5区 (パリ)

フランス・パリ市内の行政区 From Wikipedia, the free encyclopedia

パリ5区 (5く、: 5e arrondissement de Paris)は、フランス首都・パリ市を構成する20の行政区のひとつである[1]。第5区、パリ5区ともいう。市のほぼ中央、1区の南東に位置しており、セーヌ川の南岸に面している。

パリ・5区の位置
パリ・5区の位置

概要

パリの5区は、市のほぼ中央にある行政区。「パンテオン区 (Arrondissement du Panthéon)」と呼ばれることもある[2]セーヌ川の南岸に面しており、シテ島東部とサン=ルイ島の対岸にあたる。人口は、58,849人 (1999年。人口の推移等詳細については後述)。

Place Paul-Painlevé (ポール・パンルヴェ広場, ソルボンヌ地区)

区の名称は、市の中央部から時計回り螺旋を描くようにして各区に付けられた番号を基にしており、当区はその5番目にあたることから、「5区」と名づけられた。5区から6区にかけての地域は"カルチエ・ラタン"と呼ばれ、多くの大学が立地し、古くから学生街として知られている。5区には、パリ第1大学 (パンテオン・ソルボンヌ)パリ第2大学 (パンテオン・アサス)パリ第3大学 (新ソルボンヌ)パリ第4大学 (パリ・ソルボンヌ)等のほか、エコール・ポリテクニーク(1976年、パリ近郊に移転)、エコール・ノルマル・シュペリウールなどの名門グランゼコールが所在する。ほかに主要な施設としては、パリ植物園パンテオンなどがある。また映画館が多く点在する地区でもあり、その多くが独自のプログラムを展開するミニシアターである。エコール通りに面した老舗映画館のル・シャンポは、1938年にオープンして以来、学生や映画関係者に愛されてきた[3]

なお、セーヌ川に沿った地域のうち、シュリー橋から下流は「パリのセーヌ河岸」として世界遺産に登録されている。

地理

パリ・5区の詳細地図
国立中世美術館(クリュニー美術館)
ノートルダム・ド・パリから見る、パリ5区 "サント=ジュヌヴィエーヴの丘" (Montagne Sainte-Geneviève)

5区は、パリのほぼ中央、1区の南東に位置しており、セーヌ川の南岸に面している区域である[4]。面積は、2.54 平方キロメートル。

北は、セーヌ川を挟んで、同じパリの行政区である4区に接し、北東のオステルリッツ橋付近のみは12区に接している。東から南西にかけての境界線は弧を描いており、東から南にかけては13区に、南西の一部は"芸術の街" モンパルナス地区の14区に接している。

西は6区に接しているが、5区と共に"カルチェ・ラタン"を形成し、サンジェルマン=デ=プレ界隈とは密接な位置にある。

隣接する自治体(行政区)

地区(カルチェ)

パリ・5区のカルチエ詳細図

パリの行政区は、それぞれ4つの地区(カルチェ)に区分されている。5区を構成する4地区のコードと名称は、次のとおりである。

  • 17 - サン=ヴィクトール地区 (Quartier Saint-Victor)
  • 18 - ジャルダン=デ=プラント地区 (植物園地区、Quartier du Jardin-des-Plantes)
  • 19 - ヴァル=ド=グラース地区 (Quartier du Val-de-Grâce)
  • 20 - ソルボンヌ地区 (Quartier de la Sorbonne)

住民

人口

5区の人口は、1911年に121,378人となり、ピークに達した。しかし、その後は減少を続け、1999年には半分以下の58,849人となった。2005年の推計では60,600人と見積もられており、人口の回復が見込まれている。

