金慧成
韓国のプロ野球選手
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金 慧成(キム・ヘソン、きんけいせい、韓国語: 김혜성、1999年1月27日 - )は、大韓民国・京畿道高陽市出身のプロ野球選手(内野手、外野手)。右投左打。MLBのロサンゼルス・ドジャース所属[2]。愛称は彗星(韓: 혜성、英: Comet)[3]。
| ロサンゼルス・ドジャース #6 | |
|---|---|
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キウム・ヒーローズ時代 | |
| 基本情報 | |
| 国籍 |
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| 出身地 | 京畿道高陽市 |
| 生年月日 | 1999年1月27日(27歳) |
| 身長 体重 |
5' 10" =約177.8 cm 175 lb =約79.4 kg |
| 選手情報 | |
| 投球・打席 | 右投左打 |
| ポジション | 二塁手、遊撃手、外野手、三塁手 |
| プロ入り | 2017年 2次ドラフト1巡目 |
| 初出場 |
KBO:2017年6月28日 MLB:2025年5月3日 |
| 年俸 | $4,083,333(2026年)[1] |
| 経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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| 国際大会 | |
| 代表チーム |
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| 五輪 | 2020年 |
| WBC | 2023年、2026年 |
この表について
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経歴
ヒーローズ時代
東山高等学校から、2017年の2次ドラフト1巡目でネクセン・ヒーローズ(2019年よりキウム・ヒーローズ)に指名され入団。同年は6月28日の対NCダイノス戦(馬山総合運動場野球場)でKBOリーグ初出場を果たし、最終的に16試合に出場した。
2018年は5月3日のNC戦で李在學から一軍初本塁打を記録。その後、徐建昌の故障に伴い二塁手としての出場が増え、スタメンに定着した。最終的に136試合に出場して打率.270、5本塁打、33盗塁の成績を残し、同年の新人王候補にも挙げられたが、29本塁打を記録したKTウィズの姜白虎に及ばず得票数2位だった。
2019年は開幕より二塁と遊撃の両ポジションを兼任する形で起用された。前年同様にこの年も二塁のレギュラーだった徐が負傷した際には二塁手として起用され、徐の復帰後は主に遊撃手として起用された。
2020年5月30日の対KTウィズ戦(高尺スカイドーム)にてKBO史上26度目(24人目)のサイクル安打を記録。
2021年は朴炳鎬の後任としてチームの主将に選ばれた。シーズン中には東京オリンピック野球韓国代表に選出された[5]。同大会では4試合で「9番・二塁手」として先発出場した。シーズンでは144試合に出場して打率.303、3本塁打を記録したほか、46盗塁を記録し盗塁王のタイトルを獲得した。
2022年は打率.318、4本塁打、48打点、34盗塁を記録。
2023年はリーグ3位となる打率.335、リーグ2位となる186安打、7本塁打、57打点、25盗塁という好成績を記録した[6]。また9月から10月にかけて開催された第19回アジア競技大会の野球韓国代表にも選出された。同大会では金メダルを獲得[7]。
2024年6月4日に大谷翔平も所属する大手代理人事務所のCAAと契約を結んだ[8]。同年は127試合に出場し、打率.326、11本塁打、75打点、30盗塁を記録[9]。オフにMLB挑戦を目指してポスティングを申請[9]。ロサンゼルス・ドジャース、シアトル・マリナーズ、ロサンゼルス・エンゼルス、シカゴ・カブスからオファーを受けた[10]。
ドジャース時代

(2025年)
2025年1月3日、交渉期日にロサンゼルス・ドジャースと契約した[11]。3年契約で総額1250万ドル(2028年と2029年については球団がオプション権を保有)[12]。同年3月11日にAAA級のオクラホマシティ・コメッツで開幕を迎えることが発表された[13]。同年5月3日にトミー・エドマンが右足首炎症により故障者リスト入りしたことに伴い、メジャー初昇格[14]。同日のアトランタ・ブレーブス戦に途中出場し、メジャーデビューを果たした[15]。更に同月5日のマイアミ・マーリンズ戦では、「9番・二塁手」で起用され、MLB初先発出場。5回表に左翼前に安打を記録し、MLB初安打。更に盗塁を決めた後、次打者の大谷が9号本塁打を記録し、ベンチで大谷を含むチームメイトから祝福された[16]。また、同月14日のオークランド・アスレチックス戦では、5回裏にガナー・ホグルンドからメジャーデビュー後初となるライトへのソロホームランを放った[17]。