LAMP1

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LAMP1(lysosomal associated membrane protein 1)またはCD107a(cluster of differentiation 107a)は、ヒトではLAMP1遺伝子によってコードされているタンパク質である。ヒトのLAMP1遺伝子は13番染色体英語版長腕上の13q34領域に位置している。

HeLa細胞の免疫蛍光染色。抗LAMP1抗体によってリソソームが赤色で、抗ビメンチン抗体によって中間径フィラメントが緑色で示されている。核DNAは青色で示されている。EnCor Biotechnologyによる抗体・画像提供。
記号LAMP1, CD107a, LAMPA, LGP120, lysosomal associated membrane protein 1
染色体13番染色体 (ヒト)[1]
終点113,323,672 bp[1]
概要 識別子, 記号 ...
LAMP1
識別子
記号LAMP1, CD107a, LAMPA, LGP120, lysosomal associated membrane protein 1
外部IDOMIM: 153330 MGI: 96745 HomoloGene: 4061 GeneCards: LAMP1
遺伝子の位置 (ヒト)
13番染色体 (ヒト)
染色体13番染色体 (ヒト)[1]
13番染色体 (ヒト)
LAMP1遺伝子の位置
LAMP1遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点113,297,239 bp[1]
終点113,323,672 bp[1]
遺伝子の位置 (マウス)
8番染色体 (マウス)
染色体8番染色体 (マウス)[2]
8番染色体 (マウス)
LAMP1遺伝子の位置
LAMP1遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点13,209,161 bp[2]
終点13,225,338 bp[2]
RNA発現パターン




さらなる参照発現データ
遺伝子オントロジー
分子機能 protein domain specific binding
virus receptor activity
血漿タンパク結合
酵素結合
細胞の構成要素 integral component of membrane
multivesicular body
phagolysosome membrane
小胞
エンドソーム
late endosome

シナプス小胞
cytolytic granule
メラノソーム
integral component of plasma membrane
alveolar lamellar body
cell surface
lysosomal membrane
soma
液胞
樹状突起
phagocytic vesicle
perinuclear region of cytoplasm
筋鞘
リソソーム
endosome membrane
エキソソーム
cytoplasmic vesicle
external side of plasma membrane
細胞質基質
細胞質
細胞膜
azurophil granule membrane
autolysosome
ficolin-1-rich granule membrane
integral component of synaptic vesicle membrane
late endosome membrane
生物学的プロセス タンパク質の安定化
Golgi to lysosome transport
positive regulation of natural killer cell degranulation
regulation of organelle transport along microtubule
ウイルス侵入
viral process
establishment of protein localization to organelle
positive regulation of natural killer cell mediated cytotoxicity
granzyme-mediated apoptotic signaling pathway
autophagic cell death
好中球脱顆粒
出典:Amigo / QuickGO
オルソログ
ヒトマウス
Entrez
Ensembl
UniProt
RefSeq
(mRNA)

NM_005561

NM_010684
NM_001317353

RefSeq
(タンパク質)

NP_005552

NP_001304282
NP_034814

場所
(UCSC)
Chr 13: 113.3 – 113.32 MbChr 13: 13.21 – 13.23 Mb
PubMed検索[3][4]
ウィキデータ
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LAMP1はLAMPファミリー英語版に属する糖タンパク質である[5]。LAMP1はI型膜貫通タンパク質であり[6]、少なくとも76種類の異なる正常組織細胞種において高〜中レベルで発現している[7]。LAMP1は主にリソソーム膜に位置し[8]セレクチン糖鎖リガンドを与える機能を果たしている[5]。LAMP1はCD8+細胞NK細胞などのリンパ球脱顆粒英語版のマーカーとなることも示されており[9]、また腫瘍細胞の分化転移にも関与している可能性がある。

構造

LAMP1は主にリソソーム膜に位置し、高度なN-結合型グリコシル化を受けた内腔側領域と細胞質に露出した短いC末端テールから構成される[8]。内腔側領域にはヒンジ様構造が含まれており、ヒトのIgAに観察されるものと相同なジスルフィド結合を形成することができる[8]。LAMP1の他の特徴としては次のような点が挙げられる。

機能

LAMP1とLAMP2は全リソソーム膜タンパク質の50%を占め[6]、リソソームの完全性やpH、異化の維持の一部を担っていると考えられている[6][11]。LAMP1とLAMP2の発現は連鎖しており、LAMP1遺伝子の欠陥はLAMP2の発現上昇をもたらす[11]。そのため、これら2種類のタンパク質はin vivoでは同様の共通した機能を有すると考えられている[6]。一方でこうした性質はLAMP1の正確な機能の理解を困難なものにしており、LAMP1欠損変異体の表現型はLAMP2のアップレギュレーションのために野生型とほとんど差異が見られず[6][11]、またLAMP1/LAMP2二重欠損変異体は胎生致死となる[11]

LAMP1は主にリソソーム膜に位置しているが、特定のケースでは細胞膜に発現していることもある[11]。LAMP1の細胞膜への発現は、リソソームが細胞膜へ融合することによって生じる場合がある[12]。細胞表面に発現したLAMP1はセレクチンのリガンドとして機能し[13][14]細胞間接着の媒介を補助する[15]。したがって、細胞表面におけるLAMP1の発現は、細胞傷害性T細胞血小板マクロファージなど、遊走または浸潤機能を有する細胞で観察される[16]。LAMP1やLAMP2の細胞表面への発現はがん細胞でも観察されることが多い[16][17]。特に結腸がん悪性黒色腫など転移能の高いがんで観察され[16]、細胞表面発現と転移能との相関が示されている[11]

がんにおける役割

腫瘍細胞の表面へのLAMP1の発現は多くの種類のがんで観察されており、特に膵がん[18][19]、結腸がん[16][17]、悪性黒色腫[16][17]など転移性の高いがんでみられる。LAMP1は細胞接着や遊走の媒介を補助していると考えられており[15][17][18]、LAMP1の糖鎖修飾などの構造は腫瘍細胞の分化[8][20]や転移能[11]との相関がみられる。事実、一部のがん細胞では細胞外マトリックスへの接着はLAMP1やLAMP2とE-セレクチンガレクチン英語版の間の相互作用によって媒介されており、LAMPは細胞接着分子のリガンドとして機能している[17]

LAMP1の細胞膜への発現は次に挙げるがんで観察されている。

出典

関連文献

関連項目

外部リンク

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