トレインチャンネル

日本のJR東日本の電子車内広告 From Wikipedia, the free encyclopedia

トレインチャンネルは、東日本旅客鉄道(JR東日本)の首都圏線区において、通勤形電車内に設置した液晶ディスプレイ(LCD)を用いた電子広告デジタルサイネージ)。動画を主体とした各種コンテンツ(バラエティ番組・CMなど)を提供し、他の吊り広告などと同様に、JR東日本グループの広告代理店であるジェイアール東日本企画(jeki)が媒体社となって運用している[1]

左側の画面がトレインチャンネル(山手線E231系500番台電車

三菱電機(一部の配信系統は日立製作所)が開発したトレインビジョンシステムを採用しており[2]、同様にLCDを用いて停車駅や乗換案内・運行情報などを表示する車内案内表示装置と組み合わせて設置される。また、JR東日本以外の鉄道事業者でも類似の車内デジタルサイネージを展開している例も増加している[注 1]

概要

2002年から山手線に導入されたE231系500番台に初めて搭載された。同車両に搭載されているVISVisual Information System)により表示内容を制御しており、各客用ドアの鴨居部分に画面サイズ15インチ・アスペクト比4:3のLCDが2画面ずつ設置されている。向かって左側の画面がトレインチャンネル用で、2024年4月1日以降は「TRAIN TV(トレイン・ティーヴィー)」のブランド名で、jekiから配信されているバラエティ番組や広告を首都圏主要10路線とゆりかもめが運営している東京臨海新交通臨海線にて放映している[3][4]。なお、音声は流れないため、TRAIN TVのために制作された番組は音声なしで楽しめる構成になっており、また放映されるCMのうち本来テレビコマーシャル向けに制作されたCMの一部は制作側で編集され、画面下に字幕ふきだしを表示しているものがある。

その後の新型車両にも順次導入されており、2006年から導入されたE233系電車E331系電車(廃車)、2015年に導入されたE235系電車にも設置されている。2007年から導入された京浜東北線根岸線向けE233系1000番台以降は画面が17インチ・アスペクト比16:9(一部車両は16:10)のハイビジョンサイズに拡大された。常磐緩行線千代田線直通用のE233系2000番台では、運行開始当初はLCDが1画面のみの設置でトレインチャンネルには対応していなかったが、2015年2月より導入された[5]。一方で、2021年春以降、房総各線や相模線などに導入されているE131系への導入予定はない。

E235系では、通常のトレインチャンネルの2画面に加え、新たなデジタルサイネージとして「まど上チャンネル」と「サイドチャンネル」が新設されている。山手線および横須賀・総武快速線共通で21.5インチ液晶ディスプレイを窓上に3画面、貫通扉上(妻部)に1画面設置している[6]

なお、右側の画面は広告等以外の列車運行に係る情報を表示する「車内案内表示装置」(路線図・次駅案内・乗換案内・運行情報・駅情報など)で、運行情報についてはデジタル列車無線を通じて最新のデータが地上側から随時伝送され、新着や更新があった際にはチャイム音が鳴る[注 2]。運行情報などは日本語と英語に分けて表示される。この情報はJR東日本ホームページの運行情報一覧のほか、案内表示器および、VISを搭載している車両(トレインチャンネル装備車両のほかE231系電車E217系電車E531系電車の車内LED表示装置にも同時配信される。新幹線および関東(全域)・甲信越地方のJR東日本線、さらに2006年以降は首都圏の私鉄線・地下鉄線の情報も表示されるようになったため、大規模な運行遅延時(地震台風大雪など)には表示されるページ数が十数ページに達し、結果的に全てを表示する前に次の駅に到着するため、途中で打ち切られることもある。また、これらの現象を考慮して乗務員が表示路線・内容を取捨選択することもできる。なお、乗換路線の案内は22時30分以降になると路線名の下に「のりかえのお客様は、終電の時刻にご注意ください。」と表示され、また23時以降は終電の時間を考慮して自動放送で乗り換え路線の案内が放送されなくなる[注 3]

