Temu

中国のPDDホールディングスが運営するオンラインマーケットプレイス From Wikipedia, the free encyclopedia

Temu(テム[3][4])は、中華人民共和国PDDホールディングス(拼多多/ピンドゥオドゥオ)が中国国外向けに運営するオンラインマーケットプレイス[5]で、アパレル化粧品家電家具雑貨などを廉価販売する[5]アフィリエイト、ソーシャルメディアを通じて宣伝を行っており、新規ユーザーの勧誘に成功した一部のユーザーに無料で商品を提供している[6]

タイプ 電子商取引
ジャンル オンラインショッピング
概要 URL, タイプ ...
Temu
URL www.temu.com ウィキデータを編集
タイプ 電子商取引
ジャンル オンラインショッピング
運営者 PDDホールディングス
設立者 コリン・ファンColin Huang英語版
スローガン 億万長者のように買い物しよう (Shop like a billionaire)
営利性 商用
登録 すべての機能を使うためには必須
ユーザー数 4億1650万月間アクティブユーザー[1]
現在の状態 運営中[90以上の国と地域で提供 (2025年4月時点)[2]
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2026年1月30日、日本でTemuを運営するWhaleco Japan(ホエールコ・ジャパン)が、消費者庁経済産業省消防庁国土交通省と、主要オンラインマーケットプレイスの運営事業者が協働して策定する日本製品安全誓約[7]に署名した[8][9]。参加は日本国内の企業9社目となる[10]

同年2月11日には、世界的な試験・検査・認証(TIC)機関であるDEKRA英語版(デクラ)と提携し、マーケットプレイスにおける製品安全およびコンプライアンス、品質保証体制を強化すると発表した[11]。2006年2月までに、Temuは、DEKRAを含む20社以上の国際的に認知された試験・検査・認証(TIC)機関と提携している[12]

「Temu」の発音や表記については「テム」「ティームー」など、若干の揺れがある[13][14][15]

歴史

TemuはPDDホールディングスによって所有・運営されている。PDDホールディングスはケイマン諸島に登録された多国籍商取引グループであり、ダブリンも主要なオフィスの住所とされる[16]。 PDDホールディングスは、中国で人気のオンラインコマースプラットフォームである拼多多も所有する[17][18]。 米国では、TemuはPDDホールディングスの子会社であり、デラウェア州とマサチューセッツ州に登録されているWhaleco, Inc.(ホエールコ・インク)の所有下にある[19]

Temuプラットフォームは、2022年9月1日に米国で事業を開始[20]し、2023年2月14日のスーパーボウルで多量に広告して23日までにスマートフォンアプリが4000万回ダウンロードされる[20][21]

2023年2月にカナダ[22]、3月にオーストラリアニュージーランド[23]、4月21日にイギリス、23日にドイツオランダイタリアフランススペイン[24]、それぞれでサービスを開始し、年後半にラテンアメリカ市場にも進出した。2023年7月、Temuは日本で正式にリリースされ、初めてアジア市場に参入した[25]。 2024年1月17日には、2022年9月のサービス開始以来、Temuの進出49カ国目となる南アフリカで正式にサービスを開始した[26]。2025年1月末の時点で、Temuは世界90カ国・地域以上で展開されている。

低価格の理由

Temuは低価格を維持するには、余分なコストをかけないようにしなければならない。その最たるものが固定費であり、地代家賃や水道光熱費、人件費といった毎月のコストが発生する実店舗といえる。Temuは、ショールームを含む実店舗を一切持たないオンライン販売で固定費を削減している[27]

低価格の理由には、中間業者を媒介しないメーカーからの直接仕入れという仕組みがある[28][29]

卸売業者のような中間業者は、消費者であるエンドユーザーに商品を販売するのではなく、メーカーから仕入れて販売会社などに流通させる役割を担う。そういった業者を経由すると、利益確保の関係で顧客に販売する際の最終的な価格が上がりやすくなる。

中間業者を媒介しないメリットには、中間業者への手数料といったコストの削減に加えて、商品の流通が迅速になることや在庫管理の効率化といったものがある。これが最終的な商品の低価格維持に加えて、Temuの利益率の向上や市場での競争力強化につながっている。

