イラン・イスラム共和国軍

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イラン・イスラム共和国軍(イラン・イスラムきょうわこくぐん,ペルシア語: ارتش جمهوری اسلامی ایران)通称アルテシュ(ارتش Arteš)は、イラン・イスラム共和国の国軍である。

派生組織 イラン陸軍
イラン空軍
イラン海軍
イラン防空軍英語版
イスラーム革命防衛隊航空宇宙軍英語版
国防軍需大臣 ホセイン・デフガーン英語版
概要 イラン・イスラム共和国軍 نيروهای مسلح جمهوری اسلامی ايران, 派生組織 ...
イラン・イスラム共和国軍
نيروهای مسلح جمهوری اسلامی ايران
派生組織 イラン陸軍
イラン空軍
イラン海軍
イラン防空軍英語版
イスラーム革命防衛隊航空宇宙軍英語版
指揮官
最高指導者 モジタバ・ハーメネイー[1]
大統領 マスウード・ペゼシュキヤーン
国防軍需大臣 ホセイン・デフガーン英語版
総人員
徴兵制度 有り
関連項目
歴史
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概要

人質救出訓練を行う、イラン軍第65特殊空挺連隊の兵士

イラン・イスラム共和国軍は旧イラン帝国軍を継承しており、軍制はアメリカイギリスの影響を強く受けている。共和国軍への平衡力として、別の軍事組織、イスラム革命防衛隊が存在する。

憲法に従えば、防衛武装力の基盤と原理は、イスラムの信仰と教義であり、イラン・イスラム共和国軍とイスラム革命防衛隊は、この目的のために創設されている。それ故、国境警備だけではなく、イスラムの使命、言い換えればジハード、並びにアッラーフの法の勝利のための闘いも担っている。

1987年に採択されたイラン・イスラム共和国軍法によれば、共和国軍は、イラン・イスラム共和国の独立、領土保全及び国家体制、カスピ海、ペルシャ湾、オマーン海峡の領海、国境河川における国家利益の擁護、並びに要請により侵略者の攻撃又は占領からの領土の擁護を目的としたイスラム国民又はイスラム以外の困窮した人民への軍事援助を使命とする。

2025年のイスラエルによるイランへの攻撃(イスラエル側で言うライジング・ライオン作戦)では、序盤でテヘラン上空における航空優勢を奪われるなど劣勢を強いられた[2]。イスラエルは同年6月17日、戦時参謀総長兼司令官のアリ・シャドマニを前夜の攻撃で殺害したと発表した[3]

構成

軍事演習に参加した、イラン軍海兵隊の狙撃手

イラン・イスラム共和国軍の最高司令官は最高指導者であり[1]、国家安全保障最高評議会と全軍最高司令部を経て共和国軍が編制されている。また全軍最高司令部の下には革命防衛隊が編制されているが、革命当初から国軍とは対立的な関係にある。イラン共和国軍は統合参謀本部の下に陸海空軍部隊が編制されている。革命後には軍政機関も革命防衛隊の革命防衛省と国軍の国防省があったが、ラフサンジャーニー政権の下で国防軍需省に統廃合された。

対外軍事協力

イランの対外軍事戦略は、長年の経済制裁下で培われた「非対称戦争」と「前方防御」の概念に基づいている。自国技術(ドローン、ミサイル)の供与や、地域代理人勢力への軍事支援を通じて、軍事的影響力を拡大させている。

2024年から2026年にかけては、特にロシアとの軍事同盟に近い関係や、中国からの部品調達、中東全域におよぶ「抵抗の軸」のネットワークが協力の柱となっている。

歴代最高司令官一覧

最高司令官一覧

さらに見る 代, 氏名 ...
氏名 肖像 在任期間
1 アリー・シャバジ英語版

(1937-)

1998年10月8日

-2000年6月1日

2 モハンマド・サミリ英語版

(1937-2016)

2000年6月1日

-2005年9月15日

3 アタオラ・サレヒ英語版

(1950-)

2005年9月15日

-2017年4月21日

4 アブドルラヒム・ムサヴィ

(1960-2026)

2017年4月21日

-2025年6月13日

5 アミール・ハターミー英語版

(1966-)

2025年6月14日

-(現職)

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軍参謀総長一覧

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氏名 肖像 在任期間
1 ハッサン・フィロウザバディ英語版

(1951-2021)

1989年9月26日

-2016年6月28日

26年 + 276日
2 モハンマド・バーゲリー

(1960-2025)

2016年6月28日

-2025年6月13日

8年 + 350日
3 アブドルラヒム・ムサヴィ

(1960-2026)

2025年6月13日

-2026年2月28日

260日
- 空席
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主要な協力関係

対ロシア協力

2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、軍事協力が急速に深化している。

  • 無人機(ドローン)の供与: シャヘド136などの自爆型ドローンの技術・機体をロシアに供与。2025年以降は、ロシア国内でのライセンス生産も本格化している。
  • 弾道ミサイル: 短距離弾道ミサイルの移転が指摘されており、その見返りとしてロシア製戦闘機(Su-35)や防空システム(S-400)の導入交渉が進められている。

対中国協力

中国とは2021年に締結された「25年間の包括的協力協定」に基づき、安全保障分野での連携を強めている。

  • 技術・部品調達: イラン製ミサイルやドローンに使用される半導体やセンサー類の多くが中国製である。
  • 合同演習: オマーン湾などでの「海上安全保障ベルト」と称するロシア・中国との3カ国合同軍事演習を定期的に開催している。

抵抗の軸 (Axis of Resistance)

イランが主導する反イスラエル・反米の非公式軍事同盟。IRGCのコッズ部隊が中心となって支援を行っている。

  • ヒズボラ(レバノン): 最も組織化されたパートナーであり、ミサイル技術や戦術指導を受けている。
  • フーシ派(イエメン): 対艦ミサイルや長距離ドローンの技術移転を受け、紅海での船舶攻撃能力を保有。
  • イラクの民兵組織: 「イスラム抵抗運動」として、イラク国内の米軍基地への攻撃を調整している。

近年の動向 2025年 - 2026年

  • 軍事輸出の拡大: 2025年の武器禁輸措置の一部再開にもかかわらず、アフリカや中南米諸国(ベネズエラなど)へのドローン輸出を継続している。
  • 北極海航路への関与: カスピ海を経由したロシアとの軍事物流網(南北輸送回廊)の強化。

戦歴

準軍事組織

徴兵制度

脚注

参考文献

関連項目

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