日本の地方議会議員
日本の地方議会の議員
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選挙権
被選挙権
以下の要件をすべて満たしている者は、地方公共団体の議会の議員の被選挙権を有する(19条1項)。
- 普通地方公共団体の議会の議員の選挙権を有する者
- 年齢満25年以上
- 引き続き3か月以上の居住実態
居住実態について
「普通地方公共団体の議会の議員の選挙権を有する者」の中に「引き続き3か月以上その市町村の区域内に住所を有する者」があるため、1983年(昭和58年)12月1日の最高裁判所の判決では、住民基本台帳で3か月以上当該住民として記録されているものであっても、現実に当該自治体の住所に居住していない者は地方議会議員の被選挙権を有さないとしている。居住実態の有無については、選挙管理委員会がガスや電気、水道の利用状況から判断するが、居住実態が無いと判断された場合には当選は無効となる[3]。
2019年(令和元年)の統一地方選挙では、居住実態が無いにもかかわらず立候補(当選)するケースが相次いだ[4]ことから、2020年に地方分権一括法が改正。立候補者に居住実態に関する宣誓書の提出を求め、虚偽と判明した場合に30万円以下の罰金を科すこととなった[5]。
選挙制度
定数
任期
兼職禁止規定
兼業禁止規定
除斥
普通地方公共団体の議会の議長及び議員は、
- 自己若しくは父母、祖父母、配偶者、子、孫若しくは兄弟姉妹の一身上に関する事件又は
- 自己若しくはこれらの者の従事する業務に直接の利害関係のある事件
については、その議事に参与することができない。但し、議会の同意があつたときは、会議に出席し、発言することができる(117条)。
懲罰
普通地方公共団体の議会は、この法律並びに会議規則及び委員会に関する条例に違反した議員に対し、議決により懲罰を科することができる(134条)。懲罰に関し必要な事項は、会議規則中にこれを定めなければならない(134条2項)。
懲罰には次のものがある(135条)。
- 公開の議場における戒告
- 将来を諫める旨を申し渡す。
- 公開の議場における陳謝
- 公開の議場で議会の定める謝罪文を朗読させる。
- 一定期間の出席停止
- 一定期間、議会への出席を禁止する。同一会期中に限られ、後会にわたらない。
- 除名
- 議員の身分を剥奪する。
懲罰の動議を議題とするに当っては、議員の定数の8分の1以上の者の発議によらなければならない(135条2項)。 除名については、当該普通地方公共団体の議会の議員の3分の2以上の者が出席し、その4分の3以上の者の同意がなければならない(135条3項)。
懲罰議決に対する取消訴訟
最高裁判所は、地方議会議員に対する3日間の出席停止の懲罰議決の効力が争われた事件で、「自律的な法規範を持つ社会ないし団体に在っては、当該規範の実現を内部規律の問題として自治的措置に任せ、必ずしも、裁判にまつを適当としないものがある」[6]として、この出席停止の懲罰はこれにあたると解していた。しかし、令和2年11月25日大法廷判決で、「出席停止の懲罰の性質や議員活動に対する制約の程度に照らすと、これが議員の権利行使の一時的制限にすぎないものとして,その適否が専ら議会の自主的,自律的な解決に委ねられるべきであるということはできない。」として出席停止についても司法審査の対象となることを認めるに至った。除名処分については「議員の身分の喪失に関する重大事項で、単なる内部規律の問題にとどまら」ず、市民法秩序につながる問題であるから、司法審査が及ぶとしていた[7]。
戒告及び陳謝については、これまで司法審査の対象とならないとされてきたが、令和2年11月25日大法廷判決を受けて、今後裁判所がどのような司法判断をするか注目されるところである。
なお、国会議員の場合については、各議院に憲法上高度の自律権が保障され、憲法自身が各議院に資格裁判の争訟権を付与していることから、除名や登院停止についても司法権は及ばず、議院の判断が最終的なものとなると解されている。
終身議員待遇者(議員待遇者)・特権付与問題
一部の市町村(特別区を含む。以下、同じ。)においては複数回当選し議員の職責を果たした者に対して、落選または引退により議員の身分を失った場合に、一定の要件(市町村により異なるが、在職期間8年から12年程度)を満たしていることを条件として、議員待遇者の資格を付与している。議員待遇者の特典は市町村により異なるが、感謝状、記念章或いは議員待遇者記章、名誉議員の称号授与、市町村の行なう式典への招待、死亡の際における相当の礼をもってする弔慰、その他市町村長が必要と認める事項などの待遇が定められている(※複数の事例をまとめて例示)。
日本全国的にも、補助金が出されたり、宿泊での「研修」など実施していることに対して、監査請求や削減案が出されている。江戸川区では2007年1月に、翌年度から在職8年以上の区議会議員らが所属する「議員待遇者会」に対する補助金などを廃止が決まった[8]。
現在は各自治体の財政状況の悪化に伴い、廃止する市町村が増えている。