事業地域

南北アメリカ
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地域公用語人口ドメイン名開始
北アメリカ アメリカ英語3億3480万人temu.com 2022年9月
カナダ英語、フランス語3774万人temuCA 2003年2月
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地域公用語人口ドメイン名開始
中南アメリカ メキシコスペイン語1億2893万人temuMX 2023年5月18日
チリスペイン語1911万人temuCL 2023年8月20日
コロンビアスペイン語5088万人temuCO 2024年3月6日
ペルースペイン語、ケチュア語アイマラ語3297万人temuPE 2024年3月28日
ウルグアイスペイン語338万人temuUY 2024年4月18日
ドミニカ共和国スペイン語1084万人temuDO 2024年4月21日
プエルトリコスペイン語、英語319万人temuPR 2024年4月28日
パナマスペイン語431万人temuPA 2024年5月22日
エクアドルスペイン語1813万人temuEC 2024年5月31日
ブラジルポルトガル語2億1339万人temuBR 2024年6月5日
トリニダード・トバゴ英語136万人temuTT 2024年6月20日
エルサルバドルスペイン語648万人temuSV 2024年6月30日
アメリカ領ヴァージン諸島英語8万人temuVI 2024年7月1日
グアテマラスペイン語1791万人temuGT 2024年9月30日
コスタリカスペイン語509万人temuCR 2024年11月14日
アルゼンチンスペイン語4569万人temuAR 2025年2月24日
ホンジュラススペイン語946万人temuHN 2025年3月4日
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ヨーロッパ
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地域公用語人口ドメイン名開始
ヨーロッパ イギリス英語6868万人temuUK 2023年4月21日
ドイツドイツ語8427万人temuDE 2023年4月22日
オランダオランダ語1740万人temuNL 2023年4月22日
フランスフランス語6830万人temuFR 2023年4月22日
イタリアイタリア語6046万人temuIT 2023年4月22日
スペインスペイン語4859万人temuES 2023年4月23日
オーストリアドイツ語913万人temuAT 2023年5月17日
ポルトガルポルトガル語、ミランダ語1019万人temuPT 2023年5月21日
ベルギーオランダ語、フランス語、ドイツ語1159万人temuBE 2023年5月23日
ポーランドポーランド語3784万人temuPL 2023年5月24日
スウェーデンスウェーデン語1035万人temuSE 2023年5月26日
スイスドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語896万人temuCH 2023年5月31日
アイルランドアイルランド語、英語525万人temuIE 2023年6月14日
ギリシャギリシャ語1042万人temuGR 2023年6月20日
フィンランドフィンランド語、スウェーデン語554万人temuFI 2023年6月24日
マルタマルタ語、英語44万人temuMT 2023年10月20日
スロバキアスロバキア語546万人temuSK 2023年6月28日
ルクセンブルクルクセンブルク語、ドイツ語、フランス語67万人temuLU 2023年7月3日
スロベニアスロベニア語208万人temuSI 2023年7月17日
エストニアエストニア語136万人temuEE 2023年7月19日
ラトビアラトビア語188万人temuLV 2023年7月23日
ルーマニアルーマニア語1901万人temuRO 2023年7月25日
キプロスギリシア語トルコ語123万人temuCY 2023年7月26日
チェコチェコ語1071万人temuCZ 2023年7月30日
ブルガリアブルガリア語694万人temuBG 2023年8月1日
デンマークデンマーク語579万人temuDK 2023年8月3日
ハンガリーハンガリー語966万人temuHU 2023年8月4日
クロアチアクロアチア語410万人temuHR 2023年8月7日
リトアニアリトアニア語280万人temuLT 2023年8月9日
ノルウェーノルウェー語559万人temuNO 2023年8月12日
ジョージアジョージア語399万人temuGE 2024年3月12日
ウクライナウクライナ語3286万人temuUA 2024年3月19日
アイスランドアイスランド語39万人temuIS 2024年3月22日
