール)、フォントコレクション、パターンエディター、「ドキュメントリソース」ダイアログ、完全非同期のマルチスレッドレンダリングによるパフォーマンスの向上、LPE ダイアログの再設計、キャンバス上のパターン編集の改善、PDFインポートの改善、ページの余白と裁ち落とし、[レイヤーとオブジェクト]ダイアログの検索、不透明度、ブレンド モードと、オプションの永続スナップ バーが復活、XML エディターでの構文の強調表示、バグ修正[24]
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サポート中
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USBメモリなどの上で動作可能なポータブルアプリケーションとしてInkscape Portableも開発されている。

Adobe Illustrator の代替ソフトとして

Adobe Illustrator の代替ソフトとして紹介されることも多い。入門書は多く、ウェブデザインなどの用途に限定すれば代替になりうる。

一方で、印刷物の作成を目的として作られたソフトウェアではないため、厳密には商業印刷という目的で使うのであれば、完全な代替にはならない。ほかに次のような違いがある。

  • Linux系のユーザインタフェース・メニューの階層構造が独自体系であるため使い勝手に違いがある
  • 処理速度が遅い[要追加記述]
  • 安定性にやや難がある[要追加記述]
  • aiファイルの再現性に難がある[要追加記述]
  • CMYKカラーでの出力に対応
  • 日本仕様のトンボの出力に対応
  • 縦書きの対応は完全
  • 実務で多用する便利な各種機能の不足[要追加記述]
  • 実践的な使用方法を紹介した書籍はAdobe llustratorと比べると少ない

関連書籍

  • 水上淳嗣『Inkscapeパーフェクトガイド』晋遊舎〈100%ムックシリーズ〉、2007年。NCID BA83241788
  • Inkscapeマスターテクニック : 無料グラフィックソフトを極める!! 晋遊舎〈100%ムックシリーズ〉、2011年。NCID BB06499724
  • Kome;DO NOT EAT・第二I/O編集部『「GIMP」「Inkscape」ではじめるグラフィック&フォトレタッチ : フリーソフトで本格的な「素材制作」&「写真加工」!』工学社〈I/O books〉、2011年。NCID BB07141103
  • 羽石相 『無料で使えるベクターグラフィック Inkscapeスタートブック』 秀和システム、2012年3月20日、NCID BB09366975
  • 大西すみこ・小笠原種高・羽石相 『できるクリエイター Inkscape独習ナビ Windows&Mac対応 できるクリエイターシリーズ』 インプレス〈できるクリエイターシリーズ〉、2016年9月26日。NCID BB22388564
  • 羽石相『無料で使えるイラストソフトInkscapeスタートブック』秀和システム、2017年。NCID BB23266096
  • 飯塚将弘 『すぐに作れる ずっと使える Inkscapeのすべてが身に付く本』 技術評論社、2019年6月17日


脚注

関連項目

外部リンク

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