ニュースや天気予報などリアルタイム性のある情報は主要駅ホームに設置されたアンテナで配信されるほか、動画などの広告データは車両基地入区中にミリ波無線や無線LANを使用して更新される。なお、E233系5000番台以降の電車および山手線・中央・総武緩行線向けE231系500番台ではUQコミュニケーションズモバイルWiMAXを用いて配信するシステムを搭載している。

TRAIN TV

「TRAIN TV」はjekiが立ち上げたトレインチャンネル用番組配信プラットフォームの名称で、人気芸能人やタレントが出演している多種多様なバラエティ番組(1番組の長さは60秒[注 4])を、番組と番組の間に広告(コマーシャル動画)を挟みつつ20分ロールで放映している[3]。放映している番組は1週間ごとに更新している。一般的なテレビ局同様に、10月と4月の半期に1度番組改編があり、放送中の番組には右下に「TRAIN TV」のウォーターマークがある。

開始当初は、主な出演者・番組として、HIKAKINチョコレートプラネット等によるお笑い関連のものや、松丸亮吾によるひらめきに関するニュースなどがあった[7]

2024年10月には、僅か開始半年で「TRAIN TV」が大幅にリニューアルされ、以下のとおり変更となった[8]

  • 2024年4月の「TRAIN TV」開始時には廃止されていた天気予報が、僅か半年で復活した。「TRAIN TV WEATHER+」のタイトルで、2024年3月までと同様に日本気象協会(JWA)が担当。ただし、天気予報はいずれの路線でも南関東の主要4都市[注 5]となり、路線ごとの経由地ではなくなっている。また、じぇいわ君などのキャラクターも登場しない。天気に関する雑学のコーナーも復活しているが、こちらも、ひなちゃんやコンさるなどのキャラクターは登場しない。
  • 天気予報、グルメ関連(#ココ食べ、今日から定番。Go-Toレシピ 等)は終日放送となるが、一部番組は午前と午後に配信を分ける形となった。英語(TRAINGLISH)・ドキュメンタリー(サイレンタリー)・美術(これビ)等の教養関連は午前中のみ[注 6]、お笑い(チョコプラEX 等)・クイズ(伊沢拓司のQuizダッシュ奪取)等のバラエティ関連は午後のみの配信となった。
    • 2024年10月改編でお笑い関連は縮小となり、前述のチョコレートプラネットの企画(チョコプラEX)は継続されるものの、HIKAKIN等は降板となった。お笑い関連は、毎週放送は「チョコプラEX」のみで、隔週で「黙喜利」[注 7]か「ジェスチャーズ」[注 8]で、あわせて週2本のみに縮小した。更に2025年4月改編にて、お笑い関連は「チョコプラEX」1本のみに更に縮小された。
    • 同じ番組でも午前と午後で内容を分けているケースもある。例として、2025年1月27日 - 2月16日の期間限定で放送された「はなまるおばけラジオ」(提供:サンリオ)では、午前に今週の運勢の占いコーナー、午後はお悩み相談のコーナーが放送されていた[9]

また、トレインチャンネルのために製作された任天堂の雑学クイズが放映されており、2023年9月以降は「PIKMINのコレなんだ?」(ある物を拡大した映像が流れるので、それが何かを当てる)が放映されている[注 9][10][11]。2024年4月のTRAIN TV移行後は、TRAIN TVの枠ではないものの、広告枠の1つとして継続されており、唯一2024年3月以前の企画で残っているものである。

2025年3月13日に、「電車内放映ネットワークが運営するデジタルサイネージスクリーンの最多数」の記録56,680面が、ギネス世界記録に認定、同年3月24日に公式認定証が贈呈された[12]

TRAIN TV開始以前

事例

脚注

関連項目

外部リンク

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