Ϝ
古代ギリシャ文字
From Wikipedia, the free encyclopedia
起源

フェニキア文字 𐤅
(ワウ)に由来する。初期のギリシア語には半母音[w]が音素として存在し、多くの方言ではこの文字で表記された。ただし𐤅の字形ではなくその異体字ࠅ[4]がこの子音字(Ϝ)として使われた。文字名称はおそらくセム語と同じくワウ(Ϝαῦ)だったと思われるが、文献的証拠は時代の新しいものしか存在しない。
しかし古代ギリシア語のアッティカ方言では早く[w]は消滅したため、この字は数字としてのみ用いられるようになった。後にハリカルナッソスのディオニュシオス(紀元前1世紀)らはその形からディガンマ(δίγαμμα、2つのΓ)と呼ぶようになった[5]。
数の6を表す用法としては後世さまざまに字形が変化し、最終的に7-8世紀ごろ合字のστ(st)と混同されて「スティグマ」と呼ばれるようになった[5]。
なおギリシア語で母音[u]を表す Υ(ユプシロン)も同じく 𐤅
(ワウ)に由来するが、子音(Ϝ)と母音とは異なる文字形で区別し、こちらはセム語アルファベット(フェニキア文字)の最後の字であるτの後ろへ追加し[5][6]、現在に至るまで残っている。