アンドラカタルーニャ語7万人temuAD 2024年4月10日
モルドバルーマニア語246万人temuMD 2024年4月12日
セルビアセルビア語691万人temuRS 2024年5月5日
トルコトルコ語8747万人temuTR 2024年5月13日
ボスニア・ヘルツェゴビナボスニア語、セルビア語、クロアチア語318万人temuBA 2024年9月8日
モンテネグロモンテネグロ語61万人temuME 2024年10月9日
アルバニアアルバニア語279万人temuAL 2024年10月22日
北マケドニアマケドニア語、アルバニア語183万人temuMK 2024年10月29日
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中東
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地域公用語人口ドメイン名開始
中東 イスラエルヘブライ語938万人temuIL 2023年8月29日
サウジアラビアアラビア語3481万人temuSA 2023年9月13日
アラブ首長国連邦アラビア語989万人temuAE 2023年9月14日
クウェートアラビア語427万temuKW 2023年9月19日
カタールアラビア語251万人temuQA 2023年9月21日
バーレーンアラビア語154万人temuBH 2023年9月24日
オマーンアラビア語510万人temuOM 2023年9月25日
ヨルダンアラビア語1020万temuJO 2023年9月27日
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アフリカ
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地域公用語人口ドメイン名開始
アフリカ 南アフリカアフリカーンス語、英語、バントゥー語群5751万人temuZA 2024年1月16日
モーリシャスモーリシャス・クレオール語 、英語、フランス語127万人temuMU 2024年3月25日
モロッコアラビア語、ベルベル諸語3691万人temuMA 2024年4月2日
アルジェリアアラビア語、ベルベル諸語4681万人temuDZ 2024年5月24日
ナイジェリア英語2億1140万人temuNG 2024年11月3日
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アジア・オセアニア
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地域公用語人口ドメイン名開始
アジア 日本日本語1億2491万人temuJP 2023年7月1日
韓国韓国語5123万人temuKR 2023年7月20日
フィリピンフィリピン語、英語1億958万人temuPH 2023年8月25日
マレーシアマレー語、英語(マレーシア英語)3470万人temuMR 2023年9月8日
カザフスタンカザフ語ロシア語1877万人temuKZ 2024年3月26日
アゼルバイジャンアゼルバイジャン語1033万人temuAZ 2024年4月8日
アルメニアアルメニア語297万人temuAM 2024年4月15日
タイ王国タイ語6980万人temuTH 2024年7月14日
ウズベキスタンウズベク語3565万人temuUZ 2024年8月12日
ブルネイ・ダルサラー厶国ブルネイ・マレー語46万人temuBN 2024年8月25日
パキスタンウルドゥー語、英語2億4292万人temuPK 2024年9月19日
スリランカシンハラ語タミル語2141万人temuLK 2024年12月3日
キルギスキルギス語ロシア語722万人temuKG 2025年1月23日
モルディブディベヒ語39万人temuMV 2025年3月12日
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地域公用語人口ドメイン名開始
オセアニア オーストラリア英語2550万人temuAU 2023年3月
ニュージーランド英語、マオリ語500万人temuNZ 2023年3月
グアム英語、チャモロ語16万人temuGU 2024年7月16日
北マリアナ諸島英語、チャモロ語、カロリン語5万人temuMP 2024年7月30日
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日本では2023年7月にサービス開始後[25][30]、わずか1年で急成長し、国内ECプラットフォームの4位に位置している[31]。 2025年1月に日本国内の販売事業者を自社のオンラインマーケットプレイスに招致するプログラム「Local-to-Local」を開始した。現地販売者から現地消費者へ商品を届けるこのビジネスモデルはすでに、米国、フランスなどの市場で導入されている[32]

