別腹

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別腹(べつばら、:dessert stomach)は、食事を十分に摂取し、満腹の状態にあるにもかかわらず、甘味などの特定の食べ物をさらに摂取できる状態、あるいはその心理的・生理的現象を指す。多くの場合、主食おかずの後のデザートに対して用いられ、「デザートは別腹」などの、「〇〇は別腹(主に食べ物の名前が入る)」という構文でも知られる[1]

お子様ランチの写真。ここではカスタードプリンが別腹の対象に該当する。

主食やおかずを食して満腹の状態にあっても、デザートなどの甘味であれば、「別の腹」に入れることによって食べられるということに由来する[2]。英語では「dessert stomach」と呼び、デザートのための別の胃袋が存在するということを表現している[3]。「別の腹」や、2つ目の胃袋自体は解剖学的に見ても、実際に存在する器官ではない[4]

科学的説明

一般に、人間食事によって血糖値が上昇し、満腹中枢が刺激されることで満腹感を得る。しかし、好みの食べ物(多く甘味類)を目の前にしたり、その香りを嗅いだりすると、脳の報酬系が活性化され、オレキシンなどのホルモンが分泌される[5]。この働きにより、胃の弛緩が起こり、内容物を十二指腸へ送り出す運動が促進されることで、胃に新たなスペースが形成される[6]。これが「別腹」の正体であると科学的に説明されている。

実験

実験として、満腹状態かつ健康な人を対象とし、食べ物の見た目や香りの刺激のみで、食道近くが平均10ml〜20mlほど弛緩したという報告がある[6]。また、マウスに対し糖質を僅かしか含まないペレットを与えて満腹状態にさせた後、通常のペレットと、糖質を多く含むペレットを与えた2パターンに分けたところ、通常のペレットを与えたマウスよりも、糖質を多く含むペレットを与えたマウスの方が6倍多くカロリーを摂取したという実験結果が出た[7]。マウスの脳を調べたところ、食後に活性化して過食を抑えるPOMCニューロンが多く発見された。POMCニューロンが満腹であると脳に伝える際に、同時に視床室傍核にも信号が送られ、快楽物質であるエンドルフィンを多く放出していることが、この実験から判明した。

その他

  • 大学生双子が、姫路市発に創業を開始した「アイスは別腹」という夜パフェ専門店が存在する[8]
  • 別腹の類義語として「別腸」という単語がある。「に別腸あり」という慣用句でも知られ、酒をいくらでも飲めるような別の腸があるということを表している[9]

脚注

関連項目

外部リンク

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