裁着袴(腰板の「相撲」の文字に代わり四股名が刺繍してある)
裁着袴は足首からふくらはぎにかけて細く仕立てられた袴で、「タチツケ」と呼ばれる山袴の一種[2]。裁付袴、立付袴とも表記されるが、日本相撲協会では裁着袴の表記を用いる[4]。膝下に縫い付けられた紐で縛り、ふくらはぎから足首までを地下足袋のように小鉤で留める。
製作においての特徴は、和裁は一般に型紙を使わないものであるが、型紙を用いて生地を裁断する。使用者の体型に合わせ寸法をノートに記録し、一枚ずつ製作されており、特にふくらはぎから足首にかけての寸法は製作上の要であるという[10][11]。生地を足の指に挟み込み、あぐらをかいて生地を引っ張りながら針を進める。一枚を完成させるのに3日を要する[3]。
力士が横綱、大関に昇進すると、四股名の刺繍を施した腰板で裁着袴を製作し、呼出全員に力士が寄贈するのが習わしとなっている[11]。そのため昇進力士が出ると家業を継ぐ次女とともに「家族総出で大忙し」となる[10]。