トマト
ナス科ナス属の植物
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トマト(蕃茄[7]; 英語: tomato; 学名: Solanum lycopersicum)[8]は、南アメリカのアンデス山脈高原地帯原産のナス科ナス属の多年生植物、また、その果実のこと。果実を野菜として利用する果菜類で緑黄色野菜の一種である。アカナス(赤茄子)などの別名でもよばれる。リンネの『植物の種』で記載された植物の一つでもある。
| トマト | ||||||||||||||||||||||||||||||
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トマトの果実 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Solanum lycopersicum L. (1753)[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| tomato | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 変種 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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名称
学名はSolanum lycopersicum L.である[9]。
- →学名の詳細については「§学名」を参照
英名のトマトの語源は、メキシコ土語であるナワトル語で「ホオズキの実」「膨らんだ果実」を意味する “tomatl” (トマトゥル)に由来する[10]。
イギリスではLove Apple[11]、イタリアではPomid'oro(黄金のリンゴ)[11]、ドイツではParadiesapfel(天国のリンゴ)[11]として親しまれてきた。イタリア語では現在でもその名残でポモドーロ(pomodoro)とよばれる[12]。リトアニア語のポミドーリ(pomidori)など周辺言語への派生もある。
日本語では唐柿(とうし)[13]、赤茄子(あかなす)[1][14]、蕃茄(ばんか)[15]、小金瓜(こがねうり)、珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)[16]などの異称もある。日本で初めて記載されたのは貝原益軒『大和本草(九の巻)』で、そこでは「唐柿」として記されている[9][11]。
大きさでは、だいたい100g以上を大玉トマト、100-30g程度を中玉(ミディ)トマト、30‐10g程度をミニトマト、1㎝以下はマイクロトマトとも呼ばれる[17][18]。
小さなトマトの呼称「プチトマト」はタキイ種苗が小さなトマトの品種につけた商品名がはじまりである[19]。 和製外来語であり、日本でしか通じない。プチ(petit)はフランス語に由来するが、フランス語におけるプチトマトは Tomate cerise である[20]。英語名は「cherry tomato」。
形態
シュート

葉は奇数羽状複葉(2回羽状複葉[21])で、複葉の形態には品種[注 1]や系統による多様性が見られる[22]。小葉の数は5枚から9枚程度、最初の2、3枚は小葉の数が少ないが以降のものはやや増える。まれに葉身と葉柄の境界付近に不定芽を生じる奇形が知られ、複数の文献による記載がある[23]。これらはいずれも表皮または表皮と第2層に起源する外生発生に由来するとされる[23]。
葉序は4列縦生で、180°-90°-180°-90°という開度で葉が着生する[24]。同じ軸側の葉は2列の維管束が直接連絡し、横列同士では1列ずつ連絡するが、反対軸の葉は直接連絡しない[24]。
トマトの茎は仮軸分枝を行い、葉を付ける栄養成長期と花序を付ける生殖成長期が交互に繰り返される[25]。主軸の茎頂分裂組織は6–12枚(普通9枚)の葉を形成した後、頂端に花序を付けて終止する[24][25]。その後、生殖成長期の直前に形成された最上位の葉(蓋葉)の葉腋の腋芽分裂組織が伸長し、仮軸が形成される[24][25]。なおこの蓋葉は、その葉柄の一部が新たな栄養成長シュート(茎)と合着し、花序軸が横にずれることで、後に花序より上に位置するようになる[25][注 2]。仮軸は3枚の葉を形成した後に花序を頂生し、再び仮軸分枝を行う[24][25]。以降、この仮軸分枝による分枝パターンが繰り返される[25]。そのため、花序は植物体の側方に位置し、葉に腋生せず節間に位置するように見える[26]。
生殖器官
花序[注 3]は仮軸分枝[注 4]を基本とする集散花序であり、中でもさそり形花序(シングル花房)もしくは分岐して二出集散花序の変形(ダブル花房)を作る[28]。第1花序の1個目の花は主茎の頂端に頂芽として形成される[28]。その花柄の中央部から2番目の花が側生し、その花柄から3番目の花が形成されるようにして花序が形成される[28]。その結果、それぞれの花は花序軸の側方に左右交互に生じ、立体の渦巻状を呈す[28]。結実して果実が肥大すると、平面状になる[28]。
花はナス科に共通の車形花冠(輻状花冠)と呼ばれる合弁花冠である[30]。花を構成する花器官は一般的に、6枚の緑色の萼片、6枚の黄色の花弁、雄蕊6本が合着して円錐形となった黄色い雄蕊群(葯筒; staminal cone)、6個の合生心皮からなる緑色の雌蕊である[31]。雄蕊群は6つの葯が環状に配置されてできており、中央の空洞から雌蕊の花柱が突出している[32]。萼は果実になっても残る宿存萼である[33]。
果実は中果皮と内果皮が多肉質となる漿果(真正液果)である[34]。特に複数の心皮からなり、内部が隔壁で区切られた複漿果である[34]。果実は若い時は緑色で熟すと赤や黄色に着色するものが大半だが、稀に緑色のものや黒色になるものも知られる。この果実の赤色はカロテノイドの一種であり深赤色を呈するリコピンの蓄積による[35]。リコピンは無色のフィトエンから段階的に生合成されるが、フィトエン合成酵素遺伝子の発現レベルが低下すると黄色の果実となる[35]。非裂開性の液果であるため、登熟しても心皮は完全に癒合したままに保たれる[36]。隔壁の中はゼリー状の組織で満たされており、多数の種子を含む[37]。種子は胎座に着生する[36]。胎座型は中軸胎座[38]。
種子と発生
種子は短卵型で全体に短毛が密生し、大きさは 4.0×3.0×0.8 mm(ミリメートル)程度で、1000粒重は3 g(グラム)程度。有胚乳種子[37]。
子葉は地上性で、種子の殻(外種皮)を持ちあげて地上に出てくる。このタイプの子葉は胚乳の栄養を吸い取る吸器、および最初に光合成をおこなう器官という2つの役割がある[39]。子葉は2枚で3 cm(センチメートル)以内[40]、複葉である普通葉(いわゆる本葉)の形とは異なる。
根における側根の分化部位は植物により異なるが、トマトの幼根においては一次篩部のある位置から側根が分化する[41]。
生態
ジャガイモ、トウモロコシ、サツマイモ、ラッカセイなどと並ぶ新大陸原産の有用作物で、南米大陸西部のアンデス山脈周辺を原産とする。栽培化されたのはこのうち、アンデス山脈北部から中米地域にかけて分布していた北方系の野生種だとされる。現在もこの地域に原種の特徴を残した種が多数見られ、栽培種とは変種の関係とされている[42]。原産地はほぼ赤道直下に当たる地域であり、晴天時には強い直射日光を特徴とする。一方で寒流であるペルー海流の影響を受け、緯度のわりに気温はそれほど高くならず降水量も少ない。山岳地帯の種であるために、垂直分布の差も非常に大きい[43]。
