マリク

アラビア語で王を意味する名詞ならびに称号 From Wikipedia, the free encyclopedia

マリクアラビア語: مَلِك malik、複数形: مُلُوك mulūk ムルーク)は、「」を意味するアラビア語の用語、または君主号である。定冠詞付きのアル=マリクアラビア語: الْمَلِك al-Malik)はイスラームにおけるの一つであり、これは世界のあらゆる支配者の上に立つ王を意味する(王の王に相当)。この用語の女性形はマリカアラビア語: مَلِكَة malika 「王妃、女王」)である。イスラーム世界では個人名としても用いられる。この語と同じ語根であるマムラカアラビア語: مَمْلَكَة mamlakaヘブライ語: מַמְלָכָה mamlāḵā マムラーハー/マムラハ)は「王国」を、ムルクアラビア語: مُلْك mulk)は「支配、王権」を意味する。

他の言語において

多くの北西セム語古代南アラビア語でも同じ語根(mlk: 支配や所有に関連する)の語が「王」を意味する。アラム語ではマルカーアラム語: 𐡌𐡋𐡊𐡀/מַלְכָּ֜א/ܡܠܟܐ/ࡌࡀࡋࡊࡀ mlkʾ(malkā)、複数形: מַלְכַּיָּא/ܡܠܟܐ malkayyā/malkē マルカイヤー/マルケー、女性形: 𐡌𐡋𐡊𐡕𐡀/מַלְכְּתָא/ܡܠܟܬܐ mlktʾ(malkəṯā) マルケサー)、ウガリット語ではマルクウガリット語: 𐎎𐎍𐎋 mlk(malku))、ヘブライ語ではメレフヘブライ語: מֶלֶךְ meleḵ、複数形: מְלָכִים məlāḵīm メラーヒーム/メラヒム、女性形: מַלְכָּה malkā マルカー/マルカ)といい、フェニキア語𐤌𐤋𐤊 mlk)やサバア語𐩣𐩡𐩫 mlk)でも語根は同じである。アッカド語でも同じ語根のマルクmalku、複数形: malkū マルクー)という語があり、これは「王、(外国の)支配者」を意味する。

また、「王権、王国」などを意味する同じ語根の語(アラム語: מַלְכוּתָא/ܡܠܟܘܬܐ malḵūṯā/malkūṯā マルフーサー/マルクーサーヘブライ語: מַלְכוּת malḵūṯ マルフース/マルフト)も存在する。

歴史

「王(マリク)」という称号は北西セム語話者(フェニキア人、アラム人ウガリット人、イスラエル人など)や南アラビア人、アラブ人の間で一般的な君主号であった。

クルアーンにはが真の王であると記されており(59:23, 20:114, 23:116)、預言者ムハンマド死後のイスラーム共同体の指導者はカリフを名乗り「王」を名乗らなかったため、「王」という用語は当初非ムスリムの君主に対して用いられた。ウマイヤ朝のカリフは敵対者によって王権を行使したとみなされ、「王」と呼ばれることがあった。アッバース朝が衰退すると、各地で事実上独立した王朝が成立した。これらの君主の中にはスルターンなどの君主号に加えて「王」を名乗る者もいた。

近現代にアラブ地域で多くの君主制国家が成立したとき、多くの君主が国王(マリク)を名乗った。中にはスルターンや首長(アミール)といった従来の称号から切り替えた例もあった。しかし、数々の政治的変動によって君主制国家の数は減少し、現在アラブ地域において国王を擁する国はバーレーンヨルダンモロッコサウジアラビアの4ヶ国となっている。

現在のマリク

王妃(マリカ)

現代のアラブ地域に女性が王位に就く慣習はないため、以上の国王たちの存命中の配偶者が現在の王妃(マリカ)となる。

さらに見る 名前, 国 ...
名前 即位年 備考
サビーカ王妃アラビア語版英語版 バーレーンの旗 バーレーン 2002年2月14日 1968年10月にハマドと結婚した。サルマーン王太子の母。
ラーニア王妃 ヨルダンの旗 ヨルダン 1999年2月7日 1993年6月10日にアブドゥッラーと結婚した。フセイン王太子の母。
ラーラ・サルマ王妃 モロッコの旗 モロッコ 2002年3月 2002年3月にムハンマド6世と結婚した。ムーレイ・ハサン王太子の母。
サーラ王妃(Sarah bint Faisal Al Subai'ai) サウジアラビアの旗 サウジアラビア 2015年1月23日 サルマーンの2番目[1]の妻。サウード王子(Saud Bin Salman Bin Abdulaziz) の母。
ファハダ王妃アラビア語版英語版(Fahda bint Falah bin Sultan Al Hithalayn) サウジアラビアの旗 サウジアラビア 2015年1月23日 1984年に結婚したサルマーンの3番目[2]の妻。ムハンマド王太子の母。ムハンマド王太子は異母兄3人[3]を差し置いて王太子となっている。
閉じる

脚注

関連項目

Related Articles

Wikiwand AI