ダマセノン
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ダマセノン(英: Damascenones)は化学式C13H18Oで表されるケトンの一種。ダマスコンに似た構造を持つ。二重結合の位置や官能基の種類によりα体、β体、γ体の異性体が知られている[1]。ダマスコンやイオノンとともにローズケトンとも呼ばれ、β-ダマセノンはバラやコーヒーの主要な香気成分の一つである。低濃度でも効果があり、香料原料として利用される[2]。バラの精油に含まれ、カロテノイドの分解によっても生じる[3]が、工業的には、各ダマセノン異性体に対応する1-カルバルデヒド化合物から合成される[1]。
| 物質名 | |
|---|---|
(E)-1-(2,6,6-Trimethyl-1-cyclohexa-1,3-dienyl)but-2-en-1-one | |
| 識別情報 | |
3D model (JSmol) |
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| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.041.662 |
PubChem CID |
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CompTox Dashboard (EPA) |
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| 性質 | |
| C13H18O | |
| モル質量 | 190.28 g/mol |
| 物質名 | |
|---|---|
(E)-1-(2,6,6-Trimethyl-1-cyclohexa-2,4-dienyl)but-2-en-1-on | |
| 識別情報 | |
| ECHA InfoCard | 100.041.662 |
PubChem CID |
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CompTox Dashboard (EPA) |
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| 物質名 | |
|---|---|
(E)-1-(2-Methylen-6,6-dimethylcyclohex-3-en-1-yl)but-2-en-1-on | |
| 識別情報 | |
| ECHA InfoCard | 100.041.662 |
CompTox Dashboard (EPA) |
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| 物質名 | |
|---|---|
(E)-1-(2,6,6-Trimethyl-1-cyclohexa-1,4-dienyl)but-2-en-1-on | |
| 識別情報 | |
| ECHA InfoCard | 100.041.662 |
PubChem CID |
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CompTox Dashboard (EPA) |
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生合成
ファルネシル二リン酸(FPP)とイソペンテニル二リン酸(IPP)が反応してゲラニルゲラニル二リン酸(GGPP)が生成後、GGPP二分子の縮合、フィトエン合成酵素(PSY)やフィトエン脱飽和酵素(PDS)による一連の反応を経てζ-カロテンが生成する。次にζ-カロテンデサチュラーゼ(ZDS)の一連の作用によりリコピンが生成し、リコピンβ-サイクラーゼによって2回環化されることでβ-カロテンに至る。

その後、β-カロテンは種々の酸化酵素によりビオラキサンチンへと変換され、ネオキサンチン合成酵素(NSY)によりβ-ダマセノンの主な前駆体であるネオキサンチンが生成される。 [4]

次に、ネオキサンチンが酸化的に切断されてグラスホッパーケトンが生成し、還元反応を経てアレントリオールに変換される。さらに2回の脱水反応によりアセチレンジオールまたはアレンジオールを経由してβ-ダマセノンが生成する。 [5] なお,アセチレンジオールからβ-ダマセノンが生成する反応機構はマイヤー・シュスター転位として知られている。