昼夜で幾らかの温度差がある環境を好むとされ、昼間の光合成をよく行う時間は25℃前後、夜は呼吸と養分転流のバランスを考えるとそれより10℃程度低い温度が良いという報告が多い[44][45]。
更新は主に実生による。トマトは果実内に小さな種子を多数含む点や熟度が進むと果実の色が変わる点など、動物散布型の種子によく見られる形態を持つ。実際に南米大陸の近縁種の観察では鳥、コウモリやネズミなどが果実を食べているという[46]。ガラパゴス諸島に分布する近縁種の例ではゾウガメが種子散布者として重要であると見られている[47]。軸が接地した部分には発根が見られることから[48]、野生環境下では実生更新の他に取り木的な伏条更新も併用して更新しているとみられる。人工的には挿し木も容易な植物で発根能力は非常に高い。トマトは空中にもしばしば発根する姿が見られ、不定根や気根と呼ばれる。
トマトの根は菌類と共生関係にありアーバスキュラー菌根を形成する。菌根を形成したトマトは感染していないものと比べて成長が良く、また乾燥耐性が向上する。これは幾つかの遺伝子の発現や植物ホルモンの影響であることがわかっている[49]。
トマトは果実を目的に栽培されることが多いことから、そのもととなる花の研究は多い。花芽の分化はかなり早いうちから行われ、本葉が9枚前後の時に生えてくる第一花房などは本葉が3枚程度の時には茎頂で既に分化しているという[37]。
生物は動物も植物も日長に応答し、様々な調節を行う[50][51]。同じナス科のタバコでは、1920年代から日長が花芽形成(花成)に関与していることが知られている[51]。一方トマトは、日長にあまり差が出ない赤道付近原産の植物であり、花芽形成が日長に影響されない中性植物であるとされる[52]。ただし、花芽が分化する時期や着花位置は日長の影響を受けると考えられている。また、実験的に日長を過度に長くすると成長や着花率は著しく低下する[53]。摘葉も着花に大きな影響を与える。既に開いた葉を除去すると成長が抑制され、着花は遅くなる一方、まだ開いていない葉を除去していくと着花が促進されるという結果が見られる[54]。
栽培種では自家不和合性は比較的低いものが多く、開花後に自家受粉をすることが多い。自家不和合性の仕組みは植物によって異なるといい、ナス科ではペチュニアに関する高山ら(2015)の総説論文がある[55]。
乾燥地帯で育ち水ストレスに強いトマトは耐塩性も比較的高い植物とされており、各地で実験が行われている[56][57]。
トマトも含め植物は葉の光合成で得られた炭水化物を、果実や茎や根に分配して使用し蓄える。摘果などでこのバランスが崩れると、他のところに貯蔵したり葉の光合成能力などにも影響が出る[58]。このバランスをソース・シンクバランス (source sink balance) といい、野菜の栽培上は特に意識される考え方である。トマトの場合、摘果すると発根する現象もみられるという[59]
人間との関係
市場での取扱金額もトップクラスの代表的な野菜で、野菜としては果菜類に分類される[60]。トマトの品種は生食用トマトと加工用トマトに大別される[11]。トマトの一般に食用とされる部分は、植物学的には果実ではあるが、食品としての日常的・慣用的な分類としては野菜に分類される。これに関して歴史上起こった事件として、アメリカのニックス対ヘッデン事件がある。なお、アメリカの法律では、大さじ2杯のトマト・ペーストが野菜とされているため、トマト・ペーストを使ったピザが「野菜」に分類されている[61][62]。
栽培


生食用トマトと加工用トマトで栽培方法が大きく異なる[11]。生食用トマトの場合、一般的に有支柱栽培であり、夏には露地栽培、秋から冬にかけてハウス栽培がおこなわれる[11]。加工用トマトの場合、ほとんどが無支柱栽培であり、収穫期は7月から9月頃である[11]。また、市場に流通する生食用トマトは畑では完熟させず、青いまたは薄く色づき始めた状態の果実で収穫し、流通段階で赤みが付く方式がとられる[11]。一方、加工用トマトの場合、栽培期間は生食用トマトよりも長く、へたが赤く色付くまで待って収穫される[11]。
以下では基本的に生食用トマトについて述べる。
野菜として利用されるために露地栽培の他にハウス栽培なども併用して、通年供給される作物の一つであり多数の作型がある。日本では夏野菜のイメージがあるが、熱帯原産の植物のわりに高温に弱く、平均気温が上昇傾向にある近年の日本のような高温多湿を嫌うために盛夏の栽培はしばしば困難である。このため近年の夏季の商業的な露地栽培は北海道や東北地方の太平洋側などの比較的涼しい地方を中心に行われる。多湿を嫌うトマトは日本の梅雨越しに気を使い、露地栽培の場合でも簡単な屋根を付ける「雨除け栽培」というものがしばしば行われる。気温を調節できるハウス栽培では若い苗で暑い時期を越し、露地物が出回らない秋から翌年初夏にかけて大きく育てて収穫する作型が多く、どの時期での収穫を目標とするかによって温度設定などに工夫がある[43]。
日本では露地栽培が可能な地域でも春先の低温があることから、加温された環境で育苗したものを植え付けることが多い。生態節の通り、花芽分化はかなり早期に行われており、育苗時の環境は徒長苗などの見た目だけでなく、その後の果実の質にも影響するという[63]。
温室でのハウス栽培からさらに進めて、植物工場での水耕栽培(養液栽培)などもよく研究されている作物の一つである。水耕栽培されたトマトは土耕のものと比べて形態や光合成特性に差が出るという[64]。養液はある程度酸素濃度があった方が良いが、多すぎると果実の形が悪くなる[65]。
自然な草姿は藪状のものであり、主軸は自重で垂れ下がり横に伸びる。栽培時には空間の効率的な利用、及び果実への泥の付着などを防止するために、主軸を支柱に固定しまうことがしばしばある。側芽もよく伸びるが、これに関しては全部摘み取ってしまう方法(いわゆる「一本仕立て」)もあれば幾らか残す方法(「n本仕立て」などと呼ばれる)もある。省力化や自然な草姿を目的に支柱と立てず側芽も全く摘除しない方法もある。これは支柱がないために各種の機械化とも相性が良い。これらは剪定のほか、品種によって頂芽優勢、側芽優勢が顕著に表れるものもあり、育種的な面からも改良されている。日本では生食用のトマトは支柱を立てることが多く、大量に必要な加熱加工用は機械化と合わせて支柱なしで栽培されることが多いが、生食用についても支柱なしで省力栽培する研究も行われている[66][67]。
苗の草姿制御技術として施肥量や水分量の制限の他に苗に対して撫でるような接触刺激を与えるものがあり、徒長防止に有効だという[68]。大きくなった個体に対しても、軸を軽く捻り上げる「捻枝」という技術があり、草姿の調整の他に裂果防止に使われている[69]。接触によるこれらの効果は植物ホルモンのエチレンが発生することによるものである。
生態節の通り自家受粉を行うことが多い植物であるが、受粉を行わないものもしばしば見られ、特に温室内での栽培では収量に影響が出る。花粉媒介者としてハチを放つことも効果があるが[70]、送風機で花を揺らすだけでも幾らかの効果があるという[71]。開花中の花に対してオーキシン処理を行うと受粉せずとも果実を肥大させるという性質も古くから知られており[72]、これを利用したホルモン剤もある。
