定常状態
時間的に一定して変わらない状態
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流体力学、気象学
流体力学及び気象学では、着目している流れが時間とともに変化しない状態を定常状態という。
乱流
厳密に言えば、冒頭の小川の例は定常状態ではない。なぜなら、小川の表面に波が立つのを見れば分かるように、小川の流れは周囲の影響を受け時間とともに変化しているからである。実際の自然界において厳密な定常状態の存在を確認することは難しいだろう。たとえば大気にしても、低気圧や高気圧などのように定常状態からの乱れが常に存在する。このような定常状態からの乱れを擾乱といい、擾乱のある流れを乱流という。
ただし乱流の理論解析では、このような擾乱を確率過程としてとらえることがあり、このとき、擾乱の統計量が時間変化しないことを定常な乱流という[1]。
熱力学、統計力学
量子力学
シュレディンガー方程式は、ポテンシャルV(r)が時間に無関係な場合、かなり簡単にすることができる。すなわち、ハミルトニアン、が時間を陽に含んでいないので、変数分離した解という式を仮定できる。この式の形をポテンシャルがあるときのシュレディンガー方程式に代入し、両辺をで割ると、が得られる。この式の左辺はtだけに、右辺はrだけに関係しているので、両辺とも同じ1つの定数に等しくなければならなくなる。これはエネルギーの次元を持っているのでEとおくと、fに対する方程式は即座に積分でき、となる。他方、Φ(r)に対する方程式はとなり、これを時間を含まないシュレディンガー方程式というが、上式はハミルトニアンの固有値を決める。したがって、波動方程式の特解である定常解は、である。このψ(r,t)に対してはψ(r,t)の絶対値の二乗はΦ(r)の絶対値の二乗なので、各点ごとの粒子の存在確率は時間に無関係になる。したがってエネルギーが確定値Eを取る状態を量子力学では定常状態とよぶ。[2]