ビジネスモデル

Temuは、商品の価格設定、販売、マーケティング物流カスタマーサービスをプラットフォーム側が一括管理する「フルホスティングモデル」を採用している [33][34]。販売者は商品の供給に専念するため、マーケティングや運営の負担が少なく、かつ Temu のグローバルな販路を通じて多くの消費者にリーチできる[35]

また、中国の低コストなサプライチェーンの中でも特にPDD ホールディングズの関係会社ピンドゥオドゥオのノウハウを活用し、倉庫賃料や人件費を抑えていると言える[36]。商品は中国の広州を始めとする倉庫から直接空輸され、コストパフォーマンスを重視する消費者層に訴求する[37]。中国に拠点を置く販売業者が仕向国で中間販売業者に頼ることなく、顧客に直接販売・配送することを可能にしている[38]。販売業者には入札モデルを導入し、毎週の入札で低価格を提示する必要があるため競争を通じて価格を抑えられている[39]

Temu は、アフィリエイトコード、ソーシャルメディア、「友達招待」キャンペーンへの参加を通して無料ギフトを提供するなどのゲーミフィケーションを取り入れて、新規ユーザーを紹介することに成功したユーザーに無料の商品を提供している[40]

Temu でのオンライン購入は、ウェブブラウザまたは専用のモバイルアプリから行うことができる。Temu は FacebookInstagram を始めとする SNS や Webサイトで大規模なオンライン広告キャンペーンを展開している[41]

Temu と Amazon の競争により、両社は 2024 年に互いのサプライチェーン戦略を一致させることになった[42]。Temu は、配送時間の短縮、大型商品の販売、少額配送からの多様化を図るため、米国に倉庫を開設した[43]。一方、Amazon は、既存の「フルフィルメント・バイ・アマゾン」倉庫を使用する代わりに、中国の販売業者と契約し、購入者に直接商品を配送し始めている[44]

現地事業者募集プログラム

Temuには「国内販売事業者向けプログラム」とアフィリエイトプログラムの2つのパートナープログラムがある。

国内販売事業者向けプログラム

2025年1月から招待制で開始され[45] 、同年6月20日に「全面開放」され、規模の大小を問わない多くの事業者が招待不要で出店可能である[46]

プログラム対象は、日本国内で事業登録し、かつ在庫を持つすべての事業者である[47]。 出店申し込みが完了した販売者は、Temuのプラットフォームで支払い、マーケティング[48]、出荷[49]、カスタマーエンゲージメント[50]の効率的なチャネルを利用できる[51] 。出店自体は無料で、商品が売れたときのみ販売手数料が発生する[52]

Temu新規販売事業者の50%以上が、登録後20日以内に初回販売を達成している[53]

2025年12月より大手ECプラットフォームであるShopifyマーチャントがTemuに出品可能となった[54]。販売事業者登録の完了後、ローカルマーケットプレイスを対象としている[55]

Temuアフィリエイト&インフルエンサープログラム

プログラム登録者がオンラインでTemuのリンクURLを共有して、ユーザーが商品購入に至ると報酬コミッションが得られる。対象は事業者である必要はなく、SNSアカウントを持つ登録者には、フォロワー数に応じてボーナスが提供される[56]

インフルエンサーの紹介他、紹介者の新規アプリダウンロード、二次紹介などによるボーナスが提供される場合がある[57]。紹介者が商品購入した場合も報酬が発生する。

特徴

利用者層

日本で2023年7月にサービスが開始される後から、ユーザーの男女比では、SHEINは女性が約70%と女性比率が高いのに対して、Temuは男女がおよそ半々と、男女の偏りなく利用されている[注釈 1][58]。年代比率では、ネット利用者全体と比べて20-30代の利用が目立つSHEINに対し、Temuは50-60代の利用者割合が大きくなっている[58]。それぞれの利用者における未既婚状況や子どもの有無を見てみても、Temuはユーザー年代が高いためか、SHEINと比較してやや既婚者割合、子どもあり割合ともに高いことが分かる[58]

トランスコスモスが発表した「Temu」を含む格安EC利用実態によれば、2025年2月の時点で、調査対象とする世界8都市の中から東京では「よく利用している」(8%)「利用したことがある」(15%)で、23%が利用経験があることがわかった。ロンドン(70%)、ロサンゼルス(63%)、バンコク(60%)の3都市と比較すれば低い方で、東京とジャカルタでは利用率が3割程である[注釈 2][59]

イプソスが2025年6月に過去1カ月にオンラインショッピングを利用した20代から60代までの男女2000人を対象に実施したTemuの分析調査では[60]、 利用者は特に20代を中心としていて、子育て世帯や勤労世帯で利用が活発であることが分かった[61]

イプソスの調査結果から「オンラインショッピングに積極的」な利用者による購入カテゴリーは「衣料品・靴」が最多で、「収納・インテリア」「家電」「アクセサリー」が続いている。EC全体と比べ、生活必需品以外でよく利用される傾向が見られた。また、利用者の約4分の3が「Temuを利用することで、日常の買い物支出が節約できた」と感じている結果も得られている [62]

「他のECサイトよりも常に利用している/よく利用している」と回答したTemuユーザーは約3割で、中でも20-40代は「常に利用している/よく利用している」が約4割に上っている[63]