収量を少し減らしても栄養を一部の果実に集中させ、質の向上を図る摘果はトマトの栽培上もしばしば行われる。果実の糖度向上のためとしては効果がないともいわれる[73]。
土壌と生理障害


トマトは水分管理と共に肥料管理が難しい植物で、肥料についてはよく調べられている。主要栄養素である窒素は硝酸態のものを好み、アンモニア態のものが過剰の場合は生育阻害が起きる[74]。比較的多量に使うカルシウム、硫黄の他にマグネシウム、ホウ素、鉄、モリブデン[75] 、ケイ素などの各種微量元素にも欠乏症が知られる。特にカルシウム欠乏症は果実の先端が腐る尻腐病を引き起こすことが知られている。これは根圏のカルシウムの欠乏のほか、様々な理由により果実に対して十分に道管液を送れないことも原因だとされる[76][77]。葉や果実の蒸散を増やし道管の吸引力を挙げるために送風してやることも尻腐れ防止に効果があるという[78]。硫黄は日本の土壌の場合は通常欠乏は稀である。しかし、硫酸塩を含まない尿素の多用、日本の土壌に最適化された硫黄を含まない液肥による水耕栽培、蛇紋岩や風化花崗岩土壌では欠乏症を発症することがある[79]。
過剰症は窒素、リン酸、ホウ素[80]などでよく知られる。
灌水量が多すぎると水分を吸収しすぎて果実が割れる裂果を起こすことがある[81]。特に晴天時の果実は夕方から夜にかけてよく吸水するので、この時間の灌水は裂果防止のために避けた方が良い[82]。裂果は土壌水分より直射日光の影響の方が大きいという報告もあり、適度な日よけが効果が高い[83]。一般に灌水量を少なくすると甘みを凝縮させることができる[84]。一方で少なすぎるのも前述の尻腐病を誘発する要因の一つとされる。
トマトは同じナス科植物との間で連作障害が発生することで知られる。これは近縁のナス科植物を好む土壌病害の増加や栄養の偏りに原因がある[85]。トマトの場合はいくつかの土壌病害の被害の影響が大きい[86]。連作障害防止として堆肥などの有機物の施用がしばしば指摘され、実際に病原菌への拮抗効果などが見られるという[87]。他の作物同様にトマトも土壌病害防止のために接ぎ木を行うことがある。親木となる耐病性品種の根は、感受性品種の自根に比べて有意に太い[88]。
省力化や品質的な拘りなどで不耕起栽培も一部で行われている。ハウス栽培が多いトマトは不耕起栽培との相性もいいと考えられ、都道府県の研究機関による研究も多い。不耕起栽培には畝を立てるものもあるが、雨の入らないハウス栽培の場合畝を立てない「平畝」タイプも可能で植栽密度向上や移動性の面で利点も大きい[89]。
生態節の通り、比較的耐塩性があり甘みが増すということで塩化ナトリウム添加培地などでの栽培も行われている地域もある。また、乾燥地帯での塩害発生地での栽培への応用も考えられている[90]。なお、塩害の実験ではしばしば純粋な塩化ナトリウム水溶液を使うが、海水の場合はマグネシウムとホウ素が比較的多く含まれており、これらの過剰害も考慮すべきとされている[91]。
ミニトマトであれば、大型のプランター(コンテナ)や大きめの鉢で栽培することも可能で、鉢に支柱を立てて、日当たりの良い場所で水切れに注意しながら育てていく[92][93]。トマトは、海水に浸かった土地でも生育できる作物としての特性も知られている[94]。
気温が32 ℃以上の環境では花粉稔性の低下により着果障害や不良果が増加し、最低気温が8 ℃を下回ると幼花の発達が損なわれ障害を受ける[95]。適湿度は65–85 %でありこれ以下では生育が劣り、これ以上では病気が発生しやすくなる。果菜の中では強い光を好む性質があり、日照不足になると軟弱・徒長となり、実のつきが悪くなったり生育不良を起こしやすい[95]。
トマトは多くの果実を付けながら延々成長が続くため、最初の実がつき始めたら、2–3週間に1回ほど追肥を行っていく必要があり、収穫期にカルシウム不足になると尻腐病が発生する場合があるため、カルシウム分の多い肥料を与えるようにする[81]。果実は赤く熟したものから、順次ヘタの上からはさみで切り取って収穫を行っていく[81]。実が熟し始めるころから灌水量を減らして、乾燥気味に育てると味が良くなる[81]。
病虫害

トマトに発生する主な病害に、青枯病、萎凋病(いちょうびょう)、トマト疫病などがある[96]。土中の菌やカビが原因で、葉がしおれて枯れたり、あるいは株が菌で侵されて黒い斑点が出る[96]。これらは、水はけをよくしたり、マルチングで泥はねを予防するとよいとされる[96]。連作をしないことも大切である[96]。病気にかかった株を見つけたらすぐに取り除いて捨てるようにする[96]。また、細菌 Pseudomonas corrugata の感染によりトマト茎えそ細菌病を起こすことが知られている[97]。
トマト黄化葉巻ウイルス(Tomato yellow leaf curl virus、略称:TYLCV)[98][99]への感染によりトマト黄化葉巻病に罹る[100]。感染すると茎頂付近の葉色が淡くなることに始まって葉縁から葉脈を残して徐々に黄化し、葉が上や下に巻くような症状を生じ、進行すると頂端付近が黄化して萎縮し、開花しても結実しなくなる[100]。この病気はウイルスを保毒したタバココナジラミ類が吸汁することにより媒介される[100]。
虫害としては、アブラムシ、カメムシがついたり、ニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)による葉の食害を受ける[101]。またタバコガやオオタバコガ(ヤガ科)[102]、トマトキバガ(キバガ科)の幼虫が果実内部を食害する[103][104]。トマトキバガの若齢の幼虫は葉の内部に潜り食害する潜葉も行う[104]。トマトハモグリバエ(ハモグリバエ科)も同様に潜葉を行い、トマトだけでなく様々な作物を食害する[105]。
日本において各種病害虫に対して使用できる農薬は適用作物名が「トマト」、「ミニトマト」もしくはこの上位の作物群に適用登録があるものである。上位の作物群は中作物群が「なす科果菜類」、大作物群が「野菜類」となっている。農薬取締法における「トマト」と「ミニトマト」の境界は果実の直径3㎝とされており、「トマト」にしか登録のない薬剤を「ミニトマト」に使用することはできず、逆も同じである[106][107]。「トマト」の方が使用できる農薬は多く、2025年6月現在で農薬登録情報システムに登録されている農薬数は「トマト」が680件余りに対して、「ミニトマト」は同480件となっている[108]。
日本における生産

農林水産省の野菜生産出荷統計によれば、トマトの作付け面積は、1985年ごろから減少傾向にあり、ピーク時の75 %程度にまで落ち込んでいる。これは飛躍的な増加を見せた1960年代後半以前のレベル(15,000 ha 以下)である。収穫量ベースでも、ピーク時の1980年代の 80% 程度、700,000–800,000 t(トン)程度を推移している。生産量のトップは熊本県でありシェアは 13.0%(平成21年度)を占める。続いて、北海道、茨城県が共に 7.0% となっている[109]。
時期別の代表的な産地は、夏秋トマトは北海道(主に日高、上川、後志、空知、渡島地方[110])、青森県、岩手県、福島県、岐阜県で、冬春トマトは栃木県、愛知県が代表産地であり、夏秋・冬春ともに出荷量が特に多いのが茨城県、千葉県、熊本県である[10]。加工用トマトは長野県と福島県が主産地で、ミニトマトは熊本県と愛知県の出荷量が多い[10]。日本は施設栽培が主流に行われており、年間を通じて安定的に供給されている[10]。外国産は、韓国、オランダ、アメリカ合衆国、ニュージーランドからの輸入が多い[10]。
