ソフトスパゲッティ式めん
日本の学校給食向けの麺
From Wikipedia, the free encyclopedia
原料と製法
ソフトスパゲッティ式めんはうどんのようにも見えるが、うどんとは原料や製法が異なっている[2]。
原料
一般的にうどんの原料は中力粉や薄力粉である(うどんの項目を参照)。それに対し、ソフトスパゲッティ式めんには強力粉(パンコムギ、学名: Triticum aestivum)が用いられている。加えてソフトスパゲッティ式めん自体が学校給食向けに開発されたものであることから、市販品でなく学校給食で出されるものには学校給食用強力粉(学校給食用小麦粉の一種)が用いられている[2]。これは学校給食用小麦粉品質規格規程に基づき、強力粉にビタミンB1やビタミンB2を栄養素として添加・強化したものである[2]。
製法
ソフトスパゲッティ式めんは、強力粉に食塩水を加えて混捏し、麺にした後に一度蒸して表面を糊化させた上で茹でることにより製造している[1][2]。そのため、うどんや素麺に比べて伸びづらく、消化が良い。また表面が糊化し、かつ中がやわらかいため、うどん用途にもスパゲッティ用途にも適する。
歴史
1960年代の学校給食の主食はパンのみであったが、当時の給食用パンは風味が劣り児童からは不評で、これに端を発する給食嫌い(給食離れ)が問題となっていた。しかし、アメリカ産小麦の輸入と消費を維持しなければならないことを理由に米飯は導入できず、主食メニューを増やすべく小麦を利用した主食として開発が行われた[3]。
そして、1965年に東京都が学校給食に採用すると、ソフトスパゲッティ式めんは他の地域でも採用され始めた[4]。県単位での提供地域は中部地方以東の東日本に多く、滋賀県・福井県より西には島根、岡山、鹿児島県のみであった。西日本ではうどんやラーメンといった既存麺類の食文化が根強いことから、ソフトスパゲッティ式めんが普及しにくかったのではないかとの見方もある[3]。
採用地域においては、自校給食の場合でも各地の製麺業者による生産品が蒸し上がった状態で納入される。しかし、出荷の際に40分ほどの時間をかけて90度の蒸気殺菌を行うなど他の麺類に比べて調理に手間がかかることから、業者には敬遠されてきた[3][4]。また、1976年に導入された米飯給食や他の麺類の採用により、採用地域においても学校給食の献立から除外されるようになる。東京都では、2015年に学校給食会において「規格外」とされ、導入から半世紀を経て定番メニューから除外された[3][4]。
しかし、幼少期にソフトスパゲッティ式めんを味わってきた世代には懐かしく、また食べたいと望む声が多いため、スーパーマーケットなどで入手可能な市販品などで流通されている[3]。また、学校の教室風の店内演出とともにソフトスパゲッティ式めんやその他の給食メニューを提供する飲食店もある[5]。『思い出の給食』アンケートでは、関東地方で常に上位に位置している[6][7]。