波羅夷罪
仏教の出家者に課される戒律の内、最重罪
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概要
比丘の四波羅夷
- 1.「淫事を行うこと(淫戒)」 - 出家者でありながら、戒律や身分を捨ててあらかじめ還俗しないで、異性(または同性)と交わった際には、その罪を得る。つまり、基本的に出家者には結婚や性行為は認められず、それができない場合には自ら望んで還俗しなければならない。
- 2.「盗むこと(盗戒)」 - 与えられていない物をとること。不与取とも。
- 3.「人を殺すこと(殺人戒)」- 故意に人を殺すこと。殺そうという意図の下に刃物を手に取ること。死を賛美したり勧めること。故意ではない、あるいは無意識の場合は罪を得ない[3]。
- 4.「宗教的な嘘をつくこと(大妄語戒)」 - 自身が正しい覚りを得ていないことを認識しているにもかかわらず「自身が仏陀(または阿羅漢)である」や「究極の覚りを得た」と嘘を言い(故意ではなく思い違いに基づく発言である場合、これには該当しない)、また、仏教教団である僧伽(サンガ)の和合やそのあり方を乱し、人心を惑わすような行為に及んだ場合には、その罪を得る。
比丘尼の八波羅夷
上記の四波羅夷に以下の4つを加えたもの。
- 5.触 - 欲心を持ちつつ男性に首下から膝上までの領域を触られる。
- 6.八事 - 男性との8種の逢瀬。
- 7.覆 - 波羅夷を犯した他の比丘尼を告発せずに覆い隠す。
- 8.随 - 僧伽に背く比丘に随っていることに対する他の比丘尼からの注意に三度にわたって従わない。
参考文献
論文
- 佐藤達玄「比丘の波羅夷罪について」(『日本印度学仏教学研究』2-2、1954年)
- 佐々木閑「波羅夷罪の成立史的考察 - 比丘の波羅夷第四条」『印度學佛教學研究』第60巻第1号、日本印度学仏教学会、2011年12月20日、347-339頁、doi:10.4259/ibk.60.1_347、NAID 110008897798。