羽田町
日本の東京府荏原郡にあった町
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地理
歴史
町村制施行以前の沿革
当該地域については、東糀谷・西糀谷・北糀谷・大森南(旧麹谷村・旧浜竹村・旧下袋村)、萩中(旧萩中村)、羽田・羽田旭町・本羽田(旧羽田猟師町・旧羽田村)、羽田空港(旧鈴木新田)も参照のこと。
町村制施行から東京市編入までの沿革
- 1889年(明治22年)5月1日 - 町村制の施行に伴い、東京府荏原郡麹谷村・萩中村・羽田猟師町・羽田村・鈴木新田の全域が合併し、東京府荏原郡羽田村が発足[6]。
- 1894年(明治27年) - 鈴木新田内にナトリウム冷鉱泉が湧き出し、以後首都近郊の臨海保養地として発展する[7]。
- 1902年(明治35年)6月28日 - 京浜電気鉄道の羽田支線(穴守線)の糀谷駅、大鳥居駅[8]および(旧)穴守駅が開業[9]。
- 1907年(明治40年)10月8日 - 羽田村が町制施行して東京府荏原郡羽田町となる[10][注釈 1]。羽田村が町に昇格した所以は穴守稲荷のご利益が大いにあるとする当時の新聞記事も残っている[12]。当時荏原郡内で町制を施行していたのは、品川と大森だけであり、大井や大崎、蒲田、目黒、世田ヶ谷などよりも早い町制施行であった。
- 1909年(明治42年) - 京浜電鉄が、陸上トラック・野球場・テニスコート・弓道場・土俵のほか、花壇や遊園地も兼ね備えた羽田運動場(野球場)を鈴木新田に開設する。
- 1910年(明治43年)8月8日から11日 - 周辺の小さい川の氾濫や多摩川堤防決壊により洪水が発生する(明治43年の大水害)[13]。
- 1911年(明治44年)7月5日 - 京浜電鉄が、羽田穴守海水浴場を鈴木新田に開設する。
- 1912年(明治45年)4月1日 - 「東京府神奈川県境界変更に関する法律」が施行され、鈴木新田、羽田、羽田猟師町の各一部が神奈川県橘樹郡大師河原村に編入され分離する。
- 1913年(大正2年)12月31日 - 穴守線が延伸され、鈴木新田に(新)穴守駅が移設される[9]。
- 1914年(大正3年) - (旧)穴守駅付近に羽田駅が開業。
- 1915年(大正4年)1月 - 羽田駅を穴守方面へ移設、稲荷橋駅に改称[8]。
- 1917年(大正6年)
- 1923年(大正12年)9月1日 - 関東大震災により17人死亡[17]。町役場の倒壊や、六間堀の水門が破損する被害が出る[18]。
- 1925年(大正14年)8月1日 - 羽田町役場が新築移転[19]。
- 1927年(昭和2年)7月 - 競馬規程に基づく競馬場として、入船耕地(現在の東京都大田区東糀谷6丁目、大田区立羽田中学校付近)に羽田競馬場が開設される。(のちの1932年には、近隣の鈴木新田の東にある御台場(羽田御台場・鈴木御台場・猟師町御台場)へ移転した。)
- 1929年(昭和4年)12月24日 - 昭和の御大典を機に穴守稲荷神社が村社へ昇格。
- 1931年(昭和6年)8月25日 - それまで立川にあった東京飛行場が鈴木新田北側に移転開港した。
- 1932年(昭和7年)10月1日 - 荏原郡全域が東京市に編入。羽田町の区域は東京府東京市蒲田区となる[6]。
東京市編入以後の沿革
行政
町村長
| 代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 三尾七郎右衛門 | 1889年(明治22年)7月1日 | 1890年(明治23年)2月28日 | 羽田村発足 |
| 2 | 三尾金助 | 1890年(明治23年)3月12日 | 1893年(明治26年)4月8日 | |
| 3 | 木口直次郎 | 1893年(明治26年)11月15日 | 1894年(明治27年)8月29日 | |
| 4 | 指田嘉右衛門 | 1895年(明治28年)7月17日 | ||
| 5 | 丸尾善作 | 1901年(明治34年)8月 | ||
| 6 | 小野藤兵衛 | 1907年(明治40年)5月 | 1910年(明治43年)3月[26] | 就任中に町制施行 |
| 7 | 大竹繁 | 1910年(明治43年)3月 | ||
| 8 | 伊藤三右衛門 | 1914年(大正3年)4月 | ||
| 9 | 木田重寛 | 1915年(大正4年)10月 | 1914年10月から職務管掌として任務 | |
| 10 | 吉澤家久 | 1920年(大正9年)9月 | ||
| 11 | 石田小太郎 | 1926年(大正15年)5月 | ||
| 12 | 石井仲蔵 | 1928年(昭和3年)8月23日[27] | 羽田町廃止 |
地名
各大字内の箇条書きは小字名を示す。小字名の出典は『地図でみる大田区(1)』142-143頁による。
- 大字羽田
- 現在の町名:東糀谷三丁目、羽田、羽田旭町、南六郷一丁目、本羽田
