STREGA!
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ホビージャパン刊行の『コミックマスター』で連載されていた『MISSING GATE』からは4年振りとなる久々の雑誌連載作品。
未来の宇宙を舞台とするハードSFであるが、『MISSING GATE』のようなスペースオペラというよりもむしろスカイアクション物である。しかし、この世界の「空」を飛ぶ船とそれを操るパイロットの生き方を描いた、非常にストイックなストーリーとなっている。
米村の漫画の良くも悪くも特徴的な点である、背景・概念の説明不足から来るストーリー・設定の難解さは、幾分か緩和されている。そのため、これまでの作品と比べれば、SFにあまり触れていない一般読者にとっても比較的理解しやすい内容となっている。
作品中に登場する船のデザインは全て作者によるオリジナルであり、米村の独特の造形を楽しむこともできる。
舞台設定
宇宙で発見された謎の天体「ヒューレット・サークル」。その一つである「水縁」の中には、広大な空間が折り込まれており、そこには星系とそれを包む星間物質からなる自由大気が存在した…。その水縁に人が定着し始めて百数十年が経った時点での物語である。
水縁はいわゆるフロンティアであり、第6星「天生」までは探索が終わり、ある程度の航路もできているが、そこから先は未知の領域であるとされる。そのためか作品内では、開拓者の役割を与えられたパイロット達が主役であり、一般的な住民の生活はほぼ描かれていない。ただ、密航する人々の姿は描かれており、この世界の中での不均衡さを匂わせる表現はされている。
星系間を渡るための船と航路があり、星系間の物資の輸送はそれに全面的に依存している。従って、航路を押さえることはその星の死活問題でもあり、その航路をめぐって各星間で緊張が見られるようになってきている。
星間大気には激しい気流となっている箇所があり、そこを渡るためにはパイロットの高い飛行技術と場合によっては運も必要とされ、時には遭難する船も出る。そのため星系間航路の外を飛ぶことは命懸けであるが、それゆえ密輸の温床ともなっており、軍警が厳しく取り締まっている。なお、遭難船を救助するための民間ボランティアのレスキュー組織も存在し、パイロット同士の互助活動により維持されている。
なお、それらの星間航路は過去の勇敢なパイロット達の努力により開拓されてきたが、最近では既存の航路で十分であり、新規の航路開拓は不要であるという意見も見られる。
また、まだ歴史が浅いながらも様々な伝説が生まれている。その中には、ストレガの伝説もある。
主なエピソード
Passage 01~04
カラスとひるがのの出会いが描かれる。カラスは遭難船「ダンストール」の救出に向かうが、その時、カラスは同船に乗船していたひるがのの尋常ならざる操船技術を目の当たりにする。反発しながらも意気投合した二人は、有人観測所「独漂」へ物資を届ける仕事を引き受けたが…。
Passage 05~16
ひるがのを追う謎の人物ハイド。彼によれば、ひるがのは重要機密事項を持って逃亡した重大犯罪人であるという。表の顔を使って軍警に影響を与え、武装船をも使ってひるがのを追い詰めようとしたハイドであったが、軍警軍政官としての自分の立場に疑問を抱き、そしてひるがのを守ると心に決めたカラスと対決することとなった…。
Passage 17~24
カラスのかつてのレース仲間織坂。彼は星間レース「トライアル」でも上位に入る実力者だが、かつてカラスが見せた飛行に拘泥していた。ふとした縁でカラスと再会した織坂は、そのカラスの飛行の謎を解くべく彼女にトライアルでの勝負を申し込む。彼がそこで目の当たりにしたものとは…。