Temu利用者は「値段のわりに使いやすくて、お得だと感じる」点に最も満足しているため、“安くて満足できる”ことを評価している様子が同じ調査からうかがえる。

カスタマーサービス

年中無休・24時間対応のチャットサポートと、電話対応を希望するユーザーにフリーダイヤルを開設する[64]。購入した商品のキャンセル・追跡・返品・返金の手続きは、ウェブサイトまたはモバイルアプリのマイページ「ご注文」から行える。

送料無料

Temuは一定金額(初回注文の場合は1,400円、2回目以降の注文の場合は2,100円)以上の商品購入を条件に、通常配送無料を実施している[65]。一方で現地倉庫から出荷する販売者では、販売者が決める一定の基準を満たすと送料無料になる場合がある。

ベストプライス保証

プライスマッチと価格調整のポリシーにより、ユーザーによる競合他社との商品価格競争を可能とするプライスマッチの申請と差額返金、同じ販売者による急なプライスダウンの訴求に対応する価格調整を保証している。

購入者保護プログラム

商品に不備があった場合や配送に遅延があった場合に、返金や補償を受けられる仕組み「購入者保護プログラム」を導入し[66]、商品購入から90日間の返品ポリシー、通常配送の配達遅延に対するクレジットサービス、破損した商品や追跡情報が更新されない商品、配達されない商品の返金ポリシーを提供する。

TEMU Circle

2025年6月からTemuの公式ロイヤルティープログラム『TEMU Circle』(テム・サークル)が導入され、有償で会員特典が利用可能となった[67]。加入対象となるユーザーがサブスクリプションアクティベートすると、24時間年中無休のカスタマーサービスへの優先アクセスを含めるプレミアムサービス、Circle会員日(毎月15日)、Circle会員価格、無料アイテム、クレジットバックの特典合計5点が受けられる。

カスタマーレビュー

カスタマーレビュー[68]とは、ユーザーが商品購入後、到着した商品に対して星1 - 5つの評価やコメントができるものである。実際に購入した客によるタグ分類されたレビューと機械学習モデルを取り入れた総合星評価を参考に、ユーザーは動画と写真による商品利用の外観と、テキストによる商品詳細、ファッション商品ではサイズのちょうど良さなどを確認できる。全てのレビューは役に立ったと思うユーザーが投票できるため、有用と考える人数を知ることができる。

操作性

各国のドメインともインターフェイスは概ね同様で、キーワード検索に依存するのではなく、AIアルゴリズムによるレコメンデーションと、特にアプリの場合は、TikTokのような無限スクロールUIとを重視したものである。 ユーザーの行動データ(閲覧履歴、購入履歴など)や市場トレンドを利用して、個々のユーザーに合わせたパーソナライゼーション済みの商品を自動で推奨する[69]。 Temuのプラットフォームでは、タイムセールや時候によるイベント、ミニゲームによる無料ギフトの提供、地域別ローカライゼーションによる割引キャンペーンなど、多くのセールやキャンペーンを頻繁に開催しているため、これらはユーザーエンゲージメントとアプリ滞在時間を最大化する結果につながっている[70]

表彰

Temuは2023年7月に日本でサービス開始後、日経トレンディ誌が公表する『2024年ヒット商品ベスト30』では割安なセールを連発した越境ECサイトとして注目を浴びたため第9位に入賞した[71][72]。スマートフォンアプリ専門メディアのアプリブ主催『Best App Award 2024』では、ショッピング部門で優秀賞を受賞する成績を収めた[73][74]

同年のアップルが主催するAPP STORE AWARDS は、iPhoneiPadApple Arcadeで最も多くダウンロードされた無料アプリランキングを、30以上の国と地域のユーザー向けにローカライズして発表している。日本では2024年に1位のTikTok Liteに続く2位をTemuが獲得している[75][76]。Temuは、イギリス、アメリカ合衆国、ドイツ、スペイン、アイルランド、オーストラリア、韓国、メキシコを含める24の国と地域で1位になったことがある[76][77]

その他の表彰では、Temuはポーランド小売業の2024年の賞を受賞している[78]

諸問題

訴訟(法律問題)

2024年3月、ベビーセンター英語版はTemuのレビューを行い、リコール対象となった製品、偽造品の疑いが強い製品、米国の安全基準を満たしていなかったり、窒息などの事故のおそれがある製品が見つかったと発表した[79]

