キシダグモ科
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特徴
がっしりしているものもやや華奢なものもあるが、全体に縦長で長く伸びた足を持ち、さらにそれを四方にのばしているのが様になるクモである。
頭胸部、腹部共に素直な形で、特別な隆起などはない。いずれも縦長で、楕円形に近く、上に盛り上がることも少ない。頭胸部の前に配置する眼は八個で、基本的には前後四眼ずつ、二列の配置。しかしそのどちらも後曲(側眼が中眼より後ろによる)するのがこの科の特徴となっている。そのため、三列に並ぶという風に見える。この前列眼が小さいのに対して、後列眼が大きく発達し、後側眼は小さな隆起の上にある。
歩脚はどの足もよく発達し、特に短い足はない。足のあちこちに棘が生えている。脚の配置は前向き二本、後ろ向き二本のいわゆる前行性だが、第三脚がやや横を向く。
雌雄の二形はそれほど大きくなく、雄の方がやや小さくて華奢、という例が多い。
腹部の下面末端に糸疣がある。糸疣は三対、前疣と後疣がほぼ同長、間疣があり、篩疣はない。
習性
日本で見られるものは主として徘徊性で、地上や草の上などを歩き回る。活発で、素早く走る。水辺に生息するものでは、水面をよく走り、水中にも素早く潜る。中には長時間にわたって水中にとどまっているのが観察された例もある。
獲物の捕獲はむしろ待ち伏せ的と言われる。昆虫などを捕食する。水辺に生息する種では、水中で小動物や小魚を捕らえることが観察された例もある。さらに水面に小さなゴミなどを投げ、寄ってきた魚を捕らえたのが観察されたものもある。
これら徘徊性の種でも、幼生は棚網を張るのが知られる。一部に生涯にわたって棚網を張るものもある。
繁殖習性では、交接前に雄が雌に獲物を渡す例が知られる。キシダグモ属のものは、雄がまず獲物を捕り、これに糸を巻いて塊にし、これを雌に口移しのように渡す。これを婚姻給餌という。
卵は丸っこい卵嚢の形にまとめ、雌親がこれを口にくわえた形で持ち歩く。孵化する前にはこれを簡単な網状の巣につり下げ、出嚢した幼生はしばらくそこでまどいをする。