くま川鉄道湯前線

くま川鉄道の鉄道路線 From Wikipedia, the free encyclopedia

湯前線(ゆのまえせん)は、熊本県人吉市人吉温泉駅から熊本県球磨郡湯前町湯前駅に至るくま川鉄道鉄道路線である。

終点 湯前駅
駅数 14駅
開業 1924年3月30日 (1924-03-30)
概要 湯前線, 基本情報 ...
湯前線
KT-500形による「田園シンフォニー」(2023年5月、木上駅 - おかどめ幸福駅間)
KT-500形による「田園シンフォニー」
(2023年5月、木上駅 - おかどめ幸福駅間)
基本情報
起点 人吉温泉駅
終点 湯前駅
駅数 14駅
開業 1924年3月30日 (1924-03-30)
三セク転換 1989年10月1日
所有者 くま川鉄道
使用車両 使用車両を参照
路線諸元
路線距離 24.8 km
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
最高速度 85 km/h[1]
路線図
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停車場・施設・接続路線
STR
JR九州肥薩線
BHF
0.0 1 人吉温泉駅
WBRÜCKE2
御溝橋梁 御溝川 4.8m
WBRÜCKE2
大王川橋梁 7.3m
WBRÜCKE1
山田川
KRW+l KRWgr
JR九州:肥薩線
STRr BHF
1.5 2 相良藩願成寺駅
WBRÜCKE2
岩清水アーチ橋 3.7m
SKRZ-Au
九州自動車道
BHF
4.4 3 川村駅
hKRZWae
第四球磨川橋梁 球磨川 322m
WBRÜCKE1
第一高柱川橋梁 42m
WBRÜCKE1
第二高柱川橋梁 62m
BHF
5.8 4 肥後西村駅
WBRÜCKE2
内門橋梁 3.4m
WBRÜCKE1
大谷川
BHF
9.2 5 一武駅
WBRÜCKE2
第二覚井橋梁 4.3m
WBRÜCKE1
水無川
WBRÜCKE1
BHF
11.3 6 木上駅
BHF
13.0 7 おかどめ幸福駅
WBRÜCKE2
崖下橋梁 5.4m
WBRÜCKE1
免田川橋梁 免田川 75m
BHF
15.0 8 あさぎり駅
WBRÜCKE1
井口川橋梁 井口川 30m
BHF
17.4 9 東免田駅
BHF
18.5 10 公立病院前駅
WBRÜCKE2
宮田橋梁 4.6m
WBRÜCKE1
柳橋川
BHF
19.8 11 多良木駅
WBRÜCKE2
平原アーチ橋 3.7m
WBRÜCKE1
仁原川
BHF
21.7 12 東多良木駅
WBRÜCKE1
百太郎橋梁 14m
BHF
23.3 13 新鶴羽駅
WBRÜCKE2
高梁川橋梁 4.7m
24.8 14 湯前駅
exLCONTf
杉安方面未成線
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旧国鉄特定地方交通線であった九州旅客鉄道(JR九州)湯前線を転換して開業した路線。人吉盆地の東西を結んでいる。

路線データ

  • 管轄(事業種別):くま川鉄道(第一種鉄道事業者
  • 路線距離(営業キロ):24.8 km
  • 軌間:1067 mm
  • 駅数:14駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線
  • 電化区間:なし(全線非電化
  • 閉塞方式:タブレット閉塞式(人吉温泉駅 - あさぎり駅間)、スタフ閉塞式(あさぎり駅 - 湯前駅間)
    • 交換可能駅:1(あさぎり駅)
  • 保安装置:ATS-SK
  • 最高速度:85 km/h[1]

歴史

改正鉄道敷設法によって湯前駅から妻線杉安駅まで延伸が計画されていたが、建設されないまま宮崎県側の佐土原駅 - 杉安駅間の妻線は1984年に廃止された。湯前駅から西米良村の村所を経て杉安駅・西都バスセンター間を結んでいたJR九州バス日肥線1996年に湯前駅 - 村所が西米良村営バス、1998年に村所 - 西都バスセンター間が宮崎交通バスに移管された。