同月15日のアスレチックス戦ではメジャー昇格後、初の猛打賞を記録した。当初監督デーブ・ロバーツは、金を一度マイナーに降格させる意向を示していたが、エドマン復帰時に打率.400、OPS1.000超えの成績を残したこともあり、ドジャースは金をメジャーロースターに残し、大ベテランのクリス・テイラーを放出することを決断[18]。31日のニューヨーク・ヤンキース戦では、負傷したムーキー・ベッツの代役として「9番・遊撃手」として先発出場。2回裏にブレント・ヘッドリンクから2号2点本塁打を放つと、6回表から中堅手の守備に回り、同回にアーロン・ジャッジの左中間を破る打球を処理すると、好返球でジャッジを二塁手前でアウトにするなど、打撃でも4打数4安打の活躍を見せ、18-2の歴史的大勝に貢献した[19]。
2026年は3月に行われる2026ワールドベースボールクラシックのWBC韓国代表に選出された。同大会の1次リーグの日本戦では、日本ハムの伊藤大海から同点に追いつく右越え2点本塁打を放った。
人物
父親の借金騒動
2025年5月12日、ヘソンの父親に多額のお金を貸していた男性が、2022年8月から2024年1月にかけて、ヘソンに対して何度も球場内外で「父親にお金を返すように言いなさい」と書かれたプラカードや横断幕を掲げ名誉を棄損したとして、300万ウォン(約31万円)の罰金刑が下された[21]。この男性はヘソンの父親に対して約1億ウォン(約1050万円)とその遅延利息の債権が認められているが[注 1]、2019年にも同様の犯行で罰金100万ウォン(約10万円)が科せられていた[22]。
その反面、この男性は「現れた試合はチームの勝率が高い」ことから”勝利の妖精”としてキウムのファンから崇められており、「選手に直接返済要求をしない」「球場で大騒ぎしない」「ヘソンのプレーについては応援する」など良識ある一面も認められ、”高尺キム先生”と呼ばれるようになった[23]。横断幕などの行動についても、「借金返済を父に伝えるようお願いしているだけ」と擁護する姿勢も目立った[24]。
同年11月6日、米国から帰国し仁川国際空港に到着したヘソンがインタビューに応じる中、「(今年)父親が破産して返済を免除されたのに、ドジャースに行ったヤツがいる」「”キム先生”は名誉毀損で罰金刑 がん細胞家族はいつか天罰を受ける」と書かれた横断幕を掲げ男性が再び現れた[25]。ヘソンの抗議を受け男性は空港警備員によって引き離されたが、この騒動が一般にも周知されるようになり、ヘソンに対して「法的責任はなくても、道義的責任がある」「高報酬と比較すると少額なので、疎遠であるとはいえ父親を支援しても良かった」「直接請求されていないにもかかわらず、名誉棄損で二度も告訴して厳罰を求めた」「横断幕を掲げただけで金銭的には被害者のキム先生に対し、空港で高圧的に排除しようとした」など批判の声が高まった[26]。後日、ヘソンはこの空港での言動や態度について[27]、自身のインスタグラムで謝罪している[28]。
同年11月21日、韓国SBSの番組「気になる話Y」で男性とヘソンの父親の面会が実現し、同年12月20日までに利息を含めた5000万ウォン(約530万円)を返済することで、この債務問題を解決することに合意した[29][注 2]。その後、同番組の放送当日に全額入金されていたことが報じられた[30]。
詳細情報
年度別打撃成績
| 年 度 | 球 団 | 試 合 | 打 席 | 打 数 | 得 点 | 安 打 | 二 塁 打 | 三 塁 打 | 本 塁 打 | 塁 打 | 打 点 | 盗 塁 | 盗 塁 死 | 犠 打 | 犠 飛 | 四 球 | 敬 遠 | 死 球 | 三 振 | 併 殺 打 | 打 率 | 出 塁 率 | 長 打 率 | O P S |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | ネクセン キウム |
16 | 17 | 16 | 1 | 3 | 2 | 0 | 0 | 5 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 6 | 0 | .188 | .235 | .313 | .548 |
| 2018 | 136 | 473 | 430 | 79 | 116 | 15 | 6 | 5 | 158 | 45 | 31 | 6 | 3 | 2 | 33 | 1 | 5 | 119 | 6 | .270 | .328 | .367 | .695 | |
| 2019 | 122 | 387 | 348 | 57 | 96 | 16 | 7 | 0 | 126 | 32 | 20 | 3 | 4 | 4 | 29 | 1 | 2 | 85 | 4 | .276 | .332 | .362 | .694 | |
| 2020 | 142 | 553 | 499 | 80 | 142 | 24 | 6 | 7 | 199 | 61 | 25 | 8 | 2 | 4 | 46 | 0 | 2 | 94 | 6 | .285 | .345 | .399 | .744 | |