総務省の2000年家計調査によれば1世帯当たりの年間購入量(重量ベース)では、トマトは生鮮野菜類中5位に位置する。これは一般消費者家庭でダイコン、ジャガイモ、キャベツ、タマネギに次いでトマトが多く消費されることを示唆するものである。出荷量、収穫量ベースで見ても、トマトはこれらの野菜に次いで5位を占めている(平成13年野菜生産出荷統計)。
また、家計調査によれば、野菜の主要品目が10年前と比べて軒並み減少または横ばい傾向にある中、ネギと並んで目立った増加を見せている数少ない野菜類の一つである。
収穫量上位10都道府県(2023年)[111]
| 収穫量順位 | 都道府県 | 収穫量(t) | 作付面積(ha) |
|---|---|---|---|
| 1 | 熊本県 | 132,600 | 1,230 |
| 2 | 北海道 | 59,300 | 815 |
| 3 | 愛知県 | 44,500 | 498 |
| 4 | 茨城県 | 41,000 | 879 |
| 5 | 栃木県 | 29,500 | 291 |
| 6 | 千葉県 | 28,900 | 646 |
| 7 | 岐阜県 | 28,400 | 272 |
| 8 | 福島県 | 21,000 | 336 |
| 9 | 群馬県 | 20,900 | 285 |
| 10 | 長野県 | 17,600 | 192 |
| ― | 全国計 | 681,400 | 10,900 |
冬春トマト収穫量上位10市町村(2023年)[111]
夏秋トマト収穫量上位10市町村(2023年)[111]
| 収穫量順位 | 都道府県 | 収穫量(t) | 作付面積(ha) |
|---|---|---|---|
| 1 | 熊本県 | 104,300 | 1,150 |
| 2 | 北海道 | 58,000 | 791 |
| 3 | 茨城県 | 48,700 | 892 |
| 4 | 愛知県 | 45,600 | 529 |
| 5 | 千葉県 | 44,400 | 834 |
| 6 | 栃木県 | 36,300 | 391 |
| 7 | 岐阜県 | 26,600 | 311 |
| 8 | 福島県 | 26,100 | 398 |
| 9 | 群馬県 | 25,500 | 320 |
| 10 | 長野県 | 22,700 | 399 |
| ― | 全国計 | 722,400 | 12,000 |
世界における生産

トマトは世界で最も多く生産されている野菜である[113]。国際連合食糧農業機関 (FAO) によると、生産量の多い国は、中華人民共和国が最大生産国で、続いてインド、アメリカ合衆国、トルコが多い[113]。1人あたりのトマト年間消費量は世界平均で18キログラム (kg)、1人あたりの消費量が最も多い国はトルコで99 kg、日本は10 kgである[113]。

世界のトマトの収穫量上位10か国(2023年)[114]
| 収穫量順位 | 国 | 収穫量(t) | 作付面積(ha) |
|---|---|---|---|
| 1 | 中華人民共和国 | 50,000,000 | 1,000,000 |
| 2 | インド | 17,500,000 | 870,000 |
| 3 | アメリカ合衆国 | 13,206,950 | 150,140 |
| 4 | トルコ | 11,350,000 | 300,000 |
| 5 | エジプト | 8,625,219 | 216,395 |
| 6 | イラン | 6,000,000 | 160,000 |
| 7 | イタリア | 5,131,977 | 91,850 |
| 8 | スペイン | 4,007,000 | 48,800 |
| 9 | ブラジル | 3,873,985 | 63,859 |
| 10 | メキシコ | 3,433,567 | 96,651 |
| 26 | 日本 | 722,300 | 12,000 |
| ― | 世界計 | 161,793,834 | 4,803,680 |
食用・薬用
果実を食用とする。一部の野生のトマト類は古くから中南米の先住民の間で食用にされていたが、コロンブスによる新大陸発見時には北米の部族までは伝わっていなかったとみられる[43]。
日本では生のまま食べることが一般的で品種もそれを意識したものになっているが、世界的には加熱して食べられることも多い。単なる加熱調理だけでなく、水煮缶、ケチャップやジュースなどに工業製品として加工されることも盛んである。国際連合食糧農業機関(FAO)の統計では2023年の全世界のトマトの生産量は、約1億9000万トンに達し年々増加傾向にある。国別では中国の7000万トンが圧倒的に多く、次いでインド2000万トン、トルコ1300万トン、アメリカ1200万トンと続く。地中海沿岸諸国のイタリア、スペイン、エジプトや原産地に近い中南米のブラジル、メキシコも上位に入る[116]。
トマトに含まれる酸味成分のクエン酸・酒石酸や、食物繊維の一種ペクチンは、肉や魚介の臭みを和らげ、料理の味を爽やかにする効果がある[117]。加熱すると旨味成分のグルタミン酸の働きによって特有の旨味が引き出され、グルタミン酸と相性の良いイノシン酸やコハク酸を多く含む肉や魚介類などの食材と合わせて調理すると、相乗効果でより一層旨さが引き立つ[118][117]。また炒め物やシチューなどのように油で調理したり加熱すると、トマトに含まれるリコピンやβ-カロテンの吸収を高めるのに役立つ[118]。
また、欧米で多く使われている調理用トマトは、旨み成分のグルタミン酸やアスパラギン酸を豊富に含んでおり、加熱調理することでさらに旨みが強くなる[94]。
トマトは好き嫌いの出やすい野菜で好きと答える人も多いが、ゼリー状の組織の食感や青臭い匂いなどで嫌う人も多い[119]。トマト嫌いは年齢と共に改善されることが多いという調査結果もある[120]。幼稚園児を対象にした調査では畑でトマトを作る経験をするとトマト嫌いが軽減する子もいるという[121]。
美味しいトマトの見分け方として、ヘタが鮮やかな緑色で張りがあるものが新鮮で、果実の皮全体につや張りがあり、手に持ったときに重くてヘタのそばまで赤いものが、味や栄養価の面においても良品とされる[122][123]。また、果実の先端から放射状に入る筋は、種が入っている子質と同じ数だけあり、筋の数が多いほど甘味があり、味も良いといわれている[124]。
冷やしすぎると味が落ちるため、室温で保存するのが一般的で[118]、鮮度が良いものは1週間ほど日持ちする[10]。特に、まだ堅くて未熟なトマトであれば、常温でやや日光が当たる場所に置いて追熟することによって、酸味を抑えることができる[118]。よく熟しているトマトは、ポリ袋などに入れて冷やしすぎない程度に冷蔵庫の野菜室(3–8℃程度)などに保存して、早めに使い切るようにする[118][10]。完熟したトマトをソースや煮込みに使う場合は、丸ごと冷凍庫に入れて冷凍すると、水で洗うだけで皮が簡単にむける[10]。
保存食にもなるドライトマトは、ミニトマトを半分に切ったり、中玉や大玉トマトでも種を取ってスライスして作ることができ、塩をふったあと140度ほどで予熱したオーブンで焼いたあと、風通しのよいところで水分を飛ばして乾燥させて作る[94]。南ヨーロッパの料理には欠かせない保存食と調味料を兼ねたドライトマトは、ミニトマトの「プリンチペ・ポルゲーゼ」という品種が使われている[94]。
