ヌナビク
カナダのケベック州北部にあるイヌイット居住地域
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ヌナビク(ラテン文字表記:Nunavik、イヌクティトゥット語:ᓄᓇᕕᒃ)はカナダのケベック州北部に位置するイヌイット居住地域。北ケベック地方行政区の北半分にあたる。1912年まではノースウエスト準州のウンガバ地区に属した。ヌナビクとは地元のイヌクティトゥット語方言で「偉大な土地」を意味する。
ウンガバ半島の北緯55度線以北の地域を占め、面積は443,684.71 km²に達する。2021年時点での人口は14,045人で、そのうちほぼ9割がイヌイットである。豊富な鉱物資源があるが、1975年のジェームズ湾・北ケベック協定により、この地域を開発しようとする探鉱会社は、たとえ州政府の許可を得ている場合でも、地元の承認が必要である。
自治権獲得運動
1978年の北東ケベック協定により、ヌナビクの大部分をカバーするカティヴィク地方政府が設立された。現在14の北方村落がこれに属している。ケベック州 (50 %)、カナダ連邦政府 (25 %) によって財政支援されている。首府は最大の北方村落クージュアクで、2006年時点の人口は2,132人。
北東ケベック協定により、クージュアクに本社を置くマキヴィク社が、北ケベック地域のイヌイットの権益を代表する法定代理人となっている。同社はイヌイットの自治権の拡大を主張しており、ヌナブト準州に属する島々の資源の利用権についても交渉している。さらにはヌナブト準州同様のカナダの準州としての主権獲得要求も行っている。
連邦政府、ケベック州政府とヌナビクは、ヌナビク地方政府の設立について議論を行った。地域の司法管轄は連邦政府と州政府が維持する一方、独自の内閣と議会を持ち教育や保健関連の行政サービスを行う責任を持つ地方政府を設立するという案で、2011年4月に住民投票が行われたが、結果は反対が約7割となり否決された[1]。ただし、自治政府設立に向けた交渉は今後も継続される。
地方政府は民族にかかわらず設立されるもので、ヌナビクに居住する市民が参加する権利を持つ。設立後は現在のカティヴィク地方政府やカティヴィク教育委員会、ヌナビク保健社会サービス委員会などは新地方政府に移行する。また州政府は、ヌナビク地域の人口は少ないものの、連邦議会にこの地域を代表する議席を設けたいという意向を表明した。