ノアザミ
キク科アザミ属の多年草
From Wikipedia, the free encyclopedia
ノアザミ(野薊、学名: Cirsium japonicum[1])はキク科アザミ属の多年草。日当たりのよい山野に生えていて、初夏から夏に花を咲かせるアザミのなかまの一種。深く切れ込んだ葉の縁にはとげがあり、花色は赤紫色や淡紅色のほか、白色もある。
| ノアザミ | ||||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||
| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Cirsium japonicum Fisch. ex DC. | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ノアザミ(野薊) | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Japanese thistle | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 亜種・変種 | ||||||||||||||||||||||||||||||
|
名称
分布と生育環境
特徴
多年生の草本[8]。茎の高さは60 - 100センチメートル (cm) ほどになり、上部で枝分かれする[8][7]。葉はタンポポにも似た形で[2]、多形で変化があり、羽状に中裂し、葉縁にある鋸歯の先は硬くて鋭いとげになっている[8][9]。茎につく葉は互生し、基部は茎を抱く[10][7]。地際にある根生葉は花期まで残っている[8][6]。
花期は初夏から夏(5 - 8月)で[8]、アザミ属の中では春咲きの特徴をもつが、まれに10月まで咲いているものも見られる。花は、枝の頂に上向きに直立して頭花がつく頭状花序で、すべてが筒状花(管状花)で構成され、直径は4 - 5 cmある[10][11]。花の色は紅紫色がふつうであるが、淡紫色であったり、まれに白色のものもあったりする[10][7]。はじめは筒状花から雄しべが現れて、昆虫などが花を刺激すると、接触運動により雄しべから花粉が湧き出てきて、昆虫に花粉を与える[10][11][9]。雄しべが引っ込むと、続いて雌しべが現れて、花粉をつけた昆虫の媒介によって受粉する[9]。頭花の外側にある総苞は緑色の球形で、総苞片は反り返らず、直立して先端は鋭いとげになり、粘液を出して背面はよく粘る[8][6][7]。
栽培
利用
若い茎は山菜として食用になり、油炒めや煮物に調理されて食べられる[4]。3 - 4月ころの葉を採って、葉についているとげは気にせず、天ぷらにして食べられる[9]。地中部に20本ほどついている根も食べることができ、切り取って5分ほど煮てからきんぴらにして食べることが出来る[9]。いずれの食べ方でも、香り高い食材として、おいしく食べられると評されている[9]。
花期に掘り上げた天日干しした根の乾燥品は生薬になり、大薊(たいけい)とよばれるが[4]、小薊(しょうけい)とも称され、生薬名は混乱している[8]。茎葉の乾燥品を用いたり、生の茎葉を用いるときもある[8]。健胃、利尿、消炎、腫れ物、催眠に薬効があるとされる[8][9]。民間療法で全草10グラムを水300 - 400 ccで半量になるまで煎じて服用する用法が知られている[8]。患部の熱をとって止血する薬草でもあり、各患部に熱感がある出血によいと言われ、鼻血、吐血、子宮出血に対して、1日量5グラムを600 ccの水で煎じて3回分服する用法が知られる[4]。また、皮膚化膿症には生根の汁をそのまま飲んだり、患部に塗る用法もある[4]。
