ソアリン

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ソアリン (Soarin' / Soaring) は、ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーエプコット上海ディズニーランド東京ディズニーシーにあるフライトシミュレーターアトラクション。パークによって様々な正式名称で知られる。機械式リフトシステムを採用し、約24メートルの凹面180度ドームスクリーンに映像を投影する。人工の香りや風を組み合わせ、世界6大陸の各地をハンググライダーで飛行する感覚を体験できる。

ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー、エプコットのソアリンで使用されているロゴ。

最初に導入されたのはディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーで、2001年2月8日の開園と同時に「ソアリン・オーバー・カリフォルニア」としてオープンした[1]。アトラクションでは、カリフォルニア州の複数の場所を飛行し、カリフォルニア航空産業の歴史を紹介するプレショーが含まれていた。2005年5月5日には、エプコットにも「ソアリン」としてオープンした[1][2]

2016年6月16日には、上海ディズニーランドで「ソアリン・オーバー・ザ・ホライズン」がオープン[1]。アメリカ版も同年6月17日に新たな映像を採用した「ソアリン・アラウンド・ザ・ワールド」に更新された[3][4]。さらに、2019年7月23日には東京ディズニーシーで「ソアリン:ファンタスティック・フライト」がオープンした[5][6][7]

ライドシステム

当初、ソアリンは1996年に「ウルトラフライト」として構想されていた。この名称は、現在もカリフォルニア・アドベンチャーのタワー・コンソール上に刻まれている。当初の計画では、垂直に積み重ねられた3段の座席にゲストが座り、それが前進することで、傾斜したオムニマックスのドームスクリーン内部に配置され、映像が鑑賞できるといった仕組みであった[8]。しかし、3つの異なる階層に同時にゲストを乗せるには、移動用の階段スロープが必要となるほか、各階にキャストを配置して安全確認やアトラクションの監視を行う必要があり、建設費や人件費が膨大になるといった問題が発生した[8]

この問題を解決したのが、イマジニアのマーク・サムナーである[8]。彼は古いおもちゃのエレクターセットを使って、ゲスト全員が同じ高さで乗車し、その後外側に振り出されて垂直に持ち上げられ、各列が積み重ねられるライドシステムの模型を製作した[8]。これにより、3階層ではなく1階層で効率的にゲストを収容できるようになり、建設費や人件費を大幅に削減することに成功した。

バージョン

ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー

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ソアリン・アラウンド・ザ・ワールド
Soarin' Around the World
オープン日 2001年2月8日(ソアリン・オーバー・カリフォルニアとして)
スポンサー なし
所要時間 約5分
利用制限 身長102cm以上
ライトニングレーン
シングルライダー
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グリズリー・ピーク ・ エアフィールドに位置する。当初、2001年2月8日のパーク開業と同時に「ソアリン・オーバー・カリフォルニア」としてオープンした[1]2015年初頭、周辺エリアがグリズリー・ピーク・エアフィールドへとリニューアルされることに伴い、改修のため一時閉鎖された。その後、外観テーマの刷新やスクリーンおよび映像投影システムの更新を経て、2015年5月15日に再オープンした[9][10][11]。現在は、従来のIMAXシステムに代わり、レーザー光源のデジタル投影システムが使用されている[12]

2016年1月から3月にかけては断続的に運営され、新たなライド映像「ソアリン・アラウンド・ザ・ワールド」の導入準備が行われた。従来版の映像は6月16日まで上映され、その後、翌6月17日の新映像公開に向けてアトラクションは一時閉鎖された[3][13]。2016年6月17日に「ソアリン・アラウンド・ザ・ワールド」となって以降、通常はこのバージョンが上映されている。しかし、オリジナル版「ソアリン・オーバー・カリフォルニア」が期間限定で復活上映されることもある。

最初の例は2019年5月23日で、「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」が5月31日にカリフォルニアのディズニーランドでオープンしたことを受け、6月の1か月間、「ソアリン・オーバー・カリフォルニア」を期間限定で再上映すると発表した[14][15]。その後、好評のため期間が同年8月31日まで延長されることが発表された。また、開園25周年を記念し、2026年2月6日から同年7月1日までの期間にも「ソアリン・オーバー・カリフォルニア」が期間限定で再上映される[16]

