ウバガイ

バカガイ科の二枚貝 From Wikipedia, the free encyclopedia

ウバガイ姥貝、学名: Pseudocardium sachalinense)は、二枚貝綱異歯亜綱バカガイ上科バカガイ科の1。標準和名はウバガイであるが、水産上の名称はホッキガイ(北寄貝)である[1]。単にホッキともいう[2]アイヌ語ではポセイ(poksey[3])、ツウツウレップ[2](tutturep)、ニシホッケ[2]などの呼び名がある。季語、三冬。

概要 ウバガイ, 分類 ...
ウバガイ
ウバガイ 福島県いわき市
分類
: 動物界 Animalia
: 軟体動物門 Mollusca
: 二枚貝綱 Bivalvia
亜綱 : 異歯亜綱 Heterodonta
: バカガイ科 Mactridae
: ウバガイ属 Pseudocardium
: ウバガイ P. sachalinense
学名
Pseudocardium sachalinense (Sehrenck, 1862)
シノニム

Spisula sachalinense (Sehrenck, 1862)

和名
ウバガイ
英名
Sakhalin surf clam
閉じる

鹿島灘(及び富山県[4])以北から北海道にかけて、及び朝鮮半島北部から沿海地方、さらに千島列島やサハリン沿岸に分布する[2]

形態

殻は三角形に近い卵形である[2]。殻表は稚貝では白色、幼貝では黄色、成貝では黄褐色あるいは黒褐色の殻皮に覆われる[1]

幼貝のうちは、同科のシオフキに似るが、これは内湾性で生息環境から区別できる。一方、ヒメバカガイ学名: Mactra crossei)は成貝では全く異なるが、1 cm以下の幼貝は区別が難しい。

殻頂に残る初期稚貝の殻を高倍率で観察すると、全く色彩のないものがウバガイで、褐色から帯紅色が点状に見られるのがヒメバカガイ[注釈 1]

同科のミルクイにも似るが、殻長や水管、殻の後端の隙間がそれほど大きくなく、殻を閉じると完全に内部に収納され、ほとんど隙間がなくなる点で区別が可能。

生態

潮間帯から水深20mにかけての細砂底に棲息する[2]。5月下旬から8月中旬に産卵期を迎える[2]。ふ化した幼生は20 - 30日間の浮遊期をプランクトンとして過ごしたのち、成貝の生息域よりやや深い場所に着底する[2][5]。その後1歳にかけて成貝の生息域に移る[2]。漁獲対象(7 - 8 cm)になるまで4 - 6年を要する[5]。また、寿命は30年以上に達する[2]

生産

漁獲

主に底曳網の一種の桁曳網で漁獲され、水を海底に噴射して掘り起こしながら網で捕獲する[5]

漁獲量

第1位 - 苫小牧漁港 825 t北海道):「苫小牧市の貝」に指定されている
第2位 - 別海漁港 549 t(北海道)
第3位 - 三沢漁港 489 t(青森県
第4位 - 根室漁港 460 t(北海道)
第5位 - 釧路漁港 324 t(北海道)

保護・増殖

地域によっては、稚貝の放流による増殖や大きさによる漁獲制限による保護が行われる(例:青森県では7 cm以下のウバガイは漁獲禁止[6])。苫小牧では、ウバガイの生育上競合関係となるハスノハカシパンウニの仲間)の駆除も試みられている[7]

流通

活貝の殻付き流通が多いが[8][9]、鮮度の良い殻付きホッキガイをむく作業は慣れない人には容易でない[8]。そのため殻付きのまま貝重量の10倍量の湯で2分間ボイルし、冷却後殻をむく方法が推奨されている[8]

なお、日本国内で流通する冷凍品の場合、その大部分はカナダ東岸産の近縁種のナガウバガイのボイル加工品である[5]

宮城県亘理郡山元町では、毎年2月に「ホッキ祭り」が開かれる。

利用

食用

はま寿司の「ホッキ貝」の握り寿司
母恋めし(母恋駅)

刺身寿司種のほか、フライ、バター焼き、酢の物などに用いる[9]

栄養価

栄養価としてはグリシンアラニンなどに富む[9]

脚注

Related Articles

Wikiwand AI