ベラム
子牛などの皮をなめして作った皮紙
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言葉について
語源
ラテン語で「子牛から作った」を意味する vitulinum を由来とし、古フランス語で「子牛皮」を意味する velin を通してVellumとなった[5] 。
専門用語
ヨーロッパでは、古代ローマ時代から「ベラム」という用語は、子牛、子羊、ヤギ、その他(馬、豚、ラクダ、ロバ、鹿、リス、ウサギ・・・)などの皮から作られた高品質な紙の呼称として使用された。最高品質とされる「uterine vellum(ユータライン・ベラム、ウテリン・ベラム「子宮ベラム」の意)」[6]は、死産児・胎児の皮から作られると言われていたが、若い動物の皮から作られたものにも使用される[1]。しかしながら、これらの用語の境界については長い間ぼやけていた。
パーチメントとの区別
元の語源に近いフランスでは子牛だけからのものとしているが、英国規格協会では種に関係なく裂けた皮から作られたものとしてパーチメント、裂けてないものをベラムと定義した[7] 。
製本などの実務者レベルでは、子牛製のものがベラム、それ以外はパーチメントとしている[8]。
製造
生皮を石灰(水酸化カルシウム)や水で洗い。石灰水に1日から数日さらし(その後、脱毛酒:dehairing liquor と呼ばれる植物を発酵させた物に浸す場合もある)、毛を柔らかくしてから除去する[9]。奇麗になったところで、内側と外側を区別して処理する。内側の面は外側の生前の傷などがある面よりきれいである。また膜には veining(静脈)と呼ばれるパターンがある[10]。
残った毛を擦ったりなどして除去し、herseと呼ばれるフレームに取り付け乾燥させる[11]。その際は、外周部に小石を包み破けないよう紐で引っ張る。まだ濡れているうちに、軽石の粉を内側面に擦るなどの工程を行う作業者もいた。皮はコラーゲンからなるので、一度乾燥すると形状が保持される。その後、三日月形のナイフ(lunarium、または lunellum と呼ばれる。古代ではフリントが使用された。)で最後の毛の処理を行う。
使用者の要求するサイズに裁断する。丸い平らな物で摩り(pouncing)、インクをしみこみやすくする[10]。滑らかで白くするために、石灰、小麦粉などをこすりつける作業や、別の色に染色することもあった。
用途
製造する会社
関連項目
- アストラカン(毛皮) - ロシアのアストラハンの特産品で、中近東でも産する小羊(もしくは羊の胎児)の毛皮

