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バーンチエン遺跡

タイの北東部、ウドーンターニー県にある世界遺産で集落と墓地の遺跡 From Wikipedia, the free encyclopedia

バーンチエン遺跡(バーンチエンいせき、โบราณสถานบ้านเชียง)は、タイ北東部のウドーンターニー県に位置する先史時代の集落遺跡・墓地遺跡である。1992年にユネスコ世界遺産(文化遺産)に登録された(登録基準(iii))。[1][2]

英名 Ban Chiang Archaeological Site
仏名 Site archéologique de Ban Chiang
登録区分 文化遺産
概要 バーンチエン遺跡(タイ王国), 英名 ...
世界遺産 バーンチエン遺跡
タイ王国
バーンチエン遺跡の発掘物
バーンチエン遺跡の発掘物
英名 Ban Chiang Archaeological Site
仏名 Site archéologique de Ban Chiang
登録区分 文化遺産
登録基準 (3)
登録年 1992年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
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バーンチエン遺跡の位置
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本遺跡は、東南アジアにおける農耕(稲作)・家畜化・土器生産および金属器使用の展開を示す考古学的資料として、国際的に位置づけられてきた。[1][2]

概要

世界遺産としての中核は、農耕地帯に形成された大型の人為的マウンド(居住と埋葬の堆積による土塁状地形)であり、長軸約1,350m・短軸約500m、高さ約8mとされる。[2] 遺跡は現代の集落の直下に広がるため、発掘は限定的に行われ、将来研究のため未発掘部分を残す方針がとられてきた。[2]

世界遺産登録

1992年に世界遺産一覧へ記載され、登録基準(iii)(文化的伝統または文明に関する卓越した証言)によって登録された。[1] 助言機関ICOMOSの評価書は、本遺跡を「先史時代の上記遺構が地表に乏しいタイプの遺跡」を世界遺産に含める「試金石」として位置づけ、登録を勧告した。[3]

位置・範囲

遺跡はタイ北東部のメコン川流域に含まれる農耕地帯に立地する。世界遺産としての登録地の面積は30ha、緩衝地帯は760ha(合計790ha)と整理されている。[2]

遺跡の概要

発掘調査により、居住・作業・埋葬に関わる層序が確認され、考古学的には早期・中期・後期(Early/Middle/Late)などの区分で整理されることがある。[2] 埋葬は多数の副葬品を伴う例があり、土器や金属器などが文化変化の検討材料となってきた。[2][3]

研究史(発見・発掘)

ユネスコの資料では、遺跡の「発見」を1966年としている。[2] 一方で、遺跡が考古学的地点として認識され、タイの当局による予備的な調査・発掘が1960年代後半~1970年代初頭に行われたとする整理もある。[4] 1974~75年のタイ・米国合同調査は、編年や遺物群の基礎情報を提供する重要な調査として言及される。[5]

年代・編年

バーンチエンの年代については、初期に提示された古い年代観(紀元前4千年紀など)をめぐって議論があり、その後の年代測定資料の蓄積と解釈の更新により見直しが進んだ。[5][2] 世界遺産のOUVでは、遺跡の年代を紀元前1495年頃から紀元前900年頃まで連続する居住とする説明が採用されている。[2] これに対し、1992年の助言機関評価書には、当時の理解に基づき紀元前5千年紀などの表現が含まれているため、年代観は資料・時期により差があることに留意が必要である。[3]

出土遺物・文化相

出土遺物は土器がよく知られ、文様・技法の変化は編年検討の手掛かりとされてきた。東京国立博物館は、バンチェン土器の型式変化(黒陶から加彩陶への推移など)に言及している。[6] また、同館の収蔵品データベースや文化遺産オンラインでも、バンチェン文化期に位置づけられる土器資料の解説が公開されている。[7][8]

OUVおよび定期報告では、稲作農耕、家畜(牛・豚・鶏など)の利用、土器生産、青銅器製作、さらに後続段階での鉄器利用などが、層序と遺物群から読み取られる要素として整理されている。[2]

保護・管理

世界遺産の定期報告は、本遺跡がタイの文化財関連法(1961年法および改正法)により保護され、文化省芸術局(Fine Arts Department)等が執行主体であることを記す。[2] 助言機関評価書は、遺跡内での無許可掘削の禁止、発掘区画の保護施設、サイト・ミュージアムの整備などを管理措置として挙げている。[3]

盗掘・不正流通と返還

助言機関評価書は、1960年代にバーンチエンの土器が収集対象として流通し、無許可で破壊的な掘削が生じたことを述べる。[3] 研究者によるケーススタディでも、1970年代前後の盗掘・不正流通と、1972年の規制強化(取引・輸出の違法化)に触れている。[4]

さらに、2008年1月には、米国カリフォルニア州の複数のディーラーおよび博物館が、東南アジア出土遺物の不正取引と税控除を伴う寄贈スキームの疑いで捜索を受けたとされ、当該捜査はバーンチエン関連遺物を中心に据えたものとして整理されている。[9][10]

関連項目

脚注

参考文献

外部リンク

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