また、人口の減少とともに人口密度も減り続けており、1999年の人口密度は、ピーク時の半分以下の23,160人となっている。人口の推移の詳細は、次のとおりである。

さらに見る 年, 区人口 ...
区人口市人口区人口/市人口区人口密度市人口密度備考
1872年 96,6891,851,7925.22%38,05221,303
1911年 121,3782,888,1104.20%47,76833,225人口がピークに達する。
1936年 107,1202,829,7533.79%42,15732,553
1954年 106,4432,850,1893.73%41,89032,788
1962年 96,0312,790,0913.44%37,79332,097
1968年 83,7212,590,7713.23%32,94829,804
1975年 67,6682,299,8302.94%26,63026,457
1982年 62,1732,176,2432.86%24,46825,035
1990年 61,2222,152,4232.84%24,09424,761
1999年 58,8492,125,2462.77%23,16024,449
2005年 60,6002,166,2002.80%23,84924,920人口は推計。
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歴史

政治・行政・司法

パリ5区役所 (Mairie du 5e arrondissement)

主な官公庁・公共機関

  • 第5区役所Mairie du 5e arrondissement) - パンテオンの西側界隈にある。同様に、同広場にはパリ第1大学・第2大学校舎がある。

経済

主な店舗・商業施設

健康・福祉

保健・医療

ヴァル=ド=グラース軍病院
  • ヴァル=ド=グラース軍教育病院Hôpital d'instruction des armées du Val-de-Grâce

学術・研究

研究施設

教育

パリ第1大学(パンテオン・ソルボンヌ)・パリ第2大学(パンテオン・アサス)、パンテオン広場からの眺め
ソルボンヌ大学天文台

大学等

Rue de la Montagne-Sainte-Geneviève

高等学校

※ 以下、主なリセをピックアップ。

文化施設

美術館・博物館

  • キュリー博物館Musée Curie
  • 鉱物学・地質学陳列館 (Galerie de Minéralogie et de Géologie) - パリ植物園内にある。
  • 国立自然史博物館 (Muséum National d'Histoire Naturelle) - パリ植物園内にある。
  • 古生物学・比較解剖学陳列館 ( Galerie de Paléontologie et d'Anatomie Comparée ) - パリ植物園内にある。
  • 進化大陳列館 (Grande Galerie de l'Évolution) - パリ植物園内にある。
  • 国立中世美術館(クリュニー美術館) (Musée National du Moyen Âge (Musée de Cluny))[5]

動物園・水族館

  • パリ植物園付属動物園 (メナジュリー・デュ・ジャルダン・デ・プラント、Ménagerie du Jardin des Plantes) - パリ植物園内にある。

映画館・劇場

  • ユシェット座Théâtre de la Huchette

その他

  • 聖ジュヌヴィエーヴ図書館 (BSG) (Bibliothèque Sainte-Geneviève) - パンテオン広場の北側にある。

宗教施設

サン=テティエンヌ=デュ=モン教会、シャルル・マルヴィル (fr) 撮影(19世紀半ば頃)

キリスト教

  • サン=ジュリアン=ル=ポーヴル教会Église Saint-Julien-le-Pauvre
  • サン=セヴラン教会 (Église Saint-Séverin)
  • サン=テティエンヌ=デュ=モン教会 (Église Saint-Étienne-du-Mont)
  • サン=メダール教会Église Saint-Médard

その他

パンテオンリュクサンブール公園サン=ミッシェル大通り近く)からの眺め

観光・憩い

建築

公園・緑地等

パリ植物園内のフランス式庭園アルフォンス・ミルヌ=エドワール遊歩道からの眺め

旧跡・記念碑等

交通

鉄道

ギマール制作「エディキュール・ギマール Édicule Guimard」, メトロ サン=ミッシェル駅 (Station Saint-Michel)
RER サン=ミッシェル=ノートルダム駅

