バリ語
インドネシアのバリ島、ペニダ島などで使用されている言語
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バリ語(バリご、バリ語: Basä Bali、英: Balinese language)は、インドネシアのバリ島、ペニダ島、ロンボク島西部、ジャワ島東部で使用されている言語で、2000年現在、330万人の話者を持つ。オーストロネシア語族、マレー・ポリネシア語派、バリ・ササク諸語に属する。バリ・ササク諸語にはバリ語以外にロンボク島を中心としたササク語、スンバワ島西部を中心としたスンバワ語があるが、バリ語と関係が深い。
音韻
文法
文の基本構成要素は、主語、述語、付加詞である。
基本語順
時制
バリ語は時制によって動詞が変化することはなくibi(昨日)やbuin mani(明日)など時間を表す語句を添えることで「過去」や「未来」を表現する。
また以下の語を動詞の前におくことで「完了」「進行中」などの動作・状態を表す。[1]
- <完了> Tiang suba mandus. (私はもう水浴びした。)
- <未然> Tiang konden mandus. (私はまだ水浴びしていない。)
- <未来・意志> Tiang lakar mandus. (私は水浴びするところだ。)
- <進行中> Tiang sedeng mandus. (私は(今)水浴びしている。)
- <継続> Tiang enu mandus. (私はまだ水浴びしている。)
接辞
接辞を付けて様々な派生語を作る。[2]
<例>
- 接尾辞 -ang: ageng (大きい)→ ageng-ang (大きくする)
- 接頭辞 ma- : jalan (道)→ ma-jalan (歩く)
その他
バリ語はbasa ketah(低)、 basa madia(中)、 basa singgih(高) の三種類に分けられ、話す相手との身分差によってそれぞれ使い分ける。
敬語
バリ語の大きな特徴は、敬語表現の存在である。これは、ジャワ語などの他のスンディク諸語にも見られる特徴であるが、同じスンディク諸語のひとつでもある、インドネシアの公用語のインドネシア語(マレー語)にはない特徴である。
バリ語の敬語表現は、現代日本語のそれとはかなり異なる。現代日本語には、尊敬語と謙譲語の2種があるが、さらにバリ語には、それぞれにいくつかのランクがある。また、敬語表現は主として動詞であって、名詞などは少ない。
日本語の場合、異なる単語を使わなければならない表現は、いらっしゃる⇔行く⇔参るなどであるが、それほど多くない。ところが、バリ語の場合には、バリ・ヒンドゥーによるカースト制度をもとに、話者と聞き手のそれぞれの身分に従って、異なる敬語表現が存在する。動詞に限らず名詞にも、全く異なる単語が多くあり、それらを使い分けなければならない。しかも、それを間違えると大変な失礼になるとされる。このため、バリ人であっても、普段接しない身分の相手とはバリ語で話すのを避けて、あえてインドネシア語を用いる。
また、以上のような敬語表現の煩雑さから若年層の間ではバリ語離れが進んでおり、その対策が州政府などによって政策的に行なわれてもいる。
文字
挨拶
- Matur suksma マトゥール・スクスマ - ありがとうございます
- Rahajeng semeng ラハジャン・スマン - おはようございます
- Rahajeng wengi ラハジャン・ウンギ - こんばんは
- Omswasti asutu オムスワスティアストゥ - ようこそ

