アーテー
ギリシア神話の女神
From Wikipedia, the free encyclopedia
アーテー(古希: Ἄτη, Ātē)は、ギリシア神話の女神である。元は破滅、愚行、妄想を表すギリシア語で、道徳的判断を失わせ盲目的に行動させる狂気の神格化である。
ホメーロスではゼウスの長女[1]、ヘーシオドスではエリスの娘である[2]。
ホメーロスによれば、アルクメーネーが産気づいたとき、ゼウスは「今日生まれる最初のペルセウスの後裔が全アルゴスの支配者となる」と言った。ゼウスの妻ヘーラーはこれに嫉妬し、わざとゼウスに誓言させた。その上で、出産を司る女神エイレイテュイアを遣わしてアルクメーネーの出産を遅らせ、もう1人のペルセウスの子孫でまだ7か月だったエウリュステウスを先に世に出した。
ゼウスは怒ったが、自分の誓言を覆すことはできず、アーテーの頭を腹立ち紛れにつかむと、天空から放り投げて追放にしたという[3]。
一方、アポロドーロスによれば、ダルダノスの母エーレクトラーがゼウスに犯されそうになったとき、神像パラディオンのもとに逃れた。そのときゼウスは、パラディオンをアーテーとともにイーリオンに落としたとされる[4]。
こうしてアーテーが人間の間で暮らすことになったために、人間は愚行を繰り返す様になったという。