成分
| 100 gあたりの栄養価 | |
|---|---|
| エネルギー | 74 kJ (18 kcal) |
|
3.89 g | |
| 糖類 | 2.63 g |
| 食物繊維 | 1.2 g |
|
0.2 g | |
| 飽和脂肪酸 | 0.028 g |
| 一価不飽和 | 0.031 g |
| 多価不飽和 | 0.083 g |
|
0.88 g | |
| トリプトファン | 0.006 g |
| トレオニン | 0.027 g |
| イソロイシン | 0.018 g |
| ロイシン | 0.025 g |
| リシン | 0.027 g |
| メチオニン | 0.006 g |
| シスチン | 0.009 g |
| フェニルアラニン | 0.027 g |
| チロシン | 0.014 g |
| バリン | 0.018 g |
| アルギニン | 0.021 g |
| ヒスチジン | 0.014 g |
| アラニン | 0.027 g |
| アスパラギン酸 | 0.135 g |
| グルタミン酸 | 0.431 g |
| グリシン | 0.019 g |
| プロリン | 0.015 g |
| セリン | 0.026 g |
| ビタミン | |
| ビタミンA相当量 |
(5%) 42 µg(4%) 449 µg123 µg |
| チアミン (B1) |
(3%) 0.037 mg |
| リボフラビン (B2) |
(2%) 0.019 mg |
| ナイアシン (B3) |
(4%) 0.594 mg |
| パントテン酸 (B5) |
(2%) 0.089 mg |
| ビタミンB6 |
(6%) 0.08 mg |
| 葉酸 (B9) |
(4%) 15 µg |
| ビタミンB12 |
(0%) 0 µg |
| コリン |
(1%) 6.7 mg |
| ビタミンC |
(17%) 13.7 mg |
| ビタミンD |
(0%) 0 IU |
| ビタミンE |
(4%) 0.54 mg |
| ビタミンK |
(8%) 7.9 µg |
| ミネラル | |
| ナトリウム |
(0%) 5 mg |
| カリウム |
(5%) 237 mg |
| カルシウム |
(1%) 10 mg |
| マグネシウム |
(3%) 11 mg |
| リン |
(3%) 24 mg |
| 鉄分 |
(2%) 0.27 mg |
| 亜鉛 |
(2%) 0.17 mg |
| マンガン |
(5%) 0.114 mg |
| セレン |
(0%) 0 µg |
| 他の成分 | |
| 水分 | 94.52 g |
| |
| %はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 出典: USDA栄養データベース | |
生の場合、可食部100 g あたりのエネルギー量は19 kcal (79 kJ) で、水分含有量は94.0 g を占める[125]。栄養素は比率で炭水化物が4.7 g と最も多く、次いで蛋白質0.7 g、灰分0.5 g、脂質0.1 g と続く[125]。食物繊維1.0 g のうち、水溶性は0.3 g、不溶性は0.7 g である[125]。
エネルギーは低めで、トマト1個を食べても約40 kcal程度である[122]。他の野菜類と同様に、トマトはビタミンCを多く含み、時間をおいても損失が少ないのが特徴である[122]。さらに、β-カロテン、カリウム、ビタミンE、ルチンなどが豊富で、ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」という格言があるほど栄養価が高いことで知られている[122][124][注 5]。ミニトマトは、桃太郎などの大玉トマトに比べて、カロテン、ビタミンC、カリウム、食物繊維などが豊富である[125]。トマトに含まれる酸味成分はクエン酸で、食欲を増進させる作用があり、夏場に食欲がないときに冷やしたトマトが食事をおいしくするのに役立つ[125]。またクエン酸は疲労回復の働きが期待でき[127]、血糖値の上昇を抑える作用があるといわれる[118]。
トマトは赤い色素リコピンの他に、黄色い色素カロテンも多く含む緑黄色野菜である[125]。緑黄色野菜の定義では原則として可食部100グラム当たりβカロテン含量が600 μg以上とされており、トマトは本来はこれに満たないが、摂取量や摂取頻度などを勘案してピーマンなどとともに緑黄色野菜に区分されている[128]。米国ではトマト消費量が多いため、作物の栄養濃度としては比較された野菜の中で16位にとどまったにもかかわらず、食物として摂取されるビタミンとミネラルの総量では第1位となっている[11]。トマト100 g中に540 μgほどのカロテンを含んでおり、1個食べれば緑黄色野菜の1日推奨摂取量のカロテンを十分摂取できる[125]。カロテンは体内でビタミンAに変わり、目や皮膚、消化器官の粘膜の働きを活発にして免疫機能を助ける働きをすることで知られている[125]。ビタミンC量は葉物野菜ほどではないが、比較的豊富に含まれていることから、トマトのビタミンAとビタミンCが相互に影響し合って、強い抗酸化作用を発揮してがん予防や老化防止に効果を発揮する野菜と認識されている[125]。
リコピンは加熱処理や油脂との接種によって体内への吸収率が上昇する[129][130]。動物実験によるとリコピンの摂取時間としては朝が体内への吸収量が多いとされる[131]。リコピンは、1995年にがん予防の効果が指摘されて以来、注目を集めるようになったが、有効性に関しては「有効性あり」とするデータと「有効性なし」とする両方のデータがあり、科学的なデータの蓄積が必要である。
トマトにはビタミン様物質であるルチン(ビタミンP)とビオチン(ビタミンH)が含まれている[125]。ルチンは高血圧予防や動脈硬化の進行を遅らせる作用が知られ、ビオチンはコラーゲン生成を助けて肌を健康に保つのに役立つといわれている[125]。ミネラルでは体内のナトリウムの排出を促すカリウムを多く含み[127]、過酸化物質を分解するセレンを含んでいるので、生活習慣病予防効果がある野菜ともいわれている[125]。
河田照雄らにより、トマトに含まれる13-オキソ-9,11-オクタデカジエン酸に血液中の脂肪増加を抑える効果があることが発見された[132][133]。研究段階である上、効果を得るには大量のトマトを食べる必要があるとされるが、日本では大きく報道されたことにより、トマトジュースが供給不足になるほどのブームが起きた[134]。
トマトにはアルカロイド配糖体(トマチン)が含まれる。その含量は品種や栽培方法によって異なるが、かずさDNA研究所による測定例では、花(1,100 mg/kg)、葉(975 mg/kg)、茎(896 mg/kg)、未熟果実(465 mg/kg)、熟した青い果実・グリーントマト(48 mg/kg)、完熟果実(0.4 mg/kg)という報告がされている。
トマチンには幾つかの菌に対する抗菌性[135][136] と昆虫への忌避性[137]があるが、トマトを食害する害虫は存在する。野生種においては、完熟果実においてもトマチンが相当量残留する。通常食用にされている品種の完熟果実のトマチン量はごく微量であり、ヒトへの健康被害は無視できる[137]。
