大英帝国勲章

英国の騎士団勲章 From Wikipedia, the free encyclopedia

大英帝国勲章(だいえいていこくくんしょう、英語: Order of the British Empire)は、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(以下、「イギリス」または「英国」と表す)の騎士団勲章 (Order)。"Order" は「勲章」と日本語訳されるヨーロッパの栄典で、元の意味は「騎士団」であり、等級は中世の騎士団の階級制度を模したものである。大英帝国勲章はイギリスの騎士団勲章の中では最も新しく、最も広範囲に与えられ、最も叙勲数の多い勲章である。

種別 騎士団勲章
標語 神と帝国のために
For God and the Empire
資格 イギリス国民、英連邦王国市民、またはイギリスのために重要な業績を上げた外国人。
概要 大英帝国勲章 Most Excellent Order of the British Empire, イギリスの君主による栄典 ...
大英帝国勲章
Most Excellent Order of the British Empire
イギリスの君主による栄典
種別 騎士団勲章
標語 神と帝国のために
For God and the Empire
創設者 ジョージ5世
資格 イギリス国民、英連邦王国市民、またはイギリスのために重要な業績を上げた外国人。
主権者 チャールズ3世
グランドマスター カミラ
地位 ナイト / デイム・グランド・クロス (GBE)
ナイト / デイム・コマンダー (KBE/DBE)
コマンダー (CBE)
オフィサー (OBE)
メンバー (MBE)
過去の地位 エンパイア・ギャラントリー・メダル英語版
大英帝国メダル英語版
歴史・統計
創立 1917年
階位
上位席 ロイヤル・ヴィクトリア勲章
下位席 階級により異なる
 
略綬(左:軍人用、右:文民用)
閉じる

概要

勲章創設の契機は第一次世界大戦にある。大戦は史上初の総力戦であり、これまでの戦争とは違い、職業軍人だけでなく一般兵士や銃後の女性も戦争に貢献したため、彼らを賞する勲章を設ける必要が出てきた。これにいち早く気づいた廷臣フレデリック・ポンソンビー英語版は政府と連携してジョージ5世に新勲章の創設を進言した[1]。ジョージ5世はこの提案に賛成し、1917年7月に創設が宣言された。

勲章受章者のなかには労働組合員など君主制に否定的なものまで含まれ、歴史家フランク・プロチェスカ(Frank Prochaska)は「共和主義をくじく手段として絶妙な効果を上げた」と本勲章を評した[1]

勲爵士団、または勲章のランクとしてはそれぞれ同一クラスの勲章の中では最も順位が低いが、有名人が受章する事が多いため非常によく知られた存在である。

勲章のモットーは「神と帝国のために」(For God and the Empire ) である。

勲章には次のランクがある。

  1. ナイト・グランド・クロス又はデイム・グランド・クロス(大十字騎士 GBE)
  2. ナイト・コマンダー又はデイム・コマンダー(司令官騎士 KBE/DBE)
  3. コマンダー(司令官 CBE)
  4. オフィサー(将校 OBE)
  5. メンバー(団員 MBE)

受章者は名前の後に、勲位を示す頭文字(ポスト・ノミナル・レターズ)を付すことが許される[2](例えば「Mr. John Smith」ならば「John Smith, CBE」)。

名称に「ナイト」が含まれる上位の2つがいわゆる「ナイト爵」の一種で、英国籍を有していれば男性ならサー、女性ならデイムの敬称を許される。このようなことから、日本語メディアで(日本人が)「イギリス王室からサーの称号を受ける」「ナイトに叙せられる」などと紹介された場合[3][4]、多くはこの大英帝国勲章のナイトのいずれかを与えられ、ナイト・バチェラー英語版フランス語版という下級騎士団に叙されたケース[7]である。

外国人への叙勲は通常外務大臣の推挙により、イギリス国内に工場を置く大企業の社長などが多く受章している[8]。外国人受章者は "Honorary"(名誉)を冠して呼ばれ、年2回の叙勲者名簿に掲載されない代わりに、名前に続けて勲章の略称を記すことは許される[9]

役職者

大英帝国勲章騎士団には6つの役職ポストがある。プレラッテ(Prelate)、ディーン(Dean)、セクレタリー(Secretary)、レジスター(Register)、主席紋章官(キング・オブ・アームズ英語版)、紫杖官英語版(Usher)の6つである[10]現在の役職者

  1. (プレラッテ) - サラ・マラリーロンドン主教英語版[11]
  2. (ディーン)- アンドリュー・トリムレット英語版セント・ポール主教英語版
  3. (セクレタリー)- ステファン・セグレイブ
  4. (レジスター) - サー・クリス・ウォーモルド英語版
  5. (主席紋章官) - サー・サイモン・メイオール英語版[12]
  6. アッシャー) - アメリア・フォーセット英語版

意匠

大英帝国勲章の等級別着用法(男性用)。左から序列の低い順にMBE、OBE、CBE、KBE、GBE
さらに見る MBE, OBE ...
大英帝国勲章の等級
MBE OBE CBE KBE GBE
正章 正章と副章 正章 副章、頸飾
(文民用) (軍人用) (文民用) (文民用) 正章(文民用) 正章(軍人用)
GBE星章のマント
裏面 女性用 軍人用マント
MBE正章の裏面(男性用) CBE正章(女性用)
閉じる
MBE正章(創設当初)
さらに見る 文民用, 軍人用 ...
略綬
文民用 軍人用
1917年 – 1935年
1936年 -
閉じる

騎士団員

主権者(Sovereign)

さらに見る 肖像, 紋章 ...
肖像 紋章 名前
(生年)
(在位)
国王

チャールズ3世 (1948年 - ) (2022年即位 - )

閉じる

グランドマスター

グランドマスター(Grand master)は主権者イギリス国王)に次ぐ地位をもつ。

さらに見る No., 肖像 ...
No. 肖像 氏名(生没年) 在任期間
就任 退任
1
プリンス・オブ・ウェールズ
エドワード王太子
(1894–1972)
1917年6月4日 1936年1月20日
2
メアリー王妃
(1865–1953)
1936年3月27日 1953年3月24日
3 エディンバラ公
フィリップ王配
(1921–2021)
1953年6月1日 (1953-06-01) 2021年4月9日 (2021-4-9)
4 カミラ王妃
(1947–)
2024年4月23日 (2024-04-23) 現職
閉じる

名誉騎士団員(Stranger Knights and Ladies Companion)

さらに見る 肖像, 名前 ...
肖像 名前 叙勲時の役職 叙勲年 叙勲時の年齢
ターヘル・マスリーアラビア語版 ヨルダン王国
第28代首相
1988年 83歳
ヤーライ・ジグモンドハンガリー語版 ハンガリー共和国
第7代財務大臣英語版
1999年 73歳
ジョージ・J・ミッチェル アメリカ合衆国
第8代クイーンズ大学ベルファスト学長
91歳
ニコラ・マンチアーノイタリア語版 イタリア共和国
第8代大統領代行
2000年 93歳
ルチアーノ・ヴィオランテイタリア語版 イタリア共和国
第10代代議院議長
83歳
閉じる

受章者

脚注

参考資料

関連項目

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI