イカダモ
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イカダモ(筏藻[1]、Scenedesmus)は淡水に棲む緑藻の一種である。複数の細胞が一列に連なった定数群体を形成しており、その形状をいかだに見立ててこの名が付けられた。水田や池、沼などに広く見られるほか、土壌にも生息する。群体はクンショウモほど大型ではないが、運動性が無く観察しやすいことから教材としても用いられる。
| イカダモ | ||||||||||||||||||||||||
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Scenedesmus dimorphus | ||||||||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||
| Scenedesmus, Desmodesmus | ||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||
| イカダモ(筏藻) | ||||||||||||||||||||||||
| 下位分類(種) | ||||||||||||||||||||||||
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本文参照 |
2000年にイカダモ属は改編されており、「イカダモ」と呼ばれている種の大半は既にイカダモ属ではない。特に、群体の両端の細胞が弓なりの棘を持つ典型的な形状の種はデスモデスムス属(Desmodesmus)へ移された。従って2008年現在、「イカダモ」の名はこれらの属に含まれる種の総称となっている。
群体
細胞構造
イカダモ属の細胞は楕円形から餃子型、弓形である。細胞壁はクンショウモと同様に二層性で、内側はセルロース繊維、外側はスポロポレニン(脂質とフェノールの誘導体からなる強靭な樹脂。花粉の外壁の主成分)性である。デスモデスムス属も細胞壁の構造は同じであるが、群体形状の違いにより個々の細胞形状が微妙に異なる。また、デスモデスムス属は細胞壁の表面に様々な形状の凹凸を持つ。この構造は光学顕微鏡では見えず、観察には走査型電子顕微鏡が必要である。
両属とも細胞核は通常1つ、成熟した個体では多核である。細胞内には葉緑体を1つ持ち、細胞膜に沿うように配置されている。含まれる光合成色素はクロロフィル a/b である。葉緑体内にはピレノイドがあり、その周縁には一般的な緑藻と同様にα1-4グルカンが蓄積されており、明瞭なデンプン鞘を形成している。
生殖
分類
前述の通り、イカダモの分類体系は2000年に大きく変更された。元々「デスモデスムス」(Desmodesmus)は1926年にイカダモ属の亜属として設立されたものであったが、2000年の Hedgewald らの論文によって別属として分離された。同時に、それまでイカダモ属(Scenedesmus)であった種の大部分がデスモデスムス属に移された。両者は分子系統解析および細胞や群体の形態に基づいて分類されているが、イカダモのなかまは属内変異や種内変異が大きく、形状のみを頼りに同定する事は難しい。またイカダモ属のうち、細胞が大きく湾曲した弓形の種(S. acumunatus など)は、さらにアクトデスムス属(Acutodesmus)として別属に分類される場合もある。



中・下:Desmodesmus quadricanda
- 主なセネデスムス属 Scenedesmus
- S. acumunatus
- S. dimorphus
- S. disciformis
- S. ovaltermus
- 主なデスモデスムス属 Desmodesmus
- D. armatus
- D. arthrodesmiformis
- D. asymmetricus
- D. bicellularis
- D. brasiliensis
- D. communis
- D. cuneatus
- D. denticulatus
- D. fennicus
- D. hystrix
- D. komarekii
- D. lefevrei
- D. maximus
- D. multivariabilis
- D. opoliensis
- D. pannonicus
- D. perforatus
- D. pirkollei
- D. pleiomorphus
- D. quadricauda
- D. serratus
- D. subspicatus
- D. tropicus