薬用
果実は糖尿病、のどの渇き、食べ過ぎに薬効がある薬草とされ、蕃茄(ばんか)と称して、輪切りにして天日乾燥して生薬とするか、生のものを薬用にする[138]。民間療法では、1日量 5–10 g の干したトマトを、600 cc の水で煎じて3回に分けて服用する用法が知られている[138]。また、1日1個の生トマトを食べたり、調理しても同様とされる[138]。胃腸の熱を冷ます効果から、食べ過ぎによる消化不良に良いといわれている[138]。
モデル生物
植物学において、トマトはナス科のモデル植物として利用されている[40][139]。特に矮性の栽培品種であるマイクロトム(Micro Tom)は背丈が低く、ライフサイクルが短いため実験室でも育成が容易な系統として利用されている[139]。
漿果、仮軸分枝、複葉といったトマトの形質はほかのモデル植物にはない特徴であり、研究対象として重要である[40]。特に、代表的なモデル植物であるシロイヌナズナ Arabidopsis thaliana は裂開性の乾果であるのに対し、トマトは非裂開性の液果であり、植物学における液果の知見の多くはトマトの研究からもたらされている[36]。トマトは果実の登熟研究のモデル植物として確立されており、そのメカニズムの研究は生化学、分子生物学、遺伝学など様々な方面から行われている[36]。また、病原体への応答などの植物病理学の研究にも活用されている[139]。
また、2003年から国際的なゲノムプロジェクトも行われ[139]、ゲノム(約3万5千個の遺伝子の位置・構造、7億8千万の塩基配列)が解読された[140]。
アグロバクテリウムによる形質転換がしやすく、トランスポゾンタギングによる突然変異体の作出もなされている[139]。トマトの複葉の葉原基では、単葉を持つ植物では葉で働かず茎頂分裂組織で発現する1型KNOX遺伝子が発現していることが分かっているが、これを過剰に発現する変異体を作成すると、野生型では2回羽状複葉である葉が3回羽状複葉や4回羽状複葉となり、若い葉はワラビ巻き状となる[21]。また、エチレン受容体に変異をもたらす Never-ripe 変異体を用いた研究により、果実の登熟におけるエチレンの役割が明らかにされている[141]。
歴史


トマトは、原産地である南米のアンデス山脈や、ガラパゴス諸島の雨の降らない乾燥地帯に自生していた[113]。メキシコへは紀元前1600年ごろに伝わり[113]、メキシコのアステカ族がアンデス山脈からもたらされた種からトマトを栽培し始めた。新大陸の中でもトマトを栽培植物として育てていたのは、この地域に限られる。16世紀にアステカに入ったサアグン修道士の記録から、当時から複数種類の栽培種が開発されていたと見られる[142]。
ヨーロッパへは、クリストファー・コロンブスによる南米大陸発見によりもたらされた[113]。スペインの港にトマトが入ってきた記録は残されていない。これは当時、植物の出入りに対して、そこまで重要視されていなかったことによる。1540年代にイタリア貴族の庭園で最初のトマトの種が発芽したことから、ルネサンス期の博物学者たちが研究や植物画、植物標本などを残した。当時の植物学者ピエール・アントニオ・ミケーリは、Peruvian apples、love applesなどと呼んでいたと記している。最古のトマトの植物画は1550年代初頭にドイツとスイスで作成されたが、最初の絵はレンベルト・ドドエンスによって1553年に出版された[143]。
当時トマトは「poison apple」(毒リンゴ)ともよばれていた。なぜなら裕福な貴族達が使用していたピューター(錫合金)食器には鉛が多く含まれ、トマトの酸味で漏出して鉛中毒になっていたためである[144]。鉛中毒の誤解が解けた後も、有毒植物であるベラドンナに似ていたため、毒であると信じる人も多く、最初は観賞用とされた[144][10]。
しかし、イタリアの貧困層で食用にしようと考える人が現れ、200年にも及ぶ開発を経て現在の形となった。これがヨーロッパへと広まり、一般的に食用となったのは19世紀以降のことである[10]。南ヨーロッパでは加熱調理用、北ヨーロッパでは生食用の品種が発達していった[113]。
一方、北アメリカではその後もしばらくは食用としては認知されなかった。フロリダ方面に定着したスペイン系入植者やカリブ海経由で連れてこられた黒人奴隷がトマトを食べる習慣をゆっくりと広めていった。実験精神の旺盛なトーマス・ジェファーソンは自らの農園でトマトを栽培し、ディナーに供した。1820年、ニュージャージー州の農業研究家ロバート・ギボン・ジョンソンは、セイラムの裁判所前の階段でトマトを食べて人々に毒がないことを証明したとされるが、詳しい資料は残っていない[145][146]。
アメリカで1883年に制定された関税法の下では、野菜は関税が課せされ、果物は課税対象外となった。このため、税関はトマトは「野菜」として課税したのに対し、輸入業者は、トマトは課税対象外である「果物」であると主張し訴訟に及んだ。1893年の米国最高裁判所の判決では「野菜」とされ、判決文には「トマトはキュウリやカボチャと同じように野菜畑で育てられている野菜である。また、食事中に出されるが、デザートにはならない」と書かれていた[147]。
その後、アメリカでは19世紀になってトマトケチャップが市販されるようになり、さらに1924年にはトマトジュースが商品化された[11]。
日本には江戸時代の17世紀初め(寛文年間ごろ)に、オランダ人によって長崎へ伝わったのが最初とされる[10]。狩野探幽の『草花写生図巻』(1668年)には観賞用のトマトが描かれ[148]、また貝原益軒の『大和本草』(1709年)にはトマトについての記述があり、そのころまでには伝播していたものと考えられている[148][149]。ただ、青臭く、また真っ赤な色が敬遠され、当時は観賞用で「唐柿」(とうがき)や、「唐茄子」(とうなすび)とよばれていた[10]。中国では、現在も「西紅柿」(xīhóngshì)と呼んでおり、西紅柿炒鶏蛋(鶏卵との炒め物)などとして料理される。
日本で食用として利用されるようになったのは明治以降で[150]、1868年(明治元年)に欧米から9品種が導入され、「赤茄子」(あかなす)とよばれたが、当時はトマト独特の青臭い匂いが強い小型の品種であった[10][148]。そのトマト臭に日本人はなじめず、野菜として普及したのは19世紀末(1887年ころ)からとされる[151][10]。さらに日本人の味覚にあった品種の育成が盛んになったのは昭和時代からである。20世紀に入ってから、アメリカから導入された桃色系大玉品種「ポンテローザ」とその改良種「ファーストトマト」が広く受け入れられたことから、トマトの生産は日本各地で普及していき[152]、第二次世界大戦後になってトマトの需要が飛躍的に増大していった[10]。1960年代は生産地が都市から遠くなったことで果実を未成熟で収穫して出荷する「青切り」が定着するようになり、1970年代になると食味向上や着色均一化のニーズが高まった[152]。そこで消費者のニーズに応える形で、1985年(昭和60年)にタキイ種苗の開発によって樹上完熟でも収穫できる「桃太郎」が誕生した[152]。
トマトは米国で最初に認可を受けた遺伝子組み換え作物である。1994年5月、FDA(連邦食品医薬品局)が承認したFlavr Savrというトマトで、長期間の保存に適した品種であった。ただし、開発費用などを回収するために通常のトマトよりも高い価格に設定されたため、商業的にはそれほどの成功を収めなかった。
