全14曲からなるこの曲集は、2012年、プレトニョフが東京フィルハーモニー交響楽団の定期公演のため指揮者として来日した際、リハーサルを見学に来ていた森村学園中高等部管弦楽部の演奏に感銘を受け、15歳から書き留めていた未完成のアイデアをもとにインスピレーション得て完成させ、作品は同管弦楽部に贈られた。
それぞれの曲は編成、音楽スタイルなど変化に富んだもので、学生たちが音楽的に演奏することで技術を磨くことができるよう、様々な工夫を凝らして作曲したとされる。完成した作品集は2014年、ピアニストとして来日した際に同管弦楽部に贈られたが、その際プレトニョフは「10代前半の時には思いもしなかった困難が点在しているのが人生です。学生の皆さんにとって音楽が心の友人としていつも寄り添い、辛い時は慰め励ましてくれるものになります様願っています」とコメントを添えた。
当初は具体的なタイトルはなく、「オーケストラのための13の小品集」であったが、2024年に“Adieu”「別れ」が追加され、14 Mémoires musicales(14の音楽的記憶)というタイトルが付けられた。
また、全曲は2025年1月、プレトニョフ自身、自ら創設したラフマニノフ・インターナショナル・オーケストラを指揮、録音され6月にEuroartsより発売(トランペット奏者のセルゲイ・ナカリャコフのために作曲されたトランペット協奏曲とカップリング)された。また4月にはブダペストにおけるコンサートでも披露している。