  • 1924年大正13年)3月30日:国鉄湯前線として人吉駅 - 湯前駅間が開業、肥後西村駅・一武駅・免田駅・多良木駅・湯前駅が開業[2]
  • 1937年昭和12年)4月1日:東人吉駅が開業。
  • 1951年(昭和26年)12月1日:気動車の運行が開始[2]
  • 1953年(昭和28年)7月15日:川村駅・木上駅が開業[2]
  • 1963年(昭和38年)4月5日:東免田駅・東多良木駅が開業[2]
  • 1970年(昭和45年)11月15日:湯前駅構内で入換中の貨車2両が本線に進入して暴走。多良木駅手前に停車していたディーゼルカーと衝突し91人が負傷する事故が発生[3]
  • 1974年(昭和49年)10月1日:多良木駅 - 湯前駅間の貨物営業を廃止。
  • 1980年(昭和55年)6月1日:人吉駅 - 多良木駅間の貨物営業を廃止。
  • 1987年(昭和62年)
    • 2月3日:第3次特定地方交通線として廃止承認。
    • 4月1日:国鉄分割民営化にともない九州旅客鉄道(JR九州)が承継。
  • 1989年平成元年)
    • 2月27日:第三セクター鉄道への転換が決定。
    • 10月1日:くま川鉄道に転換[4][5]、東人吉駅を相良藩願成寺駅に改称[5]、おかどめ幸福駅・公立病院前駅・新鶴羽駅が開業[5]
  • 1995年(平成7年)
    • 7月4日:午後4時56分、相良藩願成寺駅 - 川村駅間の線路が陥没しているところに人吉行き列車が通りがかり脱線転覆する事故[6][7]。乗客は乗っておらず、乗員2名が軽傷。これにより全線不通となる[7]
    • 7月6日:肥後西村駅 - 湯前駅間で運転再開[8]。その後、川村駅 - 肥後西村駅間も運転再開する[9]
    • 7月13日:全線復旧[9]
  • 1996年(平成8年)
    • 7月1日:おかどめ幸福駅 - 免田駅間の免田川橋梁が大雨により橋脚3基が傾いているのを下り始発列車の運転士が発見して緊急停止[10]。人吉駅 - おかどめ幸福駅間で折り返し運行となり、おかどめ幸福駅 - 湯前駅間はバス代行となる[11]
    • 7月3日:午後4時ごろ、相良藩願成寺駅 - 川村駅間の築堤が崩壊し、全線不通となる[12][13]
    • 7月8日:人吉駅 - おかどめ幸福駅間で運転再開。おかどめ幸福駅 - 湯前駅間は引き続きバス代行となる[14]
    • 10月1日:全線復旧[15]
  • 2009年(平成21年)4月1日:免田駅をあさぎり駅に、人吉駅を人吉温泉駅にそれぞれ改称。
  • 2020年令和2年)
  • 2021年(令和3年)11月28日:肥後西村駅 - 湯前駅間が運転再開[18]
  • 2026年(令和8年)夏:人吉温泉駅 - 肥後西村駅間の運転再開、全線復旧予定[19]2025年時点では千葉県市原市内で新たな橋梁を製造しているところである。

運行形態

転換後はすべて線内折り返し運転であり、1 - 2時間に1本程度(2014年3月15日改正時点で1日あたり定期列車14往復と後述の観光列車1往復。平日、休日とも同じダイヤ)の運行になっている。日中は並行する産交バスの方が本数が多い。また、転換後から22時台に上り最終列車として途中多良木駅・免田駅(現:あさぎり駅)・相良藩願成寺駅の3駅のみに停車する快速が運転されていたが、2009年3月14日のダイヤ改正で各駅停車になった。1両編成(単行運用)の列車はワンマン運転を実施し、2両編成以上の列車には車掌が乗務する。

観光列車

2009年4月から2016年6月まで一部の列車に観光車両「KUMA1」「KUMA2」が使用されていた[20]

2014年3月15日からは昼間にKT-500形車両「田園シンフォニー」による観光列車が運転されていた。2017年3月改正時点では土休日に下り人吉温泉発湯前行きのみの運転となっている[21]。2019年から列車名が「観光列車はぴねすトレイン」となった[22]。観光列車は他の列車よりも速度を落として運転する。当初、観光列車は相良藩願成寺駅・肥後西村駅・東免田駅・公立病院前駅・新鶴羽駅を通過していたが、2015年3月14日のダイヤ改正時点では全駅に停車するようになっている[23]。全車座席指定で、2019年10月1日時点の発売額は運賃(往復の場合は一日乗車券)・座席指定料金・はぴトレセット(専用絵馬、切手付きオリジナルポストカード、サインペン)のセットで片道1500円、往復2000円(いずれも大人)[24][25]である。往復の場合は一日乗車券がセットされるので他の列車も終日利用できた。

2020年3月8日をもって観光列車の定期運転が終了。以後は貸切や団体のみでの運転となる[26]

くま川鉄道転換前

1982年8月時点では9往復が運行されており、一部は八代駅・熊本駅に直通していた。また、湯前線内を普通列車として運行する急行「くまがわ」が1993年ごろまで1本のみ運行されていた[27]。一時期郵便列車も運行されており、転換前の1989年9月にはさよなら湯前線トロッコ列車が運行された[2]