栽培品種
各地の食文化に受け入れられ、現地で改良され続けたトマトには多様な栽培品種が知られ、その数は数千種あるとされる。日本の農林水産省のデータベースには1980年以降に国内で出願されたものに限るが、2025年3月現在で357種が登録されている[153]。
色は赤いものが多いが、黄色、緑色、黒色のものもみられる。トマトの色調形質の多様さは幾つかの遺伝子が関係しており、不完全優性の性質などもあり多様な色合いを示すとされる[154]。
最も多い赤いトマトはさらに桃色系(ピンク系)と赤色系に分けられる。桃色系トマトの果実は、果肉が赤色、果皮が無色透明のため見た目が桃色を呈する[113]。比較的トマト臭くなく軟らかいとされ、日本はこの桃色系トマトを生食することへの人気が高い。一方の赤系トマトの果実は、果肉が赤色、果皮が黄色で見た目が濃い赤を呈する[113]。皮が厚く酸味や青臭さが強いが加熱調理向きとされる[118]。
果実の大きさにより大玉トマト(200 g 以上)、ミニトマト(10–30 g)、中玉(ミディ)トマト(50 g 内外、前2者の中間)に区分される[124]。日本では糖度の高いものが珍重されるため、甘みの強いものをフルーツトマトなどと呼ぶことがあるが、これも特定の品種名を示すものではない[123][10]。
代表品種
- 桃太郎
- 日本を代表する生食用の品種。タキイ種苗がアメリカ産品種を掛け合わせて誕生したF1種で、桃色系大玉で尻先も丸い丸玉系の品種である。当時のトマトは遠距離の運搬を考え青く硬いうちに収穫し、流通過程で赤く追熟させる方式が主流であったが、完熟収穫に比べて食味の低下が課題であった。これを改善させるために完熟状態での流通に耐える保存性を向上させたのが最大の特長である。このほかに食味、耐病性も考慮した。果実の形は将来の機械化を見据えてファーストのような尻先が尖るものではなく、丸玉にこだわったという[155]。作型、施肥特性、耐病性などを考慮した多数の姉妹品種がありいずれも「桃太郎」が入る名前で展開している。
- ファースト(別名:ファーストトマト)
- 早春から作られる冬トマトの一種で、果実の先端が尖った形で、皮が薄く、種の周りにあるゼリー質が少ないのが特徴[118][156]。酸味や青臭さが少なく、果肉は固めで甘味がある[118][10]。
- こま系
- 農研機構東北農業研究センター(岩手県盛岡市)が選出した中玉サイズの加工用F1種で、露地栽培の支柱なしで栽培できるとされる。1967年の「くりこま」[157]から始まり「さきこま」「なつのこま」「とよこま」[158]「ふりこま」[159]「にたきこま」「すずこま」などが作られている。何れも中玉サイズで形はくりこまなどの初期は丸く用途もジュース用とされた。80年代以降のものはプラム型に変え、調理用トマトとして宣伝している。ふりこま以降はジョイントレス形質を備え、加工用品種らしい特徴を持つ。
- ウンベルト
- 地中海地域伝統の固定種で細長い果実を持つトマト[160]。いわゆるサンマルツァーノはこれの改良種で、日本ではそちらの名前の方がよく知られる。果肉がしっかりしていて、甘味は少なく酸味が強いのが特徴で、生食向きではなく加熱調理すると甘味が引き出されて旨味が増す。水煮缶などにも利用され、日本ではホールトマトの缶詰として流通する[118][161]。サンマルツァーノは固定種だが、これを基にしたF1種も多数開発されている。
- マルマンデ
- 地中海沿岸地域伝統の固定種で、加熱用だけでなく生食用としてもよく使われる[160]。丸玉でピーマンのような深い溝が入る。
- サンタクララ
- ウンベルト系の種を基にブラジルで作成された品種で、日系ブラジル人ナガイ・ヒロシの育成である[160]。この種を親に日本でサンティオなどが作られている。
- ダニエラ
- イスラエルで開発された保存性が高い形質を持つ品種で果実が軟化しない。保存性が高いのは熟成を進める植物ホルモンのエチレンへの反応が悪いためで、原因の遺伝子はRIN(Ripeing Inhibitor 成熟阻害遺伝子)として特定されている。最初に見つかったこの変異をホモで持つ個体は青いままで熟すことがないトマトであり[162]、このままでは商品価値が無いが、変異をヘテロで持つダニエラは赤く熟すが保存性も高い。極めて保存性が良いことからスペインなどでは輸出向けに使われているという[160]。遺伝子RINを含むトマトの着色と成熟劣化についてはまだ分かっていないところもあり、研究が続けられている[163]。
- 強力米寿
- 1970年代における日本の代表的なトマト。酸味の効いた食味で、糖度が高いトマトが主流の現代においてはほとんど流通していないが、家庭菜園では根強い人気がある[164]。
- アイコ
- サカタのタネが2004年に開発した長卵形のミニトマトの品種で、赤・黄・オレンジ・チョコなどカラーバリエーションが豊か[165]。糖度が高くて皮が固めでゼリーは少なく、完熟しても崩れにくい[123]。
- イエロープラム
- 黄色系のミニトマトで、プラムのような形をしている。酸味は少なく、皮が厚くて果肉がしっかりしており、生食よりピクルスなどに向いている[161]。
- エバーグリーン
- 緑系で、完熟しても緑色の調理用トマト。シャキシャキした歯ごたえのある食感で、ピクルスや炒め物に向く[161]。
- カクテルトマト
- 鮮赤色の直径4–5 cm ほどになる中玉トマトの品種で、房になって並んで実がつくのが特徴。多くは房ごと市販されている[123]。リコピン・グルタミン酸は桃太郎よりも数倍多く含まれる。
- グリーンゼブラ
- 緑系の中玉トマトの品種で、完熟すると黄色味を帯びた緑色のゼブラ模様が入る。果肉は固いことから、ソテーにしたりピクルスなどに使われる[123]。
- サンマルツァーノ
- 古くから栽培されきた赤色系イタリアントマトの代表格として知られ、イタリアのトマト総生産の約1割を占める調理用トマトの中玉品種[161][165]。果実は長形。
- シシリアンルージュ
- 地中海産の楕円形中玉トマトで、イタリア・シシリア島のブリーダーと日本の種苗会社が作出した品種。細長い楕円形で果皮は濃赤色、果重は20–30 g。かための果皮とやわらかい果肉の食感、甘みと酸味のバランスがよい[166]。はかためで加熱調理・加工用向きで、濃厚で水っぽさがない[123]。
- ズッカ
- 「サントリー本気野菜」シリーズの大玉の調理用トマト[165]。果重150–300 g。ゼリー質は少なく、果肉が厚い。
- デリシャス金光トマト
- 黄色系の大きめの丸玉トマトで、鮮やかなオレンジ色をしている。酸味や甘味はともに少ない[156]。
- トスカーナバイオレット
- シシリアンルージュと同系のイタリア産ミニトマト。濃紫赤色でアントシアニンを含み、甘味と酸味がある[123]。
- トマトベリー
- トキタ種苗が2006年に開発したイチゴ形をしたミニトマト[165]。
- ピッコラカナリア
- 橙色系のミニトマトで、糖度が9–11度と高く、一般の橙色系トマトよりもカロテンを豊富に含む[167]。
- ピッコラルージュ
- シシリアンルージュと同系の濃赤色のミニトマト。糖度が9–11度と高くて濃厚な甘味を持ち、生食・加熱調理ともに向く[123]。

- フルーツルビーEX
- 日本デルモンテが開発したCMV(トマトモザイク病)予防接種苗。病気に強いのが特徴[165]。
- フルティカ
