効用
各消費者がある財やサービスを消費することによって得ることができる主観的な満足・欲望充足の度合い
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選好関係と効用関数
基数的効用と序数的効用
期待効用
→詳細は「期待効用」を参照
期待効用理論はリスクを伴う意思決定において、効用関数を定義する[4]。
1713年、ニコラス・ベルヌーイは「サンクトペテルブルクのパラドックス」と呼ばれる意思決定問題によって期待値理論の矛盾を指摘した[5]。ダニエル・ベルヌーイは1738年に発表した論文の中で、リスク回避的な意思決定においては損益の金額そのものの期待値ではなくその金額の対数関数で得られる効用の期待値を判断基準とすることでこのパラドックス問題の合理的解決が可能であることを示した[6]。
1944年、ジョン・フォン・ノイマンとオスカー・モルゲンシュテルンの共著による『ゲーム理論と経済行動』が出版された[4]。彼らはゲーム理論を体型化する中でD・ベルヌーイによる効用関数の理論を発展させ、期待効用理論を定義づけた[4]。
厚生主義
個人の効用に関する情報に基づいて社会全体の望ましさを評価する倫理学や政治哲学の立場は厚生主義と呼ばれる。以下は厚生主義に基づく規範的な基準の例である。
- パレート効率性
- ある集団において、少なくとも1人の効用を改善でき、誰の効用も悪化させないような資源配分の改善はパレート改善といわれ、もはやパレート改善の余地のない状態はパレート最適といわれる[7]。
- マキシミン原理
- 最も不遇な人の効用を可能な限り高めるべきであるという基準。効用の序数性と矛盾しないために選好に基づいたPS福祉指標が用いられる。米国の政治哲学者ジョン・ロールズが提唱し、アマルティア・センら数理経済学者によって体系化された[8]。
- 無羨望性
- 資源配分において、どの個人も自分の分配分を他人の分配分よりも悪くないと自分の選好によって評価するとき、これを「消費に関する選好順序に基づく無羨望配分」と呼ぶ[9]。