2025年12月2日、アメリカ全土を巡る新たなバージョン「ソアリン・アクロス・アメリカ」が、2026年7月2日に公開されることが発表された[17][PR 1]

エプコット

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ソアリン・アラウンド・ザ・ワールド
Soarin' Around the World
オープン日 2005年5月5日(ソアリンとして)
スポンサー なし
所要時間 約5分
利用制限 身長102cm以上
ライトニングレーン
シングルライダー 対象外
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ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーにあるソアリンの複製として、「ザ・ランド」パビリオン内で、「ソアリン」として2005年5月5日にオープンした。これは、ディズニー・ハリウッド・スタジオの「ライツ・モーターズ・アクション!エクストリーム・スタントショー」とともに、ディズニーランド50周年(ハピエスト・セレブレーション・オン・アース)を記念してオープンした[18]

2016年1月4日に改装のため閉鎖され、5月27日にオリジナル版の映像で先行再開し、2016年6月17日に「ソアリン・アラウンド・ザ・ワールド」として第3シアターを追加したうえで再オープンした[19][20]

ディズニーの創立100周年記念イベント「100 Years of Wonder」の一環として、2023年9月22日からの期間限定で「ソアリン・オーバー・カリフォルニア」が再上映された[21]。当初、終了時期は明かされていなかったが[21]、2024年2月27日をもって終了した。

映像はエプコットのフューチャー・ワールド(現在のワールド・セレブレーション)上空を飛行するシーンで終わる。2016年のオリジナル版では、ファウンテン・オブ・ネイションズ、イノベンションズ、スペースシップ・アースが含まれていた。2024年に完了したフューチャー・ワールドのリニューアルに伴い、2024年11月20日に映像が更新され、再設計されたワールド・セレブレーションのエリアが反映された新しいビジュアルに置き換えられた。また、新しいエンディングでは、カメラが塔の上空を通過する際に歪んで見えることで話題になっていたエッフェル塔のシーンも修正された[22]。新しい映像では塔から離れた位置を飛行するため、歪みが少なくなっている[23]

2025年12月3日、「ソアリン・アクロス・アメリカ」が、ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー版に先駆けて、メモリアルデーまでに公開されることが発表された[24]

上海ディズニーランド

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ソアリン・オーバー・ザ・ホライズン
Soaring Over the Horizon
オープン日 2016年6月16日 (上海ディズニーランドと同時にオープン)
スポンサー 銀聯
所要時間 約5分
利用制限 身長102cm以上
ディズニー・
プレミアアクセス
シングルライダー 対象外
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米国パークにある2つのアトラクションとは異なり、上海ディズニーランド向けに再設計されたアトラクションである[25]。当初の計画には含まれていなかったが、ウォルト・ディズニー・イマジニアリングが米国パーク向けに類似のアトラクションの開発を開始した後に追加された[25]。園内のアドベンチャー・アイルに位置しており、2016年6月16日のパーク開業と同時にオープンした[1]

アトラクションはアドベンチャー・アイルの世界観に組み込まれており、アルボリ族のコンドル神「クォター」を祀る古代の天文台神殿という設定である。プレショーと安全説明は部族のシャーマンが務め、彼女は来園者に飛行の力を授けるが、彼女自身は変身能力をうまく制御できずにいる。

2025年9月23日、新しいフィナーレシーンの追加などを含む拡張計画が発表された[26][27]

東京ディズニーシー

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ソアリン:ファンタスティック・フライト
Soaring: Fantastic Flight
オープン日 2019年7月23日
スポンサー 新菱冷熱工業
所要時間 約5分(メインショー)
定員 174名(1シアター87名×2機)
利用制限 身長102cm以上
ディズニー・
プレミアアクセス
プライオリティパス 対象外
シングルライダー 対象外
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メディテレーニアンハーバーに位置する。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、2016年4月27日にパークの開発計画を発表し、その中で当アトラクションの導入を初めて公表した[PR 2]。その後、約150億円が投じられ、2019年7月23日にオープンした[5][6]。オープニングイベントにはフィギュアスケート紀平梨花が登場した[28][29]