道路

画像をクリックして拡大
  • アレーヌ通り(ザレーヌ通り、Rue des Arènes
  • アングレ通り(ザングレ通り、Rue des Anglais
  • ウシェット通りRue de la Huchette
  • エコース通り(デコース通り、Rue d'Écosse
  • エコール通り(ゼコール通り、Rue des Ecoles
  • オピタル大通り(ロピタル通り、Boulevard de l'Hôpital
  • カルム通りRue des Carmes
  • ギャランド通りRue Galande
  • グラン=デグレ通りRue des Grands-Degrés
  • ケ・サン=ベルナール通りQuai Saint-Bernard
  • ケ・サン=ミッシェル通りQuai Saint-Michel
  • ケ・ド・ラ・トゥルネル通りQuai de la Tournelle
  • クロチルド通りRue Clotilde
  • ゴブラン大通りAvenue des Gobelins
    • 5区内南側でモンジュ通り等と接続するゴブラン織由来の通り名。ゴブラン大通りから先、南側方面は、フォンテーヌブローまで続くパリの南の玄関口、13区内中心部イタリー広場に至る。
  • サン=ジャック通りRue Saint-Jacques
    • サン=ジェルマン大通りやエコール通り、スフロ通り、ゲイ=リュサック通り等と交差しながら、カルチエ・ラタンの中央を南北に伸びる通り。4区に位置するシテ島ノートルダム・ド・パリパリ警視庁、オテル=デュー病院前を走るシテ通りを介して、セーヌ川右岸(北岸)4区サン=マルタン通りに接続し、サン=ジャック塔やリヴォリ通りに界隈に至る。また、ガロ・ローマ時代ないしパクス・ロマーナ期の街ルテティア以来からの目抜き通りになる。通り北から南へ順を追って行くと、17世紀後半〜18世紀前半からの書籍印刷所が数店あり、サン=セヴラン教会、公立幼稚園・小学校のエコール・サン=ジャック (École Saint-Jacques)、少し奥まって建つ国立中世美術館を横に見て、パリ第1・第2(法学部)・第4大学などソルボンヌ大学と、名門リセ・ルイ=ル=グランコレージュ・ド・フランスとに通り左右を挟まれた"学生街"に至る。パリ第2大学(法学部)向かいの同通り158番地、交差するクジャス通りとスフロ通りとの間には、ドミニコ会のジャコバン修道院 (fr) があった[6]。クジャス・スフロ両通りを左(東側)へ折れるとすぐにパンテオン広場になる。さらにサン=ジャックを南に進むと、18世紀前後建造の住居建物群もチラホラ見え、ヴァル=ド=グラース軍教育(研究)病院を横に見ると14区や13区との境界線上を東西に走るポール=ロワイヤル大通りとの交差点に至る。カルフールピカール等のスーパーがある同交差点を過ぎるとフォーブール=サン=ジャック通りに続いていく。
  • サン=ジュリアン=ル=ポーヴル通りRue Saint-Julien-le-Pauvre
  • サン=ジェルマン大通りBoulevard Saint-Germain
  • サン=マルセル大通りBoulevard Saint-Marcel
    • 5区・13区との境界線上を走る上記オピタル大通り途中を起点にする。同起点から5区との境界線上を引き継ぎ、西側に向かいゴブラン大通り交差点までを繋ぐ。5区内からイタリー広場方向へ南北に走るゴブラン大通りとの交差点で、ポール=ロワイヤル大通りとアラゴ大通りの二手に分岐する。同交差点からポール=ロワイヤル大通りに区境境界線が続き、アラゴ大通りから先は、14区内中心部ダンフェール=ロシュロー広場 (カタコンブ・ド・パリ) に至る。
  • サン=ミッシェル大通りBoulevard Saint-Michel
    • 5区と6区との"カルチエ・ラタン"の境界線上を南北に走る。6区内を左斜め下に走り、15区内ルフェーブル大通りまで全長4360メートル続く、パリの中でも最も長い通りの一つヴォージラール通りもサン=ミッシェルが起点。リュクサンブール庭園南側でオプセルヴァトワール大通りと接続し、14区内に入る。セーヌ川右岸(北岸)へは、シテ島のパレ大通りを介してセバストポル大通りに接続し、途中ストラスブール大通りと名を変え、パリ東駅まで南北に伸びてゆく。