| 2021 | 144 | 635 | 559 | 99 | 170 | 20 | 3 | 3 | 205 | 66 | 46 | 4 | 0 | 10 | 65 | 3 | 1 | 97 | 8 | .303 | .372 | .367 | .738 | |
| 2022 | 129 | 566 | 516 | 81 | 164 | 18 | 7 | 4 | 208 | 48 | 34 | 7 | 0 | 3 | 47 | 3 | 0 | 83 | 9 | .318 | .373 | .403 | .776 | |
| 2023 | 137 | 621 | 556 | 104 | 186 | 29 | 6 | 7 | 248 | 57 | 25 | 3 | 0 | 5 | 57 | 3 | 3 | 77 | 6 | .335 | .396 | .446 | .842 | |
| 2024 | 127 | 567 | 509 | 90 | 166 | 26 | 4 | 11 | 233 | 75 | 30 | 6 | 0 | 7 | 47 | 2 | 4 | 62 | 6 | .326 | .383 | .458 | .841 | |
| 2025 | LAD | 71 | 170 | 161 | 19 | 45 | 6 | 1 | 3 | 62 | 17 | 13 | 1 | 1 | 0 | 7 | 0 | 1 | 52 | 0 | .280 | .314 | .385 | .699 |
| KBO:8年 | 953 | 3819 | 3433 | 591 | 1043 | 150 | 39 | 37 | 1382 | 386 | 211 | 36 | 9 | 35 | 325 | 13 | 17 | 623 | 45 | .304 | .364 | .403 | .766 | |
| MLB:1年 | 71 | 170 | 161 | 19 | 45 | 6 | 1 | 3 | 62 | 17 | 13 | 1 | 1 | 0 | 7 | 0 | 1 | 52 | 0 | .280 | .314 | .385 | .699 | |
- 2025年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
オリンピックでの打撃成績
- 太字は大会最高
WBCでの打撃成績
タイトル
- 盗塁王:1回(2021年)※盗塁成功率92%を記録し、盗塁王の中で歴代1位の盗塁成功率を達成[31]。
表彰
- ゴールデングラブ賞:4回(遊撃手部門:2021年、二塁手部門:2022年 - 2024年)
記録
KBO
- 初記録
- 初出場:2017年6月28日、対NCダイノス10回戦(馬山総合運動場野球場)、8回裏に金旼成に代わり三塁手で出場
- 初打席:2017年7月6日、対ハンファ・イーグルス12回戦(高尺スカイドーム)、7回裏に姜承弦から左飛
- 初安打・初打点:2017年9月17日、対NCダイノス14回戦(馬山総合運動場野球場)、9回表に崔今康から右前適時打
- 初先発出場:2017年9月29日、対NCダイノス15回戦(馬山総合運動場野球場)、「9番・遊撃手」で先発出場
- 初盗塁:2018年4月6日、対起亜タイガース1回戦(光州起亜チャンピオンズフィールド)、2回表に二盗(投手:ヘクター・ノエシ、捕手:金珉植)
- 初本塁打:2018年5月3日、対NCダイノス6回戦(馬山総合運動場野球場)、4回表に李在學から右越3ラン
- 節目の記録
MLB
- 初記録
- 初出場:2025年5月3日、対アトランタ・ブレーブス5回戦(トゥルーイスト・パーク)、9回裏にマイケル・コンフォートに代わり二塁手で先発出場
- 初盗塁:2025年5月4日、対アトランタ・ブレーブス6回戦(トゥルーイスト・パーク)、9回表に二盗(投手:ライセル・イグレシアス、捕手:ドレイク・ボールドウィン)
- 初先発出場:2025年5月5日、対マイアミ・マーリンズ4回戦(ローンデポ・パーク)、「9番・二塁手」で先発出場
- 初打席:同上、3回表にサンディ・アルカンタラから右飛
- 初安打:同上、5回表にサンディ・アルカンタラから左前安打
- 初打点:同上、6回表にタイラー・フィリップスなら中前適時打
- 初本塁打:2025年5月14日、対アスレチックス2回戦(ドジャー・スタジアム)、5回裏にガナー・ホグランドから右中間越ソロ
KBO/MLB通算
- 1000試合出場:2025年7月12日、対サンフランシスコ・ジャイアンツ5回戦(オラクル・パーク)、「7番・二塁手」で先発出場(KBO:953、MLB:47)
背番号
- 4(2017年 - 2019年途中)
- 3(2019年途中 - 2024年)
- 6(2025年 - )
代表歴
- 第11回 BFA U-18アジア選手権大会韓国代表
- 2020年オリンピック野球韓国代表
- 2022年アジア競技大会韓国代表
- 2023 ワールド・ベースボール・クラシック 韓国代表
- 2023 アジア プロ野球チャンピオンシップ 韓国代表
- 2026 ワールド・ベースボール・クラシック 韓国代表