ジチオラン

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ジチオラン (dithiolane) とは、シクロペンタンメチレン基 (CH2) が2個スルフィド基 (-S-) に置き換わった有機硫黄化合物。あるいはその骨格を持つ誘導体の総称。硫黄が置き換わった位置により、1,2-ジチオランと1,3-ジチオランの異性体がある。

概要 物質名, 識別情報 ...
上: 1,2-ジチオラン
下: 1,3-ジチオラン
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChemSpider
UNII
性質
C3H6S2
モル質量 106.20 g·mol−1
関連する物質
関連物質 Ethane-1,2-dithiol
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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1,2-ジチオラン

1,2-ジチオラン構造は環状のジスルフィドで、α-リポ酸の部分構造として現れる。また、アスパラギン酸[1]のような一部の天然物中に含まれる[2]

α-リポ酸は、モリブデンタングステンなど多くの金属と強い親和性を持つ[3]。その他の1,2-ジチオランは、金ナノ粒子や遷移金属ジカルコゲン化物(MoS2やWS2)などのナノマテリアルに関連している[4][5][6]


海洋の環形動物Lumbriconereis heteropoda から得られたイソメ毒[7]は、ニコチン性アセチルコリン受容体を遮断する事から、チオシクラム英語版カルタップ英語版等の殺虫剤の原型となった[8]

1,3-ジチオラン

1,3-ジチオラン構造は環状のジチオアセタールであり、カルボニル基保護基として重要である。カルボニル化合物をルイス酸触媒のもと 1,2-エタンジチオールと縮合させると 1,3-ジチオランとすることができ、酸や塩基、還元剤や求核剤に対して耐性を持たせられる。脱保護は硝酸銀などの酸化剤を用いる[9]

1,3-ジチオランによるカルボニル基の保護
1,3-ジチオランによるカルボニル基の保護

脚注

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