数字
数を表すために用いられる記号または文字
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概説
数・数詞・記数法との関係
表記原理
数字体系は、その表記原理によっていくつかの型に分類できる。Britannica は、単純群化方式、乗法的群化方式、暗号化数字体系、位取り数字体系などを区別している。[11]
単純群化方式
単純群化方式では、小さい数や基数、その冪に対して特別な記号を割り当て、中間の数は記号の反復や加法によって表す。刻み目や線を並べる方法はその素朴な例であり、ローマ数字も基本的にはこの型に近い性格を持つ。Britannica は、単純群化方式では 23 を XXIII のように表すと説明している。[12]
乗法的群化方式
乗法的群化方式では、1 から基数未満までの数字と、10、100、1000 などの位を示す記号とを組み合わせて数を表す。漢数字の「三百」「七千」のような表し方はこの原理と親和的である。Britannica は中国の数字体系を主要例の一つとして挙げている。[13]
暗号化数字体系
暗号化数字体系では、1 から 9 だけでなく、10、20、30や、100、200、300のような値にも個別の記号が与えられる。これにより表記は比較的簡潔になるが、多数の記号を記憶しなければならない。Britannica はエジプトのヒエラティック数字などを早い例として挙げている。[14]
位取り記数法
位取り記数法は、同じ数字でも位置によって値が変化する方式であり、今日もっとも広く用いられている。たとえば十進法では、同じ「2」であっても、2、20、200のそれぞれで異なる位の値を担う。Britannica は、位取り体系では数が各桁の係数の列として表されると説明している。[15]
位取り記数法は、少数の数字だけで極めて大きな数を効率よく表せる点に特徴があるが、そのためには、ある位に値が存在しないことを示す記号、すなわち 0 のような記号が必要になる。Britannica も、0 がなければ桁の解釈に曖昧さが生じることを指摘している。[16]
主な数字体系
歴史上用いられてきた代表的な数字体系には、次のようなものがある。
これらは、字形だけでなく、加法性・乗法性・減法性・位取り性の有無、0 の扱いなどにおいて互いに異なる。[17][18]
ローマ数字
ローマ数字は、I、V、X、L、C、D、M などの文字を用いて数を表す体系であり、基本的には加法的であるが、IV、IX のような減法的表記も行われる。Britannica は、古典期のローマ数字では減法原理の使用は限定的であったとしている。[19]
漢数字
漢数字は、漢字を用いて数を表す体系であり、日本語では現在でもアラビア数字と併用されている。乗法的群化方式と親和的な特徴を持ち、「十」「百」「千」などの位を示す文字と組み合わせて数を表す。[20]
アラビア数字
アラビア数字は 0、1、2、3、4、5、6、7、8、9 の 10 個の数字からなる体系であり、今日の世界でもっとも広く用いられている。コトバンクでも、算用数字は筆算に使用する 10 種のアラビア数字であると説明されている。[21][22]
歴史
数字の歴史は、計数結果を外部に保持する必要とともに始まった。Britannica によれば、最古の数字表現は、棒の刻み目、石への傷、土器への印など、単純な記録の形をとっていた。これは数量を対象と一対一に対応づける、きわめて具体的な段階の表記であった。[23]
やがて、社会生活の複雑化にともない、より大きな数を効率よく扱う必要が生じた。交易、租税、暦法、天文学などの発達は、より洗練された数字体系を要求し、基数を用いた群化や位の区別が体系化されていった。Britannica は、数が大きくなるにつれて、基数の利用によって表記を整理・単純化する必要が生じたと説明している。[24]
古代世界では、エジプト、メソポタミア、ギリシア、ローマ、中国などで、それぞれ異なる数字体系が成立した。これらの体系は行政・商業・宗教・学術などの実務と結びつきながら発達したが、計算との相性には差があった。[25]
近代的な意味で画期的であったのは、インドに起源をもつ十進位取り体系と 0 を備えた数字体系の普及である。Britannica は、現代の数字 1、2、3 などの字形はインド起源であり、それがアラビア語圏を経由して伝わったと説明している。コトバンク掲載の「数字と記数法」でも、現在広く用いられている 0〜9 の数字はインドで考案され、アラビアを経てヨーロッパへ伝わったとされている。[26][27]
この体系は、少数の数字だけであらゆる大きさの数を表せるうえ、筆算にも適していたため、長期的には他の多くの体系より優勢となった。コトバンクでも、古い方式では各数に別の数字をあてていたが、位の原理の発見によって大きな数も表せるようになったと説明されている。[28][29]