- タキイ種苗が開発して2005年から発売された、糖度7–8度と甘い中玉トマトの品種。果重は40–50 g。手頃な大きさと食味の良さで、中玉トマトの消費拡大に貢献してきた品種でもある[164]。皮は薄く、生食・加熱調理どちらにも向いている[124]。
- ポモロッソ
- 赤色系で丸玉の調理用トマト。調理しても丸い形が崩れにくく、強い甘味と酸味が料理に奥深い味わいを醸しだす[161]。
- ボンジョルノ
- サンマルツァーノと同系の調理用イタリアントマト。長型の中大玉で、肉質がしっかりしておりゼリー部分がやや多い[161]。
- マウンテンゴールド
- 黄色い大玉系の完熟トマトで、酸味は少ない方で、果肉がかためでしっかりしている[156]。
- プラムトマト
- 赤色系のミニトマトで、長さ2.5 cm ほどのプラムのような楕円形をしている。甘味、酸味ともに強く、栄養的に優れている[161]。
- 麗夏(れいか)
- サカタのタネが開発した肉質がしっかりした大玉トマトの品種。裂果しにくいため、赤熟してから収穫できる。果汁が豊富で甘い。[95]
- レッドペア(別名:ペアトマト)
- 赤色系のミニトマトで、果実は直径3–4 cm、長さ6 cm ほどの紡錘形で洋梨(ペア)に形が似ている[161]。
- レモントマト
- 黄色系のフルーツトマトで、果実はレモンによく似た形をしている。糖度が高く果肉がしっかりしていて濃厚な味わいがある[156]。
ハイブリッド野菜
- ジャガイモの茎にトマトを接ぎ木したものは「ジャガトマ」と呼称される。
- 細胞融合によって作られたジャガイモとトマトの雑種はポマトとよばれる。ポマトは1978年に西ドイツ(当時)のマックス・プランク研究所(分子細胞生物学・遺伝学研究所)のゲオルク・メルヒャーズが細胞融合を利用して開発した[168]。しかし、ジャガイモとしてもトマトとしても不完全で美味しいものではなかったとされる[168]。
- 2000代に入り英国の菜園業者「トンプソン&モーガン」がトマトとジャガイモの接ぎ木によるハイブリッド苗木を開発した[168]。
- トマト・ピーマン・ナスの三種を接ぎ木したものはトマピーナと呼称され、1990年の国際花と緑の博覧会(花博)でも出展された。
トマトの日
日本では、一般社団法人全国トマト工業会が2005年に10月10日を「トマトの日」に制定した。10月は生活改善普及月間で健康への関心が高まる月であり、トマトの栄養価値やおいしさをアピールし、トマトを使った料理の普及をはかり、人々の健康増進に貢献することを目的として、語呂合わせで「ト (10) マト (10) 」としたのがその理由である[113]。
記載と分類
学名
トマトの現在有効とされている学名 Solanum lycopersicum L. (1753) は、1753年にカール・フォン・リンネ『植物の種』にて記載されたものであり、ナス属の一種とされた[40][169]。
のち1768年に、フィリップ・ミラーはナス属との違いを認めて独立した属であるトマト属 Lycopersicon を設立し、トマトに、反復名[注 6]を避けた Lycopersicon esculentum Mill. (1768) の名を与えた[169][40]。しかし1882年にヘルマン・カールステンは国際植物命名規約における学名の優先権(先取権)から、種形容語を組み替えた Lycopersicon lycopersicum (L.) H. Karst. (1882) という新組合せを用いた。これは属名 Lycopersicon は語尾がギリシア語に由来の -con、種形容語がラテン語由来の語尾 -icum であり、命名規約が禁じる完全な反復名には該当しないためである。しかし、この Lycopersicon esculentum は慣習的に広く使われてきたため、カールステンによる Lycopersicon lycopersicum を廃棄し、Lycopersicon esculentum Mill. (1768) が保存名とされた[170]。
ミラーによる命名後200年以上にわたり Lycopersicon esculentum という学名が用いられてきたが、分子系統解析によると、トマト属はナス属に内包されることが明らかとなった[171]。そのため、現在の有効な学名は、最初にリンネが名付けた Solanum lycopersicum とされる[40][171][注 7]。
現在の学名の種形容語である lycopersicum やトマト属の属名である Lycopersicon はギリシア語の λύκος (lycos)「狼」+ πέρσικον (persicon)「桃」 に由来する合成語(中性名詞)である[40][172]。これを直訳すると「狼の桃」であるが、「味の悪い桃」を意味するとされる。なお、シノニム Lycopersicon esculentum の種形容語である esculentum は、ラテン語形容詞 ēsculentus「食べられる」の主格中性形であり、これが属名である Lycopersicon を修飾するため「食べられるが味の悪い桃」と解することができる[172]。一方この種形容語は、当時多くの人々がトマトの果実を有毒だと考えており、ミラーはその食用性を強調するためにこの名前を選んだ可能性があるとも指摘されている[40]。
系統関係



トマトはナス属 Solanum の中でもジャガイモなどと比較的近縁で[40]、同一クレード内(Potato clade)に位置する[171][173]。中でも野生種トマトとともにその中のサブクレード (Tomato clade) を形成し[171]、Lycopersicon 節に置かれる[173]。特にトマトはソラヌム・ピンピネリフォリウム Solanum pimpinellifolium と姉妹群をなす[171]。トマトも近縁な野生種もすべて二倍体(2n = 24)である[40]。
以下、Tepe et al. (2016) および Messeder et al. (2024) におけるナス属の Potato clade における系統関係を示す[171][注 8]。
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トマトを題材にした作品
- 楽曲(曲名または歌詞にトマトが登場するもののみ)
- トマト - 童謡(作詞:荘司武、作曲:大中恩)
- 気まぐれヴィーナス - 桜田淳子
- トマトジュースで追いかえすのかい - 大塚博堂・梓みちよ
- トマト - 渡辺美里
- トマト - 國府田マリ子
- トマト売りの歌 - 久保田早紀
- とけちまいたいのさ - BLANKEY JET CITY
- あなたにサラダ - DREAMS COME TRUE
- おいしい☆トマトのうた - Axis powers ヘタリア
- トマトの家 - ヒデとロザンナ
- トマト - NICO Touches the Walls
- トマト - 谷村新司(アルバム『生成』収録)
- 夜更けのトマトジュース - 吉川忠英
- トマト。- chami
- トマト・イッパツ - スペクトラム
- Boku No Atama - Paul Gilbert
- パセリパセリ - 谷山浩子
- トマトの森 - 谷山浩子
- トマト - 豊崎愛生
- アニメーション
- コンピュータゲーム
- サラダの国のトマト姫
- トマトアドベンチャー
- キラートマト - 1993年に発売された。ゲームボーイ用。
- 映画
- キャラクター
- その他