2024年5月、消費者団体の欧州消費者機構は、トレーサビリティ要件、アルゴリズムの透明性と説明責任に関するEU DSA法違反を主張して、欧州委員会に対してTemuを告訴した[80][81]

知的財産権

Temuでは知的財産権を侵害した製品がたびたび販売されているとされる[82]。デザイン盗用の事例も報告されている[83]

労働問題

Temuは過酷な労働文化や、996工作制を推進しているとして批判を受けている[84]。従業員の死亡事件も発生しており、同社の労働文化との関係が指摘されている[84]

2024年、フィナンシャル・タイムズウォール・ストリート・ジャーナルは、Temuの親会社であるPDDホールディングスが、同業他社に転職した元従業員に対して監視や訴訟を行っていると報じた[85][86]

新疆ウイグル自治区の人権問題

2023年6月、連邦議会の「米国と中国共産党との間の戦略的競争特別委員会」は、Temuがウイグル強制労働防止法を遵守するための「有意義なコンプライアンスプログラムの建前すら」維持していないとの声明を発表した。同法は、強制労働で作られた商品をプラットフォームから排除することを目的としている[87][88][89][90]。 委員会の報告書はTemuへの厳しい評価を下し、Temuのサプライチェーン内には「強制労働による汚染のリスクが非常に高い」としている[90]

不適切な広告

2023年、英国広告基準局英語版(ASA)はTemuの広告の一部を禁止した。これにはビキニを着た少女が「かなり大人」なポーズをしたり、「股間の輪郭」を強調したジョックストラップ、裾が切り取られた「下着のように見える」サイクリングシャツや、モデルの顔が省略されたドレスの写真などを含む。Temuは、少女の写真は同社の方針に違反しており、今後は掲載しないと公表したが、モデルの顔を公開しないのは女性を性的対象化する意図はなく、他の小売業者も同様の写真を掲載していると述べ、ASAの調査結果に一部異議を訴えた[91]

Sheinとの訴訟

2022年12月、Temuは自社商品の宣伝のためにインフルエンサーに競合企業のSheinについての「虚偽で欺瞞的な発言をさせる」ように促したとして、Sheinから訴訟を起こされた。その後、Temuは2023年7月にSheinを告訴し、Temuと協力していると思われる衣料品メーカーに対し、Sheinが「脅迫、侵害に関する虚偽の主張、根拠のない懲罰的罰金を科す試み」を行ったと主張した[92]

プライバシーの問題

個人情報保護

ポリティコは「Appleは、Temuが同社のプライバシー規則要件に違反し、ユーザーのデータ利用についてミスリードを行ったと述べた」と報道した[93]

2023年にイリノイ州ニューヨーク州でTemuに対して集団訴訟が起こされた。これはTemuの利用者アカウントから収集された個人データの取り扱いに関するものである[94]

2024年2月、韓国の個人情報保護委員会は、Temuや他のECプラットフォームに対するユーザーデータの取り扱いに関する調査を開始した[95]

セキュリティの問題

マルウェア汚染

2023年5月、Temuの中国国内版である拼多多がGoogle Playから一時停止されたことを受け、アメリカ中経済安全保障調査委員会はTemuでの個人データの安全リスクについて懸念を表明した[96][97]。これはGoogle Play Store以外のバージョンにマルウェアが含まれていたことが判明したためである[98][99][100]。拼多多はマルウェア削除のためのアップデートをリリースして2日後に、マルウェア開発に携わったエンジニアとプロダクトマネージャーのチームを解散した。CNNの情報筋によると、チームの大部分はTemuに異動し、各部門で働いているが、一部のエンジニアは拼多多に残留しているとされる[101]

2023年5月17日、モンタナ州知事グレッグ・ジャンフォルテは、TikTok、WeChatTelegramを含むByteDance関連アプリとともに、州政府機関内でのTemuの使用を禁止した[102][103]

公式サイトと偽るサイトの存在

2024年、Temuの公式サイトと偽るサイトが確認されている。いわゆる偽サイトというものだが、悪意のある第三者からのSNSを通じたDMを経由して偽サイトに飛ばされるケースが考えられる。現状公式サイトの確認方法として最も有効だと考えられるのがURLの確認である。クレジットカードなどの情報を盗まれる可能性がある[104]

脚注

外部リンク

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