ハサミムシ
昆虫綱多新翅上目に属する目、それに属する昆虫の総称
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名称

学名 "Dermaptera"は1773年に昆虫学者のCharles De Geerが命名したもので、古代ギリシャ語のderma(革)とpteron(翅)に由来する。英名は「earwig」で、古英語のēare(耳)とwicga(虫)に由来する[1]。また、ドイツ語では「 ohrwurm 」と呼び、これも「耳の虫」の意味である[2]。「耳の虫」の由来は広げた後翅の形が人間の耳に似るからとする説もあるが[3][4]、「眠っている人間の耳に潜り込み中に食い入る」[5]、「耳から脳に潜り込み産卵する」[6]等の伝承によるとする方が一般的である。実際のハサミムシに耳の穴に潜り込む習性はないが、偶発的に入ったと思われる事例は報告されている[7]。日本では、古い和式便所近くでよく見られたことから、別名「ちんぽきり」、「ちんぽばさみ」と呼ばれた[8]。
特徴
生態
日本のものは地上で物陰に隠れているものが多い。屋外のゴミ溜めや堆肥の中など日が当たらず湿っていて虫が湧く所ではよく見かけられるが、光が当たると暗がりへ逃走しようとする(耳に入り込むという話もこうした生態に由来すると考えられる)。一般に肉食性が強く、草地や砂地などでダンゴムシ、鱗翅目の幼虫などを鋏を利用して捕食する(外部リンク参照)。しかし草食のものや、洞窟でコウモリの糞を食べるもの、あるいは寄生するものもいる。最大のハサミムシはセントヘレナオオハサミムシで、尾毛を含め84mmになり、恐らく外来種による捕食の為2014年に絶滅したと判断されている。
成虫で越冬し、冬の終わりから春の初めに卵を産む[9]。雌が産室を作って産卵し、その後も卵塊のそばにいて卵の世話をする種も知られている[10]。メスは卵が孵化するまで世話をした後、幼虫に身体を食わせて死ぬ[9]。
類似昆虫
種としてのハサミムシ
ハサミムシ(Anisolabis maritima Gene)は、マルムネハサミムシ科の昆虫で、体は黒色、石の下など湿った場所を好む。メスよりオスのほうが鋏の曲がり方がきつい。無翅である。
分類
直翅目に近縁なグループで、研究者によっては直翅目にまとめる場合もある。また、本目の昆虫は外部形態上よく似た種が多く差を認めにくいため、形態による同定は困難である場合が少なくない。世界で11科1930種以上、日本では40種ほどが知られる[11]。
- Carcinophoridae マルムネハサミムシ科 - ハサミムシなど。
- Archidermaptera (絶滅)
- Arixeniina ヤドリハサミムシ亜目
- Forficulina クギヌキハサミムシ亜目
- Anisolabididae ハサミムシ科
- Apachyidae
- Chelisochidae ネッタイハサミムシ科
- Diplatyidae ドウボソハサミムシ科
- Forficulidae クギヌキハサミムシ科 - ヨーロッパハサミムシ(別名:ヨーロッパクギヌキハサミムシ)など。
- Karschiellidae
- Labiduridae オオハサミムシ科
- Labiidae
- Pygidicranidae ムカシハサミムシ科
- Hemimerina ハサミムシモドキ亜目
- Hemimeridae ハサミムシモドキ科