近古音 From Wikipedia, the free encyclopedia 近古音(きんこおん)とは、宋代・元代・明代・清代頃の中国語(古官話)および漢字音の音韻体系をいう。字音を今音(現代音)と古音(古代音)に分け、古音を上古・中古・近古の3つに分けたものの1つである。日本では歴史学の影響を受けて近世音(きんせいおん)と呼ぶことが多い。 概要 時代区分の上下限については諸説あるが、元代の『中原音韻』と呼ばれる韻書の体系を基本とするので中原音韻音系と呼ばれる。なお『中原音韻』は元曲と呼ばれる民間歌謡の押韻のために作られた書物で、中原といった北方地域の音韻体系に基づいている。 またこの時代は大航海時代の西洋人が中国を訪れ、マンダリン(官話)と呼ばれる共通語を見いだしており、明代・清代の官話は南京官話と呼ばれる南京音を主体としていた。 特徴 近古音は以下のように音韻変化していった。 声母 - 全濁音(有声破裂音)が消滅し、その平声は次清(有気無声音)となり、仄声は全清(無気無声音)となった。 韻母 - 開口二等と三・四等の混合が起こった。陽声韻(音節末鼻音)[m]が[n]に統合された。入声韻(音節末閉鎖音)[k, p, t]が声門閉鎖音[ʔ]で統合され、やがては陰声韻(音節末母音)となった。 声調 - 平声が陰平と陽平に分かれ、全濁上声が去声となった。 資料 民間歌謡である散曲や戯曲の押韻が資料となる。またこの外国語による研究書や語学教科書も貴重な資料となる。 モンゴル文献(パスパ文字) - 『蒙古字韻』『蒙古韻略』 朝鮮文献(ハングル) - 『老乞大』『朴通事』 西洋文献(ラテン文字)) - 『西字奇跡』『西儒耳目資』 関連項目 上古音 - 中古音 - 近古音 Related Articles