スマートテレビ

インターネット接続可能なテレビ受像機 From Wikipedia, the free encyclopedia

スマートテレビ(Smart TV)とは、インターネットへの接続機能を備え、多機能・双方向の利用を可能にしたテレビ受像機のこと[1]。また、インターネット機能を従来のテレビ受像機・セットトップボックスへ統合することや、コンピュータとテレビ受像機・セットトップボックスの技術融合を表現するときに使われる用語。コネクテッドTV(CTV)、ハイブリッドTVと呼ばれることもある(TVチューナーを搭載しない製品はチューナーレステレビと呼ぶ)。

スマートテレビ

スマートテレビは、双方向性、インターネットへの接続、OTTサービスにより重点を置いていて、従来のテレビ受像機やセットトップボックスが重視していた伝統的な放送メディアに依存しない[2][3][4][5][6]。現代のスマートフォンがインターネット・ウェブウィジェット・アプリケーションソフトを統合している方法に類似しており、それゆえ、名称も類似している[7][8][9][10][11][12]

スマートテレビを可能にする技術は、テレビだけでなくセットトップボックス、DVD再生機器Blu-ray再生機器NASゲーム機、宿泊施設のテレビ設備などの多様な機器に組み込まれている[13][14]。ユーザーはこれらの機器で動画配信サービス・ウェブサイト・アプリストアなどを検索し、動画・映画・写真などのコンテンツを閲覧することができる[14]

IPTV・WebTVとは別物である。(ハードウェアとしての)インターネットテレビとはほぼ同義だが、スマートフォンのような多様なコンテンツ、アプリケーションの利用を目指している点で異なる[1]

特徴

外付けのストリーミングデバイスを用いることでも従来のテレビやディスプレイをスマートテレビ化できる。

スマートテレビは、インターネットに接続することでインターネット上にある多様なコンテンツを視聴できる機能を備えている。この機能や仕組みはスマートフォンと同等であるため、スマートテレビはスマートフォンの一部の機能が内蔵されたテレビと考えることができる。

番組提供者は、通常のテレビ放送やビデオオンデマンドBBCのiPlayerのような過去の番組を視聴できるサービスを提供している。また、DLNA接続やSMB接続によるNASやクラウドストレージ、YouTubeにアップロードされた動画も簡単に視聴できる[15]

SNSのような高度な双方向性と自由な利用が可能であることが求められる時代において、視聴者が自分のタイミングで番組を見たり双方向での参加が可能な仕組みは、現代のメディア消費のトレンドに合致している。こうした機能は、有料番組を提供する企業にとってますます一般的なものとなっている[16]。日本におけるテレビ受像機のインターネット接続率は、2015年には24.5%だったが2023年には59.6%まで伸長した[17]

スマートテレビには自動コンテンツ認識 (ACR) 技術が導入され、ユーザーが視聴したコンテンツの内容や長さ、スキップしたコンテンツなどがリアルタイムでACR提供事業者側にデータ収集されている[18]。こうしたACRの分析データは、ユーザ個人向けにカスタマイズされた広告配信などに応用されている[18]。ユーザーはオプトアウト (データ捕捉拒否) を選択することができるものの、2022年時点でスマートテレビ利用者の9割が拒否せずに視聴データをACR側に提供しているとの報告もある[19]

市販のスマートテレビの多くは一般的に従来のテレビ放送も視聴できるが、一部にはテレビチューナーを内蔵していないものがあり、それらはチューナーレステレビと呼ばれる。チューナーレステレビはテレビ信号を受信できないため、NHK受信料の支払いが不要となる[20][21]

スマートテレビプラットフォームの一覧

複数の企業に、ソフトウェアのフレームワークやミドルウェアとして使用されている有名なスマートテレビプラットフォーム/アプリケーションソフトの一覧。

メーカー独自のプラットフォーム

映像表示機器が別途必要

セットトップボックスや、スマートスティックと呼ばれる機器を接続するタイプ。

複数の企業が利用するミドルウェア提供者

標準化団体によって管理:

  • Ginga (SBTVD Middleware) (Brazilian Digital TV System)[30]
  • HbbTV(HbbTV コンソーシアム)
  • Tru2way (CableLabs)

特定のエディタによって管理:

スマートテレビCM拒否騒動

2013年7月パナソニックが発売するスマートテレビのテレビCMの放映を民放各局が拒否していることが明らかになった。

拒否の理由については電波産業会(ARIB)の規約違反が要因であるとされている。ARIBは日本の携帯電話やデジタル放送に関する標準規格策定を行っている業界団体であり、通信業界、放送業界、製造メーカーらで構成されている。

ARIBによると、テレビとして発売する以上、視聴者がテレビ放送とネットコンテンツを混同しないよう"テレビの電源を入れるとまずテレビ放送のみが表示されるようにするのが好ましい"というルールがあるが、パナソニックのスマートテレビはテレビの電源を入れるとテレビとネットコンテンツが同時に表示されるため規約違反とされた。あくまで視聴者に誤解を与えないための規約で、テレビ放送とテレビ以外のコンテンツを同時に表示することを禁止するものではないとされる[54]

2013年9月、パナソニックは同年4月に発売した「スマートビエラ」について、次年度以降に発売する機種から仕様を見直す方針を決めた。これを受け、民放各社は同社のスマートテレビのCM放送を再開した[55]

その後、スマートテレビの重要性が認知された2024年には、パナソニックのビエラにAmazon Fire OSが搭載された。これにより地上波テレビ番組とネット動画がホーム画面にあわせて表示されシームレスに選択できる仕様となった[56]

関連項目

参照

外部リンク

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