数詞

品詞、数を表す語 From Wikipedia, the free encyclopedia

数詞(すうし)とは、によって数量や順序を表す、またはそのような語類をいう。日本語の文法では、数や事物の数量を表すものを基数詞、事物の順序を表すものを序数詞または順序数詞という。[1]

数詞は、数を記号で表す数字や、その記号を用いて数を表す体系である記数法とは区別される。数詞によって整数を表す方法は命数法と呼ばれ、コトバンクでは「整数を、数詞によって表す方法。数の唱え方」と説明されている。[2]

概説

数詞は、数量・順序・回数・倍数などを言語的に表現するための手段である。たとえば日本語では、「一」「二」「三」などが数量を表し、「第一」「第二」などが順序を表す。これに対し、「1」「2」「3」は数字であり、同じ数を表していても、数詞と数字とは性質が異なる。[3]

数詞は多くの言語に見られるが、その文法的位置づけは一様ではない。コトバンク掲載の世界大百科事典系の説明では、数詞は言語によって名詞に含まれたり形容詞に含まれたりし、また同じ言語でも一部は名詞的、一部は形容詞的なふるまいを示すことがあるとされる。一方で、数を表す点や、構成要素とその結合規則を記述しやすい点から、一つの品詞として扱われる習慣があるとされる。[4]

数詞と数字・記数法

数詞は数を語として表すものであり、数字は数を記号または文字で表すものである。たとえば、十二という数は、日本語では「じゅうに」という数詞で表され、表記としては「12」「十二」「XII」など複数の数字表現をとりうる。記数法は、そのような数字をどのような規則で用いて数を表すかという体系である。[5][6]

このため、数詞は言語体系の一部、数字と記数法は表記体系の一部として理解される。Britannica でも、numerals は数を表す記号、numeral systems はそれらの記号と大きな数を表すための規則の体系とされている。[7]

種類

数詞は、その機能によっていくつかに分類される。コトバンク掲載の世界大百科事典系の説明では、基数詞、序数詞、配分数詞、倍数詞、分数詞、集合数詞、不定数詞などの区別が挙げられている。術語の用法は一定しないが、事物の数を表す語を基数詞、順序を表す語を序数詞と呼ぶことには大きな異論がないとされる。[8]

基数詞

基数を表す数詞であり、数量そのものを示す。「いち」「に」「さん」や、「一枚」「二本」などがこれにあたる。コトバンクでも、数や事物の数量を表すものを基数詞としている。[9]

序数詞

順序・順位を表す数詞である。「第一」「第二」「三つ目」などがこれにあたる。数学における ordinal number も、集合の大きさを表す cardinal number に対して、整列順序の位置を示すものとされる。[10][11]

倍数詞・分数詞・配分数詞・集合数詞

数詞はさらに、倍数関係を表す倍数詞、部分の比を表す分数詞、分配を表す配分数詞、まとまりとしての数量を表す集合数詞などに分けられることがある。コトバンク掲載の世界大百科事典系の説明では、これらに加えて不定数詞も区別されている。[12]

日本語の数詞

日本語の数詞は、助数詞との結びつきが強い。コトバンクでは、数詞は助数詞を伴うことがあり、「一枚・二枚」「一本・二本」などが例として示されている。[13]

また、日本語では数詞を名詞の一種とするのが一般的であるとされる。さらに、数量表現の一部は助詞を伴わずに副詞的に用いられることがあり、コトバンク掲載の世界大百科事典系の説明では、こうした用法を時に時数詞と一括することもあるが、普通には名詞の下位区分として扱われるとしている。[14][15]

日本語の命数法は十進法を基礎としており、コトバンクの「命数法」でも、十進命数法では一から十、および百、千、万、億などの数詞を用いて表すと説明されている。[16]

文法上の性質

数詞の文法的位置づけは言語によって異なる。コトバンク掲載の世界大百科事典系の説明では、ある言語では名詞に含まれ、ある言語では形容詞に含まれ、また同一言語の中でも数詞の一部が名詞的曲用をし、他が形容詞的曲用をすることがあるとされる。[17]

このように数詞は多様な文法的ふるまいを示すが、数を表すという共通性のため、記述文法では一まとまりとして扱われることが多い。[18]

命数法との関係

数詞によって整数を表す方法は命数法と呼ばれる。記数法が数字による表記法であるのに対し、命数法は数詞による表現法である。コトバンクでも、命数法は「数の唱え方」であるとされている。[19][20]

脚注

関連項目

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