イェルマリオ
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神々の戦いにおいては、死した父イェルムの留守を守ってよく戦ったが、嵐の神オーランス(Orlanth)に黄金の丘という場所で打ちのめされた上に武器をオーランスに奪われて弱体化したところを、暗黒の部族の戦神ゾラーク・ゾラーン(Zorak Zoran)に急襲され、火の力を奪われた。以後、ゾラーク・ゾラーンを不倶戴天の敵とする。
その信徒(イェルマリオン(Yelmalion)と呼ばれる)はゾーラ・フェル川(ゆりかご川)流域の陽の天蓋寺院を中心とする太陽領(Sun County)に居住し、周囲の嵐の神々を信仰する民族の中にあって、禁欲的な太陽信仰と独自の文化を守り続けている。例えば、男権的で性に抑圧的であり、女性の服装は手足や首を隠し、公の場では顔を隠すことも望まれる。太陽の象徴である黄金を尊び、銀貨より金貨を重視する。逆にトロウル達が使う鉛貨は暗黒の神の象徴とされ(ルーンクエストでは、鉛は闇の元素を持つ金属である)、これを使った者はトロウルでなくとも嫌われることになる。
信徒のほとんどは金髪で、茶色の瞳を持つ人種である。
彼らはイェルマリオの失われた「火」の力を忌むため、火系統の精霊魔術使用を禁じられ、火を象徴する赤い衣類を身にまとう事も避けられる。
イェルマリオ信仰は『グローランサ年代記』の記述によれば、高地のゼイヤラン文化圏に属するオーランス信徒の中で信じられてきた太陽神エルマル(Elmal)を元に、低地のダラ・ハッパ人の太陽神(イェルム)信仰の流儀を取り込んで作られた信仰であるとされる。開祖モンローフも、元来エルマルの信徒であったが、エルフの間でわずかに知られていたこの新しい神イェルマリオを求めて、神界への英雄的探索行(ヒーロークエストと呼ばれる)を行い、新たな真実を見いだすことに成功したと考えられている。
このように、作中世界ではエルマルはイェルマリオよりも古い信仰であるとされているのだが、実際にはエルマルはイェルマリオよりも後に発表された神であり、典型的な加上(新しい神をより年代の古い信仰として潜り込ませること)による神話創作であるともいえる。
このような経緯もあって、ダラ・ハッパ風の太陽神の一柱でありながら、この神への信仰はダラ・ハッパのルナー帝国では見られず、もっぱらオーランス信仰の諸民族中の特殊なカルト(宗派)として存在している。
2018年発売の「Runequest: Roleplaying in Glorantha」でルーンは「火」「真実」に変更されているが、信徒が火系統の精霊魔術を禁じられるのはそのままである。