かものむすめ
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ある日、子供のいない老夫婦がキノコを探しに森へ出かけた。そこで彼らは足を怪我したカモ(アヒル)を見つける。老夫婦はカモを家に連れて帰り、羽で巣を作って介抱した。
老夫婦が再び森へ出かけ、家に帰ってくると、家の中はきれいに掃除がされ、温かい食事が用意されていた。不思議に思った二人が近所の人々に尋ねると、「足の悪い少女が家事をしているのを見た」という証言を得た。
正体を突き止めようと決めた老夫婦は、誰が助けてくれているのかを覗き見ることにした。すると、カモが少女に変身する様子を目撃した。老夫婦は少女が永遠に人間のままでいるように、カモの巣(羽)をかまどに投げ込んで燃やしてしまった。
少女は老夫婦の行為を非難し、もうこの家には居られないと言った。少女は老夫婦に糸車(または紡ぎ車)を作ってくれるように頼んだ。
やがて、庭の上空をカモの群れが3回通りかかった。群れは少女に羽毛を落とし、一緒に飛ぶように誘った。少女は最初の二回は断ったが、三回目には羽毛を身にまとい、カモの姿に変身して飛び去ってしまった。
解釈
ウクライナにおける解釈では、この物語の隠喩的な本質は、慣習的な禁忌(タブー)の侵害とその結果にあるとされる。老夫婦はカモの正体を知った直後に巣を破壊した。つまり、彼らは自分たちが何をしているか完全に理解しており、カモが少女の姿のまま一生自分たちと一緒にいるように、自分たちの利益のためにそれを行ったのである。
この物語は、狡猾さ、卑劣さ、利己主義、他人の利益に反して自分の利益を追求する欲望といった性質に対して、読者に警告することを目的としているとされる。
また、物語の中には数字の「3」にまつわる行動(カモが少女の上を3回飛ぶなど)が登場するが、これは偶然ではない。古代、十進法が採用される以前のウクライナの地では、基本的な計算は数字の3に基づいていたとされるほか、キリスト教的な三位一体(父なる神、子なる神イエス・キリスト、聖霊)という聖書的なサブテキストも関連していると考えられている。
翻案・派生作品
文学
- ロシアでは、ヴァレリー・カリック(1922年出版『画とお話』シリーズ)やアレクセイ・トルストイ(1948年出版)によって再話され、児童書として出版されている。
- 日本では、ウクライナの民話集や絵本として翻訳出版されている。
- 絵本『かものむすめ』 オリガ・ヤクトーヴィチ 画、松谷さやか 訳、福音館書店 (1997年)ISBN 978-4834014549
映像作品
- 『クリヴェンカ・カチェチカ (アニメーション)』(1992年)
- ウクライナ・アニメーション・スタジオ(Ukranimafilm)によって制作された短編アニメーション映画。監督はアッラ・グラチョワ(Alla Gracheva)。
