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夢精

睡眠中に射精に至る現象 From Wikipedia, the free encyclopedia

夢精(むせい、英語: Nocturnal emission、wet dream)とは、男性が睡眠中に射精に至る現象を指す。遺精(いせい)の一種であり、夜間遺精とも呼ばれる。特に思春期の男子に多く見られるが、それ以降の年代や成人男性にも起きる生理現象である。なお、医学が発達していなかった中世ヨーロッパでは、「サキュバス(淫魔)の悪戯」とも呼ばれていた。

原因

射精を司る精管膨大部の働きは、覚醒中には交感神経の働きによって抑制されているが、睡眠中は副交感神経が優位となることで抑制作用が弱まり[1]、覚醒中よりも弱い刺激で射精に至ることが知られている。これに加え、以下の2つの原因が重なることで夢精に至る。

精液の過剰ストックによるもの

精液は日々絶え間なく生産されており、精嚢への精液のストックはおよそ3日で一杯となる。蓄積過剰となった古い精液のうち、タンパク質として体内に吸収されなかった精液が、新しい精液に押し出されて溢れ出る生理的機序によって夢精が起こる。

この場合、射精反射がまず先に起こり、これに伴って脳内で即座に性的な事柄が連想されることで性夢となるが、性夢は射精によって後付けで連想したものであり、夢精の成立にとって必須のものではない[1]

蓄積限界による生理的な夢精は若い頃でもせいぜい2〜3週間に一度起こる程度であるとされる[1]

夢精を避けたいのならば、日常的な自慰でストックを減らすこともできる

睡眠中の性刺激によるもの

睡眠中に性器に手が触れたり、布団によって擦れたり、寝返りをうって自身の体重によって圧迫されるなど、偶発的な刺激が加わることにより先に脳内で性夢が形成され、物理刺激と夢による興奮、時には無意識下でのマスターベーションによる直接的な性刺激が射精を誘発するものである[1]。マスターベーションであっても睡眠中であれば夢精とされる。

この場合、過剰ストックによるものとは異なり、頻繁に夢精をすることがある。頻度が多い場合は、日常の性刺激が多すぎたり、就寝環境に問題がある場合もある[1]

また、長期間マスターベーションもしくは射精をしていない際には夢精する可能性が高まる[2]。さらには精神疾患や脊髄の異常などを原因として夢精が生じることもある[2]

精液の産生が活発な思春期では、就寝前にマスターベーションをしているにもかかわらず夢精してしまうこともある。

夢精の有無は病気ではない

夢精はすべての男性に起きる現象(快楽)ではなく、いくら禁欲を重ねても夢精が起きない体質の人も存在するが、夢精の有無や頻度に個人差があることは正常であり、病気や身体的な異常ではない。

夢精ではないもの

思春期の男子において、下着に頻繁に精液の付着が見られる場合、夜間遺精(夢精)ではなく、入眠前のマスターベーションに起因するケースがある。

これは生理的な病気ではなく、適切な処理方法(紙類の使用等)を習得することで下着の汚損は軽減される。なお、思春期における精液産生能力は非常に高く、1日に複数回の射精に至ることも正常な発達過程の一環であり、健康上の問題はない。

その他

2013年9月3日には、京都大学野生動物研究センターや三重大学などの共同研究チームが野生のイルカが夢精する瞬間を水中撮影することに世界で初めて成功したと発表した[3][4]

脚注

関連項目

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