基本的に本編映像はソアリン・アラウンド・ザ・ワールドをベースとしているが[7]東京や東京ディズニーシーの夜景が登場するなど、オリジナルのシーンもある[6]

舞台は、空を飛ぶという人類の夢を称える博物館「ファンタスティック・フライト・ミュージアム (: Il Museo del Volo Fantastico)」である[30]。博物館の創設者はチェッリーノ・ファルコで、館内にはファルコ家が世界各地を旅する中で収集した工芸品などが展示されている[30]。チェッリーノの娘カメリアは博物館の2代目館長で、父の飛行への情熱と母の鳥への愛情を受け継ぎ、飛行に関する芸術や科学を研究し尽くした末、館長就任の後に「ドリームフライヤー」を発明した[31]。来園者はこのドリームフライヤーに乗り、世界の名所を巡る体験をする[32]

アトラクション入口正面の建物外壁には、空を飛ぶことにまつわるギリシア神話の一場面を描いたレリーフとして、イリスイカロスと父ダイダロスヘリオスペガサスグリフィンが描かれている[30]。建物前のコートヤード(中庭)には、飛行の研究に尽力した8人の先駆者たちのフレスコ画が並んでいる[30]。ここに描かれているのは、レオナルド・ダ・ヴィンチジョージ・ケイリーモンゴルフィエ兄弟フランチェスコ・ラナ・デ・テルツィ、ベスニエ、バルトロメウ・デ・グスマンアルキタスである[30]

館内に入ると、博物館の歴史に関する展示が並ぶロビーが広がり、建物の完成予想図や起工式定礎式の様子、各国の要人が博物館を訪れる場面などを描いた絵画が展示されている[31]。レセプションデスクにはファルコ家の紋章とS.E.A.の紋章が掲げられているが、カメリアはS.E.A.初の女性会員として、1851年に50歳で入会したとされている[31]

ドーム状の屋根が広がるロタンダでは、歴史・技術・生物学・考古学の各分野における飛行に関する展示が行われており、頭上にはスペイン北アメリカ中国スカンジナビアエジプト日本南アジアフランスの、世界各地の飛行への願望や夢が描かれている[33]

ロアンダの先にはギャラリーがあり、カメリアの生誕100周年を記念した特別展示が行われている。カメリアの幼少期からの成長を描いた肖像画や、ドリームフライヤーの設計図が展示されている[34]。その後、来園者は実際にドリームフライヤーに乗り、世界の名所を巡る体験をする[32]

2019年2月21日より、新菱冷熱工業スポンサーとなっている[PR 3]

2022年5月19日から「ディズニー・プレミアアクセス」を導入している[35][36]

身長102cmに満たない場合、乗り物に1人で座って安定した姿勢を保てない場合、子供を膝の上に乗せた状態では利用できない[37]

声の出演

映像

2016年6月16日にオープンした上海ディズニーランドの「ソアリン・オーバー・ザ・ホライズン」と、同年6月17日に従来のソアリンから再オープンしたディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーおよびエプコットの「ソアリン・アラウンド・ザ・ワールド」では、世界6大陸の名所や景観、ランドマークを巡る内容となっている[38][39]。従来版の「ソアリン・オーバー・カリフォルニア」とは異なり、シーン間のCGアニメーションによるトランジション(例:水上飛行機との接近など)を含む、コンピュータグラフィックスによって生成された映像(CGI)を多用している[40]。なお、2019年7月23日のオープンした東京ディズニーシーの「ソアリン:ファンタスティック・フライト」は、ソアリン・アラウンド・ザ・ワールドの映像をベースとしている[7]

映像に登場する場所は以下の通りである[40]

「ソアリン・オーバー・カリフォルニア」と「ソアリン・オーバー・ザ・ホライズン」を除くバージョンでは、アトラクションが位置するパーク上空の飛行シーンがグランドフィナーレとして設定されている。

脚注

参考文献

外部リンク

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