エスペラント諸語
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エスペラント諸語(エスペラントしょご、Esperantido)とはエスペラントから派生した全ての姉妹言語を指す用語である。かつてはイド語を指していた。エスペラントでの語であるEsperantidoはEsperanto「エスペラント」に-ido「子ども、子孫」という接尾辞をつけたもので、直訳すると「エスペラントの子孫」となる。
これらはエスペラント、あるいは他のエスペラント諸語の弱点や欠点に対処するために作られたものが多いが、ゲームのために作られたものもある(例:ことのはアムリラート)。主なエスペラント諸語にはイド語やアルカイカム・エスペラントムなどが存在している。これらはいずれも文法や単語などの面で非常に似通っており、一定程度の相互理解性を有している。
言語改革
これらの改良案の多くは、エスペラントに代わる言語として設計されたものである。 一方、正書法改革やリイズム(riismo、代名詞体系の改革案)などの、エスペラントの枠組みを維持したまま行われる限定的な改良提案は、一般にエスペラント諸語には含めないとされる。
ムンドリンコ
ムンドリンコ(1888年)は、初期のエスペラント諸語の一つとされる。エスペラントからの主な変更点として、形容詞と副詞を接尾辞「-e」に統一したこと、対格および形容詞の一致を廃止したこと、動詞活用を変更したこと、ダイアクリティカルマーク(発音記号)を廃止したことなどが挙げられる。
改良エスペラント
ザメンホフは1894年にエスペラントに一連の改革案を提案したが、エスペラントコミュニティによって拒否され、その後ザメンホフ自身もそれらを放棄した。
イド語
イド(1907年)は、エスペラント諸語の中でも最も代表的なものの一つであり、エスペラントをフランス語・英語・イタリア語など西欧語話者にとってより自然で理解しやすい言語体系に近づけることを目的としていた。
主な改革点として、まずアルファベットから ĉ などのダイアクリティカルマーク(発音記号)を廃止し、綴り体系をより標準的なローマ字表記へ変更した。また、一部の音素的区別を簡略化し、特に [x] のような音は標準エスペラントでは事実上使われなくなったされている。
文法面では、動詞の不定形を -r、複数形を -i で終わらせるなど、イタリア語に近い形へと変更されたほか、形容詞の一致を廃止し、語順を固定化することで対格の必要性をなくした。
また、人称代名詞や関係詞はロマンス諸語に近い形へと変更され、語彙体系においても性の要素が整理され、男性接尾辞や中性的な三人称単数代名詞が導入された。
さらに、エスペラントで antonym(反義語)を表す接頭辞 mal- を用いていた語の一部を別語根に置き換え、語形成の規則性よりも暗記しやすさを重視する方向へ変更された。
語彙全体も大きく改訂され、多くの語がゲルマン系・スラブ系ではなくロマンス系の語形へと置き換えられた。例えばエスペラントの ŝipo(船)は、イドでは navo のような形に変更されている。