使用車両

現在の車両

過去の車両(くま川鉄道)

気動車

  • KT-31形:JR九州キハ31形を譲受。2004年から2013年まで運用。
  • KT-100形[28]:1989年の開業時から2016年まで運用。
  • KT-200形[28]:1989年の開業時から2016年まで運用。KT-203は2009年から観光列車KUMA1として運行されていた。

過去の車両(国鉄・JR時代)

気動車

蒸気機関車

利用状況

沿線に複数の高等学校があり、高校生の通学利用が8割と大半を占める[30]

輸送人員は減少傾向にあるが、沿線の県立多良木高等学校が統廃合のため2017年度をもって募集を停止したことにより、近隣から高等学校が消滅した多良木町湯前町から人吉温泉駅方面への利用が増え、定期利用者に限っては2015年の約51万9千人から、2017年には約60万2千人に増加している[30]

輸送実績

湯前線の輸送実績を下表に記す[31][32][33]。表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

さらに見る 年度別輸送実績, 年 度 ...
年度別輸送実績
年 度 輸送実績(乗車人員):万人/年度 輸送密度
人/1日
特 記 事 項
通 勤
定 期
通 学
定 期
定期外 合 計
2005年(平成17年) 15.7 91.8    
2006年(平成18年)            
2007年(平成19年)            
2008年(平成20年)   66.0 15.7 82.6    
2009年(平成21年)     16.7 79.8    
2010年(平成22年)     15.8 76.0    
2011年(平成23年)     15.3 72.7    
2012年(平成24年) 1.7 56.3 16.0 74.0 1,149  
2013年(平成25年) 1.9 54.4 16.0 72.3 1,121  
2014年(平成26年) 1.5 52.4 15.9 69.8 1,083  
2015年(平成27年) 1.6 52.0 15.8 69.4 1,073  
2016年(平成28年) 1.8 55.9 13.5 71.2 1,108  
2017年(平成29年) 2.0 60.2 13.2 75.4 1,173  
2018年(平成30年) 1.8 62.0 12.8 76.6 1,193  
2019年(令和元年) 1.8 56.1 13.1 71.0 1,104  
2020年(令和2年) 0.6 39.0 2.9 42.5 667  
2021年(令和3年) 4.1 45.2 708  
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駅一覧

  • 全駅が熊本県に所在。また、人吉市以外は全町村球磨郡に属する。
  • 全列車とも各駅に停車する。
  • ()内は旧駅名。*印は転換時以降に設置された新駅
  • 駅名欄の背景色がである駅(人吉温泉駅 - 肥後西村駅)は令和2年7月豪雨の影響により不通となっている区間の駅を示す(2021年11月28日現在)[18]
  • 線路(全線単線) … ◇・∨:列車交換可能、|:列車交換不可
さらに見る 駅番号, 駅名 ...
駅番号 駅名 駅間
営業
キロ
累計
営業
キロ
接続路線 線路 所在地
1 人吉温泉駅
(人吉駅)
- 0.0 九州旅客鉄道肥薩線(人吉駅) 人吉市
2 相良藩願成寺駅
(東人吉駅)
1.5 1.5  
3 川村駅 2.9 4.4   相良村
4 肥後西村駅 1.4 5.8   錦町
5 一武駅 3.4 9.2  
6 木上駅 2.1 11.3  
7 *おかどめ幸福駅 1.7 13.0   あさぎり町
8 あさぎり駅
(免田駅)
2.0 15.0  
9 東免田駅 2.4 17.4  
10 *公立病院前駅 1.1 18.5   多良木町
11 多良木駅 1.3 19.8  
12 東多良木駅 1.9 21.7  
13 *新鶴羽駅 1.6 23.3  
14 湯前駅 1.5 24.8   湯前町
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14ある駅のうち、改札業務などを行う有人駅は、人吉温泉駅・相良藩願成寺駅・あさぎり駅・多良木駅・湯前駅の5駅。その他の駅は無人駅である。

文化財

以下の施設が2014年より国の登録有形文化財(建造物)に登録されている[34]

  • 御溝橋梁
  • 大王川橋梁
  • 石清水アーチ橋
  • 川村駅待合所
  • 球磨川第四橋梁
  • 第一高柱川橋梁
  • 第二高柱川橋梁
  • 内門橋梁
  • 第二覚井橋梁
  • 木上駅待合所及びプラットホーム
  • 崖下橋梁
  • 免田川橋梁
  • 井口川橋梁
  • 宮田橋梁
  • 平原アーチ橋
  • 東多良木駅待合所及びプラットホーム
  • 百太郎橋梁
  • 高橋川橋梁
  • 湯前駅本屋

脚注

関連項目

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