  • シャンポリオン通りRue Champollion
    • サン=ミッシェル大通りとソルボンヌ通りとに並行して挟まれた南北に走る短い通り。界隈はパリ第4大学(パリ=ソルボンヌ)など"ソルボンヌ大学街"。
  • ジャン=ド=ボーヴェ通りRue Jean-de-Beauvais
  • デカルト通りRue Descartes
  • ナヴァル通りRue de Navarre
  • パスカル通りRue Pascal
  • ビエーブル通りRue de Bièvre
  • ブランヴィル通りRue Blainville
  • ベルトレ通りRue Berthollet
  • ポール=ロワイヤル大通りBoulevard de Port-Royal
    • 5区と6区との境界線上を南北に走るサン=ミッシェル大通りがリュクサンブール庭園南側でオプセルヴァトワール大通りと名を変えて続き、そのオプセルヴァトワールとの交差地点を起点に、6区と14区との境界線上を東西に走るモンパルナス大通りから続いて主に5区と13区との境界線上を東西に走る通り。また、同交差点東側至近にあるサン=ジャック通りとフォーブール=サン=ジャック通りとの交差地点界隈にカルフールやピカール等のスーパーがあり、旧パリのポール・ロワイヤル修道院 (fr)、同病院、コシャン病院が(14区内に)ある。
  • ポントワーズ通りRue de Pontoise
  • ムフタール通りRue Mouffetard
    • 区内中央南側を南北に走り、北側で上記デカルト通りに接続する。食材店の他、寿司屋などの日本料理店が数件、フランス料理からレバノン、ベトナム、ペルシャ料理までレストランやビストロ、安手なブラッスリー、カフェまで連なる下町的な通り.。
  • モンジュ通りRue Monge
    • サン=ジェルマン大通りから区内東側を南北に伸びる通り。南に向かって、2番地にはメルヴェイユ (fr) で知られるパティスリーのオ・メルヴェイユ・ドゥ・フレッド (Aux Merveilleux de Fred)[7]、8番地には1996年創業、東京銀座や世界各地でメゾン・カイザー (Maison Kayser) の名で展開するブーランジュリーエリック・カイザー (en) があり、途中アレーヌ・ド・リュテスが見え、さらに進むと横道を少し入った所にミルフィーユで知られるパティスリーのカール・マルレッティ (Carl Marletti) が、そしてスタバが見えてくるとゴブラン大通りに接続し13区内に入る。
  • モンターニュ=サント=ジュヌヴィエーヴ通りRue de la Montagne-Sainte-Geneviève
    • モンジュ通りのサン=ジェルマン大通りとの起点付近からパンテオン広場までを、サント=ジュヌヴィエーヴの丘を縫うように走る通り。途中、デカルト通りが接続する。
  • ラガルド通りRue Lagarde
  • ラグランジュ通りRue Lagrange
  • ラノー通りRue de Lanneau

橋梁

シテ島サン=ルイ島付近の橋

セーヌ川に架かる区内の橋は、次のとおりである(上流から順に列挙)。

広場・交差点

パリの「広場 (プラス、Place)」は、しばしば2以上の道路が交差する場所に位置し、中心の「島」を道路が周回するロータリー状の交差点となっている場合が多い。中心の「島」部分は、オベリスク緑地等に利用されている場合もあり、凱旋門があるシャルル・ド・ゴール広場は世界的に有名である。5区の広場や交差点には、次のようなものがある。

  • コントルスカルプ広場Place de la Contrescarpe
  • サン=ミッシェル広場Place Saint-Michel
    • 5区と6区の境界に位置している。
  • パンテオン広場 (Place du Panthéon)

船舶

著名な出身者

政治

文化

芸能

著名な居住者

貴族・富豪

政治

学者

文化

ゆかりの人物

スポーツ

その他

5区を舞台にした作品

映画

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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