- 現町名は、字御台場は『地図でみる大田区(1)』143頁を出典とし、その他は『地図でみる大田区(1)』113,115頁と『区勢要覧』[28][29][30]を比較した。
- 東耕地(現:羽田五丁目・羽田旭町)
- 西馬場耕地(現:南六郷一丁目ほか)
- 駿河耕地
- 四町歩耕地(現:本羽田)
- 畑耕地(現:本羽田)
- 尾崎耕地(現:本羽田)
- 久我耕地
- 前耕地
- 美濃谷耕地(現:羽田一丁目・東糀谷三丁目ほか)
- 裏耕地(現:羽田)
- 旭耕地(現:羽田旭町ほか)
- 東馬場耕地(現:本羽田)
- 御台場(現:羽田空港二丁目)
- 大字羽田猟師町
- 現在の町名:おおむね羽田二 - 六丁目、羽田旭町、羽田空港二丁目
- 現町名は、字御台場は『地図でみる大田区(1)』143頁を出典とし、その他は『地図でみる大田区(1)』113,115頁と『区勢要覧』[28][29][30]を比較した。
- 表通
- 東通(現:羽田)
- 旭(現:羽田四・五丁目・羽田旭町)
- 鈴木耕地(現:羽田旭町)
- 御台場(現:羽田空港二丁目)
- 大字鈴木新田
- 現在の町名:羽田空港一 - 二丁目
- 現町名は、『地図でみる大田区(1)』143頁を出典とした。
- 江戸見崎(読み:えどみがさき[31]、現:羽田空港一丁目)
- 江戸見崎北ノ方(現:羽田空港一丁目)
- 宮ノ下(現:羽田空港二丁目)
- 鈴納耕地(現:羽田空港二丁目)
- 巽ノ方(現:羽田空港二丁目)
- 明神崎(現:羽田空港二丁目)
- 辰巳之方(現:羽田空港二丁目)
- 堤方東南(現:羽田空港二丁目)
- 辰巳島(現:羽田空港二丁目)
- 御台場(現:羽田空港二丁目)
- 御台場耕地(現:羽田空港二丁目)
- 御台場耕地続中堤防ノ内(現:羽田空港二丁目)
- 御台場耕地続中堤防外北ノ方(現:羽田空港二丁目)
- 東崎
- 堤外東北
- 堤外乾続
- 大字糀谷
- 現在の町名:羽田一・五丁目、西糀谷、東糀谷、北糀谷、大森南一 - 二丁目、萩中三丁目、羽田旭町、東蒲田二丁目
- 現町名は、『地図でみる大田区(1)』113,115頁と『区勢要覧』[28][29][30]を比較したほか、萩中#町名の変遷・北糀谷#町名の変遷に記載の出典を参照した。
- 野崎新田(現:羽田五丁目)
- 西耕地
- 北江名
- 江名耕地
- 内合耕地
- 神明町
- 中新田耕地(現:東糀谷)
- 古新田耕地(現:東糀谷)
- 古新田下耕地(現:東糀谷)
- 南前耕地
- 大新田下耕地
- 入船耕地(現:東糀谷)
- 北前耕地(現:東糀谷)
- 旭耕地(現:東糀谷)
- 中耕地(現:西糀谷)
- 浜竹耕地(現:西糀谷・萩中三丁目)
- 南耕地(現:西糀谷三丁目・東糀谷・萩中三丁目・羽田一丁目)
- 糀町(現:西糀谷)
- 北耕地(現:東糀谷一丁目)
- 塩場耕地(現:東糀谷一丁目)
- 末広耕地
- 新町(現:東糀谷)
- 東
- 大袋 - 旧下袋村[5]
- 川島(現:北糀谷二丁目ほか)
- 岡場
- 岡場耕地
- 大字萩中
- 現在の町名:萩中、南蒲田三丁目、羽田一丁目、本羽田
- 現町名は、『地図でみる大田区(1)』113頁と『区勢要覧』[28][30]を比較した。
- 小字名の出典:[32][33]
- 大道下(現:萩中三丁目・羽田一丁目)
- 江川(現:萩中三丁目・本羽田三丁目)
- 北耕地(現:萩中)
- 中耕地(現:萩中)
- 南耕地(現:本羽田・萩中)
- 天當耕地(読み:あまてこうち[34])
- 宮下耕地(現:南蒲田三丁目・萩中)
- 宮前耕地(現:萩中)
人口
明治8年ごろの値は、のちの羽田村となる各村の合計値である。
産業
施設
- 穴守稲荷神社 - 旧鈴木新田(現羽田空港付近)村社(神饌幣帛料供進社)。
- 玉川弁財天
- 羽田神社 - 旧羽田猟師町・羽田村(現羽田・羽田旭町・本羽田付近)村社。
- 天祖神社 - 旧萩中村(現萩中付近)村社。
- 八幡神社 - 旧下袋村(現北糀谷・大森南付近)村社。
- 糀谷神社 - 旧麹谷村(現西糀谷・東糀谷付近)村社。
- 東京飛行場
- 日本飛行学校
- 羽田運動場
- 羽田穴守海水浴場 - 海水浴だけでなく、アサリやハマグリの収穫もできた[48]。
- 羽田競馬場
- 羽田穴守三業地
教育施設
1893年(明治26年)から約10年間、財政難から公立小学校2校を私立とし、村から補助金を出していた[49]。
大正末から昭和初期ごろは、天気が良い日に漁へ行き欠席する児童がいたため、夜間に授業を行うことがあった[50]。
出典:[51]
- 羽田第一尋常高等小学校
- 羽田第二尋常高等小学校 - 現大田区立北糀谷小学校[52]
- 羽田第三尋常小学校
- 羽田尋常夜学校
- 羽田商業公民学校
- 糀谷商業公民学校
- 羽田第一青年訓練所
- 羽田第二青年訓練所
- 金華幼稚園 - 私立
- 羽田保育会羽田託児所